二人目を妊娠すると、新しい家族が増える喜びと同時に、上の子のことが心配になるママも多いのではないでしょうか?ママの体や体力にも変化が出てくるので、それまでの上の子との生活を維持していくためにはどうしたらいいか悩むことも。そこで今回は、二人目妊娠中は上の子とどう接したらいいのか、抱っこはしてもいいものなのか、二人目妊娠ならではのイライラや不安についてご紹介します。
二人目妊娠をしたら上の子はどうする?
二人目の妊娠は嬉しいものですが、それまで一人っ子として育ってきた上の子は、自分に弟や妹ができることを簡単に受け入れられないこともあります。
ママはつわりがあったり、お腹が大きくなって動くのが大変になったりするため、一緒に過ごす時間が減ってしまい、上の子は余計に寂しさや孤独感を覚えてしまいます。
二人目を妊娠したら、できるだけ上の子の心に寄り添ってあげるようにしましょう。妊娠中は過度に体を動かすことはできないため、妊娠前のように一緒に外で遊んだり遠出をしたりするのは難しくなります。
家の中で絵本を読んであげたり、近くの公園に出かけたりして、上の子と一緒に過ごす時間をできるだけ作ってあげられるといいですね。
二人目妊娠中は上の子を抱っこしてもいいの?
年子や2~3歳差で二人目を妊娠した場合、上の子の抱っこについて悩むママは多いのではないでしょうか。まだまだ甘えん坊な時期なので、できるだけ抱っこをしてあげたいところですが、お腹の中の赤ちゃんに影響がないか心配になりますよね。
また、妊娠初期は流産のリスクが高く、妊娠後期はお腹が大きくなって動くのが大変になるので、妊娠の時期によっても抱っこをしていいものなのか気になるものです。
医学的には、妊娠中に抱っこをしてはいけない、抱っこをしてもいい、という決まりはありません。ただし、切迫流産や切迫早産と診断された場合は、できるだけ安静に過ごす必要があるため、医師からは上の子を抱っこすることを控えるようにいわれるのが一般的です。
上の子の抱っこは、ママの体調や妊娠の時期をみて、医師と相談しながら判断してくださいね。
二人目妊娠中に上の子を抱っこするときの注意点は?
それでは、二人目妊娠中に上の子を抱っこするときは、どのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。妊娠初期・妊娠中期(安定期)・妊娠後期に分けて、抱っこするときのコツや注意点をご紹介します。
妊娠初期
妊娠初期は、胎盤が未完成で流産のリスクも高いため、特に不安になりますよね。妊娠初期の流産はほとんどが胎児側に原因がありますが、できるだけ重いものを持ったり運んだりすることは控える方が安心です。
またつわりがある人は、抱っこをしてお腹が圧迫されると吐き気などの症状がひどくなる場合もあります。
妊娠初期に抱っこをするときは、ママが座った状態で膝の上で抱っこしましょう。どうしても立った状態で抱っこをしなければいけないときは、体全体で支えることができるタイプの抱っこ紐を使うと、お腹への負担が軽くなります。
ただし、お腹の痛みや出血がある場合、医師から安静を指示されている場合は、抱っこをするのは控えましょう。
妊娠中期(安定期)
安定期に入ると、つわりも治まり体調がよくなるため、上の子と一緒に遊んだり出かけたりできる時間が増えてきます。抱っこも問題ないのではと思われがちですが、くれぐれもお腹や腰に負担をかけないように気をつけましょう。
お腹が張ったと感じたときや気分が悪くなったときは、抱っこをやめて休むようにしましょう。安定期でも切迫流産や切迫早産と診断された場合は立って抱っこをするのは控えてください。
妊娠後期
妊娠後期はどんどんお腹が大きくなるので、抱っこをしたいと思っても、お腹が邪魔をしてしまいます。妊娠初期と同じように、座った状態で膝の上で抱っこするようにしましょう。座るときは、お腹や腰に負担がかからないように、できるだけ楽な姿勢をとってくださいね。
ただし、お腹がカチカチに張ったときは抱っこをやめて、横になって休むようにしましょう。また、切迫早産の兆候があったり、子宮頸管が短かったりして、医師から安静にするように指示されている場合は、抱っこを控えるようにしましょう。
二人目妊娠中に上の子を抱っこできないときはどうしたらいいの?
前述の通り、切迫流産や切迫早産で医師から安静にするようにいわれている場合や、お腹の張りがあるときは、抱っこを控えなくてはなりません。
また、上の子が大きくて体重が20kg近くある場合などは、いくらママが抱っこしたいと思っても体力的にできないこともあります。
しかし、それでも上の子は抱っこしてほしいとせがむときもあるので、ママは困ってしまいますよね。そんなときは、「お腹の中に大切な赤ちゃんがいるから、いまは抱っこができない」としっかり伝えるようにしましょう。
その代わりに、添い寝をしたり、抱きしめてあげたりして、できるだけスキンシップをとることが大切です。
最初のうちは、抱っこをしてもらえないことで、グズったり泣いたりするかもしれません。しかし、抱っこはできなくてもママはすぐそばにいるということが伝われば、少しずつ理解してくれるはずですよ。
二人目妊娠中に感じやすい不安とは?
二人目妊娠は、一人目のときとは違った不安を感じます。ここでは先輩ママたちが感じた主な不安と、それぞれの対策をご紹介します。
二人目妊娠中に上の子にイライラしてしまったら?
二人目を妊娠しているからといって、上の子の食事の準備や保育園・幼稚園の送り迎えなどを休むことはできない、というママは多いでしょう。特に妊娠初期につわりで体調が悪いときは疲れやストレスが溜まってイライラしてしまいがちです。
しかしその時期は、上の子も精神的に不安定になりがちで、ママのお腹の中に赤ちゃんがいることを受け入れられなかったり、ママの具合が悪そうなのを見て不安を感じたりしています。
つわりが辛いときに上の子のお世話をするのは大変ですが、できるだけイライラする気持ちをおさえて、上の子と接してあげるようにしましょう。
今までと同じようにお世話ができなくても、ママの愛情は変わっていないということが伝われば、きっと上の子も安心してくれるはずですよ。
また可能であれば、パパやおばあちゃん、おじいちゃんが上の子の相手をして、甘えさせてあげられるといいでしょう。ママ以外の家族が甘えたい欲求をかなえさせてあげることで、上の子のストレスを軽くすることも大切です。
二人目妊娠したら、断乳した方がいい?
母乳をあげている間は、ママの体の中に「プロラクチン」という女性ホルモンが出ており、卵巣の機能を抑制する作用があります(※1)。切迫流産や切迫早産の症状次第では、断乳しないといけない場合もあります。
体調が安定しており、授乳してもお腹に張りや痛みがない人は授乳を継続できる場合が多いようです。母体や胎児の状態にもよるので、妊婦健診のときに医師に相談しましょう。
二人目妊娠したら、家事はどうする?
妊娠中の家事はつらく感じることが多いですが、上の子がいるとストレスもかかりやすい状況です。特につわりがあるときは、ごはんを作ることすらままならないほど。
食事は惣菜を買ったり、すぐに調理できるものを使ったりし、洗濯・ゴミ出し・掃除はパパに協力してもらいましょう。二人目妊娠はストレスも溜まりやすいものなので、積極的に頼みごとをして乗り切ってくださいね。
二人目妊娠したら、上の子のお風呂はどうする?
上の子がいると、お風呂はなかなか大変です。暴れてお腹を蹴られないか心配という人もいるかもしれません。言葉が分かる年齢であれば、お腹を労わって一緒にお風呂に入ってくれるよう、じっくりと言い聞かせるようにしてみてください。
上の子がお腹にいたときの思い出話をしたり、一緒に湯船で遊んだりと、あと少ししかないママとの二人の時間をたっぷり楽しめるようにしてあげましょう。
二人目妊娠中は抱っこもパパと協力して
ママが妊娠したことで上の子は精神的に不安定になる時期もありますが、お兄ちゃんやお姉ちゃんになるための大切な準備期間です。あまり考え過ぎないようにして、できるだけ上の子の気持ちに寄り添い、一緒に赤ちゃんの誕生を楽しみにできるといいですね。
抱っこが辛い時期はパパにも協力してもらい、抱っこ以外で上の子と接する機会をつくるようにしましょう。二人目を出産後は、赤ちゃんのお世話で忙しくなるので、妊娠中のいまのうちに上の子との密な時間を過ごしてくださいね。