妊娠中は乳首の色や大きさが変わるの?かゆい・痛いときの対処法は?

監修専門家 看護師・助産師 岡 美雪
岡 美雪 看護師・助産師を免許を取得後、未熟児病棟、脳神経外科病棟、産科病棟で医療業務に従事。その後、医療現場での経験を活かして、青年海外協力隊の看護職としてアフリカに2年間駐在し、現地の医療技術向上に貢献。日... 監修記事一覧へ

妊娠中は体に大きな変化が現れ、自分の体ではないような気持ちになるものです。そのなかでも、妊婦さんを悩ませるものが「乳首の変化」。デリケートな場所だけに、周囲の人に相談しづらく、一人で悩んでしまいがち。そこで今回は、妊娠中に乳首の変化が起きる原因と、それぞれ痛いとき、かゆいとき、黒ずみが現れたときの対処法をご説明します。

妊娠中に乳首の色や大きさが変化する理由は?

疑問 クエスチョン

乳首が痛くなったり、かゆくなったり、色が変わったり、大きくなったり。妊娠8週ごろから乳房が大きくなり始め、それとともに乳首や乳輪にも変化が起こります(※1)。

こうした変化には、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2つの女性ホルモンが関係しています。これらのホルモンは妊娠を維持するために作用しながら、産後の準備もしているのです。

それぞれは母乳を出すために乳腺や乳管を発達させながら、一方では母乳が出てこないように抑える働きも持っています(※2)。つまり、妊娠中の乳首の変化は、出産後に母乳を出す準備に伴うものなのです。

妊娠中の乳首はどう変化する?いつから現れる?

道

母乳の準備のための乳首の変化は、ホルモンバランスが大きく変化する妊娠初期からみられるのが一般的です。主に以下のような変化が見られます。

妊娠中の乳首の主な変化

● 乳首がかゆい
● 乳首が痛い
● 乳輪にブツブツができる
● 乳首に黒ずみが現れ、乳輪が大きくなる

妊娠中の乳首の変化には個人差がありますが、初産の妊婦さんの多くは、これらの症状に驚かされます。乳首の変化は産後しばらくすると落ち着いてくることがほとんどなので、過度に心配しすぎないでください。

ただし、症状によっては日常生活に支障をきたすこともあるので、次からそれぞれの原因や対処法についてご説明します。

妊娠中に乳首がかゆいときの対処法は?

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妊娠中に乳首がかゆくなるのは、ホルモンバランスの変化で乳房全体が成長することに関係しています。乳房が発達して大きくなると皮膚が引っ張られて、その刺激がかゆみとして現れます。

また、妊娠中特有のかゆみが現れるトラブルである「妊娠性痒疹」の可能性もあります(※1)。

妊娠中に乳首がかゆいときは、保湿剤を塗りましょう。皮膚が引っ張られて現れるかゆみも妊娠性痒疹も、皮膚が固くなって乾燥することで、かゆみがひどくなります。

また、汚れのせいでかゆみが出ていることもあるので、保湿をする前には清潔に保つことも大切です。お風呂あがりにケアをしましょう。

ベビーオイルやオリーブオイルを染み込ませたコットンを乳首に貼り、5~10分後に剥がしたら、お湯で絞ったタオルでオイルを拭き取る方法がおすすめです。乳首専用のケアクリームもあるので、自分にあったものを探してみてくださいね。

妊娠中に乳首が痛いときの対処法は?

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妊娠中は、出産に向けて乳首が成長するので、その過程で痛みが現れることがあります。乳房が大きく張って痛みを感じることもあれば、乳首が敏感になって服などのこすれに過敏に反応していることもあります。

妊娠中に乳首が痛いときは胸全体を刺激しないように注意しましょう。きつめの服や下着を着用していると、胸が押さえつけられて乳首もこすれやすくなるので、できるだけゆったりとした服装で刺激を少なくしてください。

妊娠中に乳首の痛みがひどいときには保冷剤をタオルで包んだもので冷やすと、多少はやわらぎますよ。乳房が張って痛いときは、おっぱいマッサージも効果的です。

妊娠中の乳首の周辺に白いブツブツができたときの対処法は?

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乳首の周辺にできるブツブツは「モントゴメリー腺(乳輪腺)」と呼ばれる組織です。妊娠前はあまり目立たないので、妊娠してから初めて気づいた妊婦さんもいるかもしれません。

モントゴメリー腺は乳首と乳輪を守るための皮脂を分泌する組織で、妊娠すると大きくなります(※1)。モントゴメリー腺は誰にでもあるもので、妊娠中に目立たないようにする方法はありません。産後は自然と落ち着くものなので、妊娠中だけと思って気にし過ぎないでくださいね。

数や大きさには個人差がありますが、モントゴメリー腺は生理現象なので、何か不安があれば医師に相談しましょう。

妊娠中に、乳首が黒ずんだり、乳輪が大きくなったときの対処法は?

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妊娠初期を過ぎた頃から乳首の色素が濃くなったり、乳輪が大きくなるといった変化が見られます。妊娠することで、乳首に限らず、皮膚の黒ずみが目立ち始めます。お腹にできる正中線も同じ原因です。

妊娠中に黒ずみが目立つのも、モントゴメリー腺同様に対処のしようがありません。生まれたばかりの赤ちゃんは視力が低いので、おっぱいを見つけやすいように色素が濃くなる、という説もあります。赤ちゃんのために思えば、気持ちが楽になるかもしれませんね。

妊娠中に黒くなった部分は産後には徐々に薄くなっていくので、今だけの変化と思って、あまり気にしすぎない方がいいでしょう。

妊娠中の乳首の変化は病気の可能性もある?

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妊娠中に乳首の痛みがひどいときは、まれに病気の可能性もあります。妊娠中は免疫力が低下しているので、乳首に雑菌などが入り込んで炎症を起こしている可能性もあります。

また、乳首よりも乳房全体の張りや痛み、しこりなどが気になる場合は、「乳腺症」や「乳がん」の可能性があります(※2)。特に、今までなかったしこりが現れたときには、妊婦健診のときに相談してください。万が一のことも考えて早期発見を心がけましょう。

妊婦さんの乳首のトラブルがひどいときは病院へ

診察

乳首は女性にとってデリケートな場所です。今までと違う変化が現れると不安になりますが、なかなか相談しにくいもの。

しかし、産後には赤ちゃんに母乳を与える大切な部分でもあるので、少しでも不安があるときには恥ずかしがらずに医師に相談しましょう。妊娠中の乳首のトラブルは、一人で抱え込まないことが大切ですよ。

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