妊娠10週目!つわりは落ち着く?お腹の大きさやエコー写真は?

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

妊娠10週目はママの体の見た目はさほど変化がないものの、体調が安定しないことが多い時期です。赤ちゃんはぐんぐん成長して、少しずついろいろなことができるようになってきましたよ。

今回は妊娠10週のお腹の大きさや妊婦さんの状態、エコーで分かる赤ちゃんの大きさ、腹痛などのトラブルについてご説明します。

妊娠10週目の妊婦さんの状態は?

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妊娠10週目は、外見上の大きな変化はみられませんが、妊娠によって体は着実に変化してきて様々なマイナートラブルが起きやすい時期です。個人差があるものの、つわりがある人はピークを迎えることが多いでしょう。

また、妊娠すると、子宮や胎盤にたくさんの血液を回すため、体内で生産される血液量が増えます。

血液量が増えるとその分血管が広がるので、足や乳房、お腹周りの血管が透けて、浮き上がって見えるようになる人もいます。

妊娠10週目の赤ちゃんの状態は?エコー写真で何が見える?

妊娠10週

妊娠10週目の終わりには、頭殿長(赤ちゃんの頭のてっぺんからお尻までの長さ)が約3~4cmになります(※1)。

頭の大きさが体の半分を占める2頭身の状態ですが、徐々に胴が長く、姿勢も真っ直ぐになって、人らしい姿に近づいていきます。

妊娠10週頃から、お腹のなかの赤ちゃんは、ママの羊水を飲んでは吐き出して呼吸の練習を始めます。

最初は少しずつですが、次第に頻度が高くなり、妊娠30週頃には1日の約30%の時間を使って、この呼吸の練習をするようになります(※1)。

赤ちゃんはまだまだ小さいですが、この時期には手足がほとんど完成し、動かせるようになります。エコー検査のときに、少し動く様子が見えるかもしれません

ただ、赤ちゃんが動き出したといっても胎動として感じるのはもう少し先。楽しみに待っていてくださいね。

妊娠10週目に注意しておきたいことは?

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妊娠10週目になると、以下のようなマイナートラブルが増えてくるので注意してくださいね。

静脈瘤ができやすくなる

妊娠中に足などの血管がこぶのように膨らんできたら「静脈瘤(じょうみゃくりゅう)」かもしれません。

静脈瘤ができると、重苦しさや圧迫感、痛みなどを感じやすくなります。

妊娠によってできた静脈瘤は、出産するとほとんどの場合がよくなりますが、長時間同じ姿勢をとらない、寝るときには足を上げるようにする、妊婦さん用の着圧ソックスを使うなどの対策をしておきましょう。

腰痛が起きやすくなる

妊娠すると「リラキシン」という関節を緩めるホルモンが分泌され、大きくなる子宮を支えるためにどうしても腰回りに負担がかかってしまい、腰痛が起こりやすくなります。

姿勢が悪いと腰への負担は更に大きくなってしまうので、妊娠初期の段階から正しい姿勢を心がけましょう。

腰痛がつらいときは骨盤ベルトや腹帯で腰のサポートをしたり、寝方を工夫したりするといいですよ。

シミやあざが目立ちやすくなる

妊娠すると色素沈着が起こりやすくなり、肌が黒ずみ、シミやあざが現れることもあります。

これは、妊娠中に分泌量が多くなる「プロゲステロン」という女性ホルモンが、メラニン色素を生成する細胞を刺激するためです。

特に傷跡や外陰部、乳首などに黒ずみが現れる人が多いです。同じ理由で、お腹の中心に「正中線」と呼ばれる1本の線ができることもあります。

これは一時的なもので、出産後にプロゲステロンの分泌が落ち着くと自然に薄くなる場合がほとんどなので、気にしすぎないようにしてくださいね。

妊娠10週目にしておくといいことは?

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妊娠10週目には、以下のことをしておくといいですよ。

エコー写真の保存

妊婦健診ではエコー写真を持ち帰ることができます。ただ、エコー写真は感熱紙と呼ばれる紙に印刷されていることが多いため、時間が経つと消えてしまったり、真っ黒になってしまったりします。

写真に撮って残しておくと、出産後にも見返すことができるのでおすすめですよ。

出生前検査の検討

出生前検査とは、赤ちゃんの体や一部の染色体に異常がないかを調べる検査で、NIPTや母体血清マーカー検査など複数の種類があります(※2)。

検査によって受けられる期間が異なりますが、早いものは妊娠9週目以降、遅いものは15週以降から受けることができます。

費用は検査や施設によって幅があり、数万円〜20万円ほどかかるところが多いです。

出生前検査を行うことで、ダウン症などの染色体の病気があるかを検査することができますが、赤ちゃんが抱えている全ての病気がわかるわけではありません。

検査で陰性であっても、何らかの病気をもって生まれてくる可能性があることを知っておきましょう。

出生前検査のメリット・デメリットを理解した上で、家族とよく相談して出生前診断を受けるか決めてくださいね。

妊娠10週目もゆったりと過ごそう

この時期は、体調が優れないと感じる人が多い時期です。外見にはまだ現れていませんが、体の中では目まぐるしい変化が起きています。

無理せずなるべくストレスを溜めないように、ゆったりと過ごしてくださいね。

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