妊娠中、つわりに悩まされる人はたくさんいますが、そのつらさは人それぞれ。朝は平気でも、夜になるとつわりがつらくなるという人もいて、「気持ち悪くなって寝れない…」という声も聞きます。つわりが夜だけひどくなるのは、なぜなのでしょうか?
今回は、つわりが夜にひどい人のために、眠れない・気持ち悪いときの対処法をご紹介します。
つわりが夜ひどい原因は?

一般的につわりは空腹のときほどひどくなりやすいので、一日のうちでは胃が空っぽになっている朝が一番気持ち悪くなりやすいといわれています。
そこから徐々に症状が落ち着いて昼間は比較的症状が落ち着いて過ごせるものの、夜になると再びひどくなるケースも多いようです。
つわりが夜ひどくなるのには、疲れや精神的なストレスが影響していると考えられます。疲労やストレスはホルモンバランスに影響を与え、吐き気がひどくなることがあるのです。
また寝る前は家事や仕事から解き放たれ、つわりに意識が向きやすくなるので、忙しくしている日中よりも「つわりがひどくなった」と感じる場合もあります。
つわりが夜ひどくて眠れない・気持ち悪いときは、以下のような対処法を試してみてください。
つわりが夜ひどいときの対処法1. 寝る姿勢を変える

つわりで気持ち悪くて眠れないときには、寝る姿勢を変えてみてください。妊娠中は消化器官の機能が低下し、胃酸の逆流が起こりやすくなっています(※1)。
この逆流を防ぐためには、寝るときに枕を少し高くすることがおすすめです。頭の位置を高くし過ぎると腰を痛める原因になるので、ほんの少し高くするだけで構いません。
また横向きでひざを曲げた「シムスの体位」をとると体がリラックスした状態になり、つわり軽減効果が期待できます。
つわりが夜ひどいときの対処法2. 日中に少しだけ休む時間をつくる

日中に無理をすると、疲労が溜まって夜につわりがひどくなります。
つわりの合間の体調がいいときは仕事や家事を一気にやってしまおうと無理をしがちですが、昼寝をするなど体を休める時間を作ってみましょう。
横にならなくても、15分ほど目を閉じて静かに座っているだけでも十分休まりますよ。
つわりが夜ひどいときの対処法3. 夜食を食べてやりすごす

空腹時に吐き気を感じる「食べつわり」の場合は、夜にお腹が空いたら、簡単な夜食をこまめに食べるのがおすすめです。
一口サイズのお菓子やおにぎりを枕元に置いておけば、夜中に吐き気で目覚めたときにもすぐ口に含むことができます。枕元に水筒やペットボトルの飲み物を準備しておき、少しずつ口にするだけでも食べつわりの対策になりますよ。
冷たい飲み物や柑橘系のジュース、炭酸水で胃の不快感が解消されたという体験談もあるので、自分にあったものを探してみてください。つわりの時期は嗜好が変化することが多いため、今まであまり飲まなかった飲み物を試してみるのもおすすめです。
つわりが夜ひどいときの対処法4. リラックスできる環境を整える

就寝前に温かい飲み物を飲んで血行をよくし、体が眠りにつきやすい状態を作ってみましょう。音楽や照明で、リラックスできる環境を作るのもおすすめです。
つわりがきつくて眠れないからとスマホやテレビを見ると、目が冴えて余計に眠れなくなってしまうので、小説や雑誌を読む方がいいでしょう。
つわりで眠れないときは、無理せず医師に相談しよう
妊娠中は多くの人がつわりを経験します。安定期に入れば落ち着くことがほとんどですが、防ぐことは難しいものです。
ただ、点滴などでつわりの症状を緩和できることもあるので、「まだ大丈夫」と我慢して、無理をしないようにしてくださいね。
つわりが重い場合には妊娠悪阻の可能性もあり、入院や治療が必要になるかもしれません。毎晩眠れないほどつわりがひどい場合は、かかりつけの産婦人科に相談しましょう。