つわりで食欲はないけど空腹の状態が続くと気持ちが悪くなる妊婦さんも多いですよね。何かを口にするときは、少しでもつわりの症状を緩和するものを食べたいと思うこともあるかもしれません。
そこで今回は、つわりの症状を和らげるとされる食べ物や、食べやすい食べ物、反対に悪化させるといわれている食べ物をご紹介します。
つわりを和らげる食べ物はある?
つわりの症状を全くなくすような劇的に効果のある食べ物はありませんが、「ビタミンB6」はつわりを軽くする効果が期待できるといわれています。
つわりの症状が重いときの治療として、ビタミンB6を含む点滴が使われることもあります(※1)。
効果には個人差があるものの、つわりの症状がつらいときは以下のようなビタミンB6を含む食べ物を試してみるのも一つの方法です(※2)。
バナナ
バナナは、ビタミンB6を豊富に含む代表的な食材です。妊娠中に積極的に摂りたい葉酸や、便秘予防に効果的な食物繊維も含まれています。
調理やカットが必要なく手軽に食べられるのもいいですね。バナナジュースにすると喉ごしがよく、つわり中でも摂取しやすくなるのでおすすめです。
玄米
玄米にもビタミンB6が多く含まれています。つわり中は白米を炊いたときのにおいで気持ち悪くなる妊婦さんが多いですが、玄米なら大丈夫という人もいるようです。
鉄や葉酸、食物繊維など、妊娠中に摂取したい栄養素を含んでいるのもポイントです。
鶏ささみ
鶏ささみにもビタミンB6が多く含まれています。さっぱりしているので、つわりのときでも比較的食べやすいかもしれません。
カロリーや脂肪分が低く、たんぱく質を豊富に含むので、妊娠全期を通しておすすめの食べ物です。
つわり中でも食べやすい食べ物は?
ビタミンB6のようなつわりを緩和するとされる栄養素は含まれていなくても、つわり中でも食べやすく栄養価が高い食べ物があります。
ここではそんな食べ物をいくつかご紹介するので、食べられそうだったら少しずつ試してみてくださいね。
生姜
欧米では、生姜の粉末がつわり症状の軽減に有効であるとして広く推奨されています(※1)。日本でもオンラインショップなどで粉末の生姜が手に入るので、試してみてくださいね。
生の生姜をすりおろして味噌汁に入れたり、はちみつとレモンとあわせてホットドリンクを作ったりしても、症状が少し楽になるかもしれませんよ。
豚肉
豚肉は疲労回復に効果的なビタミンB1を多く含みます(※2)。つわり中は思うように食事ができず体力が落ちて疲れやすくなるため、疲労感を和らげるためにもおすすめです。
冷しゃぶにして、梅や生姜などを含むさっぱりしたソースをかけると、つわり中でも食べやすいですよ。
豆腐
豆腐は喉ごしがよく消化吸収も優れているうえ、たんぱく質やカルシウムなど妊娠中に摂取したい栄養素が含まれています(※2)。つわり中は冷たい食べ物のほうが食べやすい妊婦さんも多いので、冷奴にして食べるのもいいですね。
トマト
トマトのほどよい酸味やみずみずしさは口の中や胃をすっきりさせてくれるので、つわりの症状が和らぐこともあります。つわり中はトマトばかり食べていたというママも多いようですよ。
起き上がるのもつらいときでも、枕元にミニトマトを置いておけば食べたいときにさっと食べられますね。
つわりを悪化させやすい食べ物は?
つわりの症状にもよりますが、以下のような食べ物は、つわりを悪化させることがあるといわれています。
脂っこいもの
脂っこい食べ物は、消化が遅く胃に負担がかかって胃もたれしやすいため、吐き気や嘔吐の症状が悪化することがあります。揚げ物や脂身の多い肉、スナック菓子などは食べ過ぎないようにしましょう。
つわり中はフライドポテトなどジャンクフードが無性に食べたくなる妊婦さんもいます。食べるときは、気持ち悪くならない程度に少しずつ食べるなど工夫してくださいね。
刺激が強いもの
唐辛子を使った辛い料理をたくさん食べると、胃や喉の粘膜が傷ついて荒れやすくなるとされています(※3)。
特に胃腸のはたらきが弱まっているつわり中は、胃のむかつきなどの症状が余計に悪くなることがあるため、食べ過ぎには気をつけましょう。
極端に酸っぱいものや塩分が多いものなども刺激が強いので注意が必要です。
つわり中の食事のポイントは?
つわりの症状がひどいと、つわりを和らげるとされる食べ物や、つわり中でも食べやすい食べ物でさえも受けつけないことがあるかもしれません。
そのようなときは無理して食べる必要はありません。妊娠初期の段階では、つわりで十分な食事ができなくても赤ちゃんはママの体に蓄えられた栄養で育つことができます(※4)。
つわりがつらいときは妊婦さん自身の体のことを優先して「食べられるものを食べられるときに食べる」ことを心がけましょう。
つわり中は自分にあう食べ物を探そう
つわりの症状は個人差が大きいため、ほかの妊婦さんが食べられたといわれるものでも気持ちが悪くなったり、日によって好みが変わったりすることもあります。
今回ご紹介した食べ物を参考にしながら、つわりが少しでも緩和されるような自分にあう食べ物を見つけられるといいですね。