二人目の子供ができると、上の子が赤ちゃん返りをするという話は珍しくありません。今まで自分だけに向けられていた注目が急になくなり、不安になってママの関心を引いたり、甘えたりすることが主な原因のようですが、子供によって原因も症状も様々。今回は、赤ちゃん返りがいつまで続くのか、原因や症状、対応方法をご紹介します。
赤ちゃん返りとは?

赤ちゃん返りとは、幼児期に入った子供が今までできていたことを急に「できない」と言い出したり、おっぱいを卒業しているにもかかわらず欲しがったり、文字通り赤ちゃんの頃に戻ったような行動を取ることをいいます。
また、おねしょをしたり、おもらしをしたりと、子供によっては生理現象に現れる場合もあります。
子供の赤ちゃん返りはママやパパにとっては大変と感じるかもしれませんが、子供の発達過程においては自分の欲求を表現するという、とても大切なことでもあります。
赤ちゃん返りの原因は?

赤ちゃん返りをする原因で多いのは、下の子を妊娠・出産したときが多いといわれています。
出産でママが入院していた期間も頑張って留守番をしていたのに、帰ってきても下の子ばかりが相手にされるなど、ママの愛情や注目が自分から離れたと感じ、ママの関心を自分に向けるために赤ちゃんのような行動に出ます。
下の子の出産に限らず、卒乳や断乳後にどこかで授乳する姿を目にして恋しくなることや、おむつが外れて順調だと思った頃に、急にお漏らしが続くということもあるようです。
また、転園や引っ越し、災害時など、環境が変わることや不安などから、過剰にストレスがかかることによって起こる場合もあります(※1)。
赤ちゃん返りはいつからいつまで続くの?
赤ちゃん返りがいつからいつまで続くかどうかは、子供によって大きな個人差があります。
弟や妹が生まれたとしても、赤ちゃん返りを全くしない子もいます。一方で、赤ちゃん返りをする子供の場合は、1年以上の長期間続くこともあれば、いつの間にか終わっているなど期間も様々です。
赤ちゃん返りの症状は?

赤ちゃん返りの症状は、子供によって様々で、あらゆる行動でママの関心を引こうとします。以下の症状が目立つときは、赤ちゃん返りをしているのかもしれません。
赤ちゃん返りの症状の例
● 急に機嫌が悪くなり、物を投げるなど暴力的になる
● 自分の身の回りのことができなくなる
● 挨拶が疎かになる
● ママから離れようとしない、抱っこをせがむ
● トイレトレーニング中なのに下の子のおむつをしたがる
● 進んでいたトイレトレーニングが振り出しに戻る
● イライラしたり、わがままを言う
● 下の子を授乳していると、おっぱいを欲しがる
● 外出中に下の子が乗っているベビーカーに乗りたがる
● 寝かしつけをママしか受け付けなくなる
● ママが誰かと会話していると遮って自分の話をしたがる
上記以外にも症状は様々です。ときには癇癪を起こす子もいますが、自分では何とかしたい、ママを困らせたくないと葛藤しながら、怒られてでも相手にして欲しいという思いがあるようです。
赤ちゃん返りの対応方法は?

赤ちゃん返りの対応方法は、その行動の意味を理解してあげることが一番です。下の子の出産が原因の場合は、ママは赤ちゃんのお世話をしながら上の子の対応をするので、大変な状況ではあります。
しかし、その都度「寂しいんだな」「話を聞いて欲しいんだな」と理解を示し向き合うことで、赤ちゃん返りが短期間で終わることもあります。まだまだ成長過程にあるので、はじめてできたことを見逃さずに褒めることや、声かけを意識すると良いですね。
また、赤ちゃんのお世話を一緒にすることで、下の子を受け入れることができ、上の子としての自覚が芽生えるということもあるようです。
赤ちゃん返りは少しの意識が大切
赤ちゃん返りと付き合うには、ママもパパも冷静でいることが大切です。理不尽なことをされても、上の子を叱ったり「お兄ちゃんでしょう」「恥ずかしいよ」といった言葉をかけたりすることは、赤ちゃん返りを悪化させる原因になりかねません。
子供の症状に応じてしっかりと愛情を示し、根気よく向き合ってあげるようにしましょう。「今日は何が楽しかった?」など、ちょっとした日々の声かけでも、子供は自分にも興味を持ってくれているんだということを感じます。
たまにでも、上の子と二人だけの時間を作るのも良いかもしれませんね。