妊娠9週はつわりのピークが続きますが、安定期に向けてお腹の赤ちゃんは成長し続けています。体調が落ち着くまであともう少しです。今回は妊娠9週の母体の状態や胎児の大きさなどを、エコー写真も交えてご紹介します。
妊娠9週の胎児の大きさは?エコー写真で赤ちゃんが見える?
妊娠9週の赤ちゃんの大きさは2cmほどです(※1)。頭でっかちの2頭身ですが、手や足の指、爪など体の細部が作られ始め、眼や鼻、口など、顔のパーツもできてきます。
心臓の重要な部分はほぼ完成し、全身に栄養を送るためにしっかり動いています。超音波診断で胎児の心拍をはっきりと聞くことができますよ。
この時期は心拍が1分間に170〜180回と最も速く、かなりのスピードに感じるかもしれませんが、医師から何もいわれなければ心配いりません(※1)。
また妊娠9週の後半には生殖器も発達しはじめます。ただエコーで性別が確認できるのは妊娠16週以降からなので、楽しみに待っていてくださいね。
妊娠9週はつわり以外のトラブルも出始める時期
妊娠9週は赤ちゃんの成長に伴い体が変化し、つわり以外にも様々なトラブルが現れはじめます。
乳輪の色素沈着や白いブツブツ
乳輪に「モントゴメリー腺」と呼ばれる15~20個の小さなブツブツが現れることがあります。これは乳輪を保護する皮脂を分泌する組織が発達して出てきたもので、そこに蓄えられた脂肪が乳首を柔らかく保ってくれています。
同時に、ホルモンバランスの変化で乳頭や乳輪に色素沈着が起きて、黒ずみが現れることも。なかには、乳首に痛みやかゆみが出る人もいます。
妊娠中は気になるかもしれませんが、どちらも出産すれば徐々に元に戻っていきますよ。
便秘や頻尿
子宮が大きくなってくると膀胱や大腸など周辺の臓器を圧迫し、便秘や頻尿などのトラブルを引き起こします。
子宮が大きくなっていく間は根本的な解消が難しいので、便秘であれば水分や食物繊維を積極的にとるようにしましょう。ふとした拍子の尿漏れが気になる場合は、市販の尿漏れパッドなどを利用すると安心です。
便秘や頻尿は妊娠後期まで続くことが多いので、早いうちから対策を始めておきましょう。あまりにもつらいときは、医師に相談してくださいね。
肌のかゆみ
妊娠によるホルモンバランスの変化から、体にかゆみが現れることも。特にお腹周りがかゆくなりやすく、首や手足にかゆみを覚える人もいます。
妊娠中のかゆみ対策は保湿が一番です。妊娠中期以降でお腹がさらに大きくなると、皮膚が伸びてかゆみが増すことが多いので、妊娠初期から保湿ケアをしておくのがおすすめです。妊娠線の予防にもつながりますよ。
ただし、皮膚にできものが現れたり眠れないほどのかゆみがあったりするときは、皮膚科を受診してください。
妊娠9週に出産予定日が変更されることがある?
妊娠9週頃には、出産予定日に変更があるかもしれません。
これまで伝えられていた出産予定日は最終月経日などから推測されたものであるため、正確な週数とは限りません。そのため赤ちゃんの発育の個人差が少ない妊娠9週頃に赤ちゃんの頭からお尻までの長さを測定し、医師が出産予定日を判断します。
胎児の大きさを調べた結果、出産予定日が変わるのはよくあることです。初めに伝えられた予定日より数日早かったり遅かったりしても問題ないので、心配しないでくださいね。
妊娠9週はそろそろマタニティウェアの準備を!
妊娠9週頃は、まだお腹の見た目に大きな変化はありません。しかし下腹部を触ると、妊娠前に比べてややふっくらとしてきているのがわかると思います。
無理に妊娠前の服を着ていると締め付けで血行が悪くなり、呼吸がしづらくなったり、体調不良を起こしたりすることもあります。
普段着ていたパンツなどのお腹周りがきついなと感じたら、無理をせずにマタニティウェアを購入することをおすすめします。
マタニティパンツは伸縮性に優れていて、出産までずっと使えるので便利ですよ。
妊娠9週の流産のリスクは?
妊娠12週までは流産が起こりやすい時期ですが、そのうちの多くが妊娠8~10週までに起こります(※2)。
ただ、この時期の流産は胎児側に原因があることがほとんどで、予防するのは難しいものです。過度に心配するあまりストレスを感じては体によくないので、自然体で生活できるといいですね。
流産の一歩手前である「切迫流産」の場合は、妊娠が継続できる可能性があります。出血や腹痛が現れたときは、安静にして病院に連絡しましょう。
妊娠初期は体の変化が激しい時期です。出血や腹痛以外にも何か違和感があれば、早めに産婦人科に相談してください。
妊娠9週はリラックスして過ごそう!
しばらくはつわりのピークが続きますが、多くの妊婦さんは妊娠12週を過ぎる頃には落ち着いてきますよ。
つわりの症状がひどいと精神的にも落ち込みやすくなります。調子がよいときにはリフレッシュする機会をつくり、ストレスを発散しながらマタニティライフを過ごしてくださいね。