後期つわりとは?妊娠後期に気持ち悪い理由は?症状はいつまで続く?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

安定期に入って「つわりが終わったから、好きな物を食べられる!」と余裕が出てきたのも束の間、妊娠後期になったら、突然気持ち悪くなることがあります。吐き気がして「つわりがぶり返したの?」と思うかもしれませんが、これは妊娠後期に見られる生理的現象です。この時期の症状は、医学的に「つわり」とは別物だと考えられていますが、一般名称として「後期つわり」と呼ばれることが多いようです。今回は、そんな後期つわりについて、妊娠後期に気持ち悪くなる原因や対処法、いつまで続くのかなどをご紹介します。

そもそもつわりとは?なぜ起こる?

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つわりとは、主に妊娠5~16週頃に、妊婦さんの体に起こる不快症状の総称です。半数以上の妊婦さんがつわりを経験するといわれており、その種類は吐き気、嘔吐、食べ物の好みの変化、倦怠感など様々です。

つわりの症状の程度にも個人差があります。つわりがひどすぎて、全然食事ができなくなる人もいれば、つわりの症状がほとんど出ずに、出産を迎える人もいます。水分も取れないほど症状がひどいと妊娠悪阻と診断されて、入院が必要になる場合もあります。

つわりが起こる原因については、まだ解明されていません。妊娠中に分泌量が増加するホルモン「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が関係しているのではという説がありますが、つわりを経験しない人もいるため、ホルモン以外の要因も働いていると考えられます。

一方、妊娠後期に入ってから吐き気を感じる「後期つわり」は、その原因がある程度わかっています。

後期つわりの原因は?

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後期つわりの主な原因は、子宮が大きくなることにあると考えられています。妊娠後期になると、胎児の成長に伴って子宮も大きくなり、子宮がどんどん胃を押し上げて、胃もたれ、胃痛、吐き気、げっぷを引き起こすのです。

胃は圧迫されるだけでなく、持ち上げられもするので、胃液が食道に逆流し、強い酸性の胃液が食道の粘膜を荒らしてしまうこともあります。その結果、胸やけを引き起こすことがあります。

また、妊娠後期の大きな子宮は肺や横隔膜も圧迫してしまうため、ちょっとした動きでも息切れや動悸が起こり、疲労がたまりやすくなります。子宮の増大は腸にも影響し、便秘にもなりやすくなります。

子宮が大きくなるのは胎児が順調に成長している証拠なので、本来は喜ばしいことなのですが、後期つわりが起きると、このように、妊婦さんにとってはつらい日々が続きます。

後期つわりの症状は?気持ち悪いのは、いつまで続く?

妊婦

後期つわりの主な症状は、吐き気や胸やけ、胃もたれ、胃痛です。ただし、臓器を圧迫する具合によって症状の現れ方や程度は異なるため、個人差があります。

後期つわりは、その原因が妊娠初期のつわりとは違うため、妊娠初期に現れたつわりの症状とは変わることもよくあります。妊娠初期は食べつわりだったのに、妊娠後期になったら急に吐き気を催すようになったという妊婦さんもいます。

後期つわりが終わる時期には個人差がありますが、子宮の中で胎児が下に降りてくる妊娠37週頃が目安です。

妊娠37週以降の出産は「正期産」と呼ばれますが、この時期に入ると出産の準備として、胎児の頭が骨盤内に下がってきます。すると、胃への圧迫がなくなって、吐き気が自然と治まります。

ただし、胎児の頭が骨盤内に下がっても気持ち悪さが続くことはあり、長い人だと出産直前まで吐き気を感じることもあります。

後期つわりの対処法は?

妊婦

後期つわりは生理現象なので、根本的に解消することはできませんが、生活習慣の改善で症状の緩和を目指しましょう。

今までやっていたことを急に変えるのが難しい場合は、少しずつ体に優しい生活習慣に変えていってみてください。

少量の食事をこまめにとる

吐き気や胸やけがあると、一度にたくさん食べることがつらくなります。1日3回だった食事を6回に分けるなどして、少量ずつ食べるようにしてみましょう。

消化にいいものを食べる

消化にいいものを食べると、胃への負担を減らすことができ、後期つわりの苦しみを少しでも抑えることにつながります。

消化にいい食べ物としては、うどん、にゅうめん、おかゆ、豆腐、りんご、バナナ、ヨーグルトなどがあります。料理に使う食材は小さく切り、火を通すと、消化されやすくなりますよ。

食事の際に水分を多量にとらない

食事をするときに、水分を多量にとると胃液が薄まり、消化しにくくなることがあります。水分補給は、食事の30分以上前に済ませておきましょう。

また、食後3時間はたくさんの水分を一度に取らず、少しずつ飲むようにすると、胃もたれ防止になります。

食後すぐは横にならない

胃液の逆流を防ぐために、食後2時間は横にならないようにしましょう。つらくて横になる場合は、上半身を起こすようにすると、吐き気が起きにくくなります。

医師に相談して薬を処方してもらう

胸やけ・胃もたれ・吐き気などの症状がつらい場合は、医師に相談しましょう。一般的に、妊娠初期に比べると、妊娠後期の方が薬を処方してもらえやすくなります。

特に、夏場は水分が取れないとたちまち脱水症状を起こしてしまうので、早めに相談してくださいね。

後期つわりがひどいと妊娠悪阻になる?

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「妊娠悪阻」は、妊娠初期のつわりが重症化していることを指します。後期つわりでは、妊娠悪阻のように「全く食べられない」などの症状は起こらないため、ひどくなっても「妊娠悪阻」にはなりません。

ただし、後期つわりがひどくなると、水分を飲んでも吐くようになり、水分が取れなくなることがあります。すると、尿がほとんど出なくなり、脱水症状になるリスクがあります。

後期つわりがひどくなったと思ったら、水分が取れなくなる前に、すぐに医師に診てもらうにしてください。

後期つわりは胎児が成長している証

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悩まされた妊娠初期のつわりがようやく終わり、ホッとしていたところに、妊娠後期でつわりが再発すると、精神的にもつらいですよね。しかし、そこでストレスを感じ、気が滅入ってしまうと、お腹の赤ちゃんによくない影響を与えてしまうかもしれません。

後期つわりは子宮が大きくなっている証であり、「赤ちゃんが無事に成長している」というサインでもあります。あと少しで可愛い赤ちゃんと会えることを考えながら、残りの妊娠期間を前向きに乗り越えていけるといいですね。

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