この記事では、スープを離乳食で与えられる時期、アレルギーの有無、調理時に気をつけることをはじめ、時期別のレシピをご紹介します。
3大アレルゲン(卵・小麦・乳製品)には材料名に★マークをつけています。医師と相談のうえ進めてください。他の食材におきかえても構いません。
スープはいつからあげていいの?
スープは、その時期に食べられる具材・味付けにすれば離乳食初期から食べられます。
基本は、だし汁・野菜スープ・豆乳(無調整)・粉ミルクなどを使ってスープを作ります。
離乳食中期以降は牛乳やコンソメも使えるようになります。コンソメは、大人用は塩分や添加物が含まれているため、市販されている赤ちゃん用、ベビーフード、手作りのものを使うようにしてください。
離乳食後期以降は醤油や味噌を少量使って味付けをプラスできますが、薄味を心がけましょう。
初めて食べる食材は必ず加熱して一品から試し、食べ慣れてきたらスープにも取り入れてみてください。
コンソメの原材料に含まれる「鶏肉」、味噌・醤油の原材料である「大豆」、醤油の原材料である「小麦」は、アレルギー症状を引き起こしやすい「特定原材料等28品目」のひとつです。また、味噌の原材料になることがある「米」は小児期の5大アレルゲンの一つといわれています(※1)。
初めて食べさせるときは、アレルギー症状が出た場合や心配ごとに備えて、かかりつけの医療機関を受診できる曜日の午前中を選びましょう。1日1口からはじめて、様子を見ながら量を増やすようにしてください。
調理時の注意点は?
スープに入れる食材は、赤ちゃんが飲みこみやすいように、なめらかにかくはんしたり、とろみをつけたりしてあげましょう。
離乳食初期はペースト状にしたり、すりつぶしたりしてください。中期は細かいみじん切り、後期は粗みじん切りにしましょう。
ブレンダーがあると、食材をすりつぶしたり裏ごしたりする手間が省けて時短調理ができて便利です。簡単になめらかなスープを作ることができますよ。
スープの離乳食初期レシピ
野菜スープ
材料(作りやすい量/2カップ分)
(にんじん1cm輪切り2枚を1cm幅に切ったもの、ちぎったキャベツ)
- 1小鍋に水2カップと野菜を入れ、ふたをして10分ほどゆでる。
- 2冷めたらゆで汁をザルなどでこす。
- 残った野菜スープは冷凍保存しておきましょう。スープを作ったり飲み物として添えたり何かと使えます。
ブロッコリーとさつまいもの豆乳スープ
- 1ブロッコリーペーストとさつまいもペースト、あたためた豆乳を混ぜ合わせる。
玉ねぎのポタージュスープ
- 1じゃがいも、にんじんは小さく切ってゆでて、なめらかにすりつぶす。
- 2小鍋に、1と玉ねぎペースト、ミルクを入れて、ひと煮立ちさせる。
かれい入り野菜スープ
- 1小鍋にだし汁を入れ、にんじんと玉ねぎをすりおろして加えひと煮立ちさせる。
- 21にかれいペーストを加えて煮込む。
- 32に水溶き片栗粉を加え、ひと煮立ちさせる。
スープの離乳食中期レシピ
にんじんポタージュスープ
材料(1食分)
- 1にんじん、玉ねぎ、さつまいもを細かくカットし、水で煮る。
- 21の具材がやわらかくなったら火を止め、ご飯を入れ、ひと煮立ちさせる。
- 32を裏ごししてなめらかにする。
麩入り野菜スープ
- 1にんじん、玉ねぎの皮をむき、2~3mm角に切る。
- 2ブロッコリーはみじん切りにする。
- 3小鍋に1、2と野菜スープを入れ、野菜がやわらかくなるまで煮こむ。
- 43にひと口サイズにちぎった麩と、水溶き片栗粉を加えてよく混ぜ、ひと煮立ちさせる。
かぶとブロッコリーのミルクスープ
- 1かぶとブロッコリーはやわらかくゆでて、みじん切りにする。
- 2小鍋に1、牛乳、野菜スープを入れ、ひと煮立ちさせる。
- 32に水溶き片栗粉を加え、とろみをつける。
白菜と納豆のスープ
- 1白菜と玉ねぎは薄くスライスして、やわらかくゆで、みじん切りにする。
- 2納豆は茶こしに入れ、お湯をかけて、粘りを取っておく。
- 31と2と野菜スープを混ぜ、ひと煮立ちさせる。
スープの離乳食後期レシピ
ほうれん草とかぼちゃの豆乳スープ
- 1ほうれん草をやわらかくゆでて、水気を切り、5mm程度に切る。
- 2かぼちゃを5mm角に切ってやわらかくゆでる。
- 3鍋の中に、1と2と豆乳、野菜スープ、片栗粉を入れる。
- 4沸騰しないように気をつけながら弱火で加熱する。
鶏ささみときのこのスープ
- 1すじを取った鶏ささみ、しめじ、えのき、インゲンを細かくみじん切りする。
- 2野菜スープに1を入れ、やわらかく煮込む。
- 32に水溶き片栗粉を入れてとろみをつける。
- 4塩を入れて味をととのえる。
かぶと肉だんごのスープ
- 1かぶとにんじんの皮をむき、5mm角に切る。
- 2ボウルに鶏ひき肉と片栗粉を入れ、手でこねて混ぜ合わせ、ひと口大に成形する。
- 3鍋にだし汁、1を入れてやわらかく煮こむ。
- 43に2の肉だんごを入れ、火が通るまで煮こみ、醤油を垂らす。
牛肉ときゅうりのスープ
材料(1食分)
- 1牛肉は脂身、すじを取り除いて、ゆでて火を通し、みじん切りにする。
- 2きゅうり、にんじんは皮をむき、5mm角に切り、ゆでる。
- 3小鍋に、1、2、水、コンソメを入れ、材料に火が通るように煮こむ。
- 43に水溶き片栗粉を加えてとろみがつくまで煮る。
- 54を器に盛り、上にすりごまをかける。
- コンソメは手作りまたはベビーフードのみOKです。市販の大人用のものは使わないようにしましょう。
スープの離乳食完了期レシピ
スープの離乳食の冷凍方法は?
離乳食中期以降に食べられるようになる野菜や肉を細かく切って入れたスープは、傷みやすかったり味がおちたりするため冷凍保存に向きません。
野菜スープやだし汁のみを冷凍保存して、調理するときに野菜や肉を加えるようにしましょう。
スープを冷凍保存するときは、家庭で使っている製氷器を使用してもいいですが、離乳食に使いやすい容量で保存できる製氷器がおすすめです。
凍ったら製氷器から取り出して、冷凍用保存パックにブロックの状態で保存しておきましょう。
スープの離乳食で色々な野菜を摂ろう
スープは様々な食材を使うので、旨味が凝縮されていて栄養満点です。レシピのレパートリーを増やして、赤ちゃんが喜ぶスープを作ってあげてくださいね。
※ 赤ちゃんの成長や発達に合わせて無理なく進めましょう。
※ 赤ちゃんが食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。
※ レシピの食材は旬のものや自宅にあるものに置き換えてもかまいません(ただし、その時期に食べられる食材かどうかチェックしましょう)。