この記事では、離乳食期に食べられる果物の種類、アレルギーの有無、調理時に気をつけることをはじめ、時期別のレシピをご紹介します。
3大アレルゲン(卵・小麦・乳製品)には材料名に★マークをつけています。医師と相談のうえ進めてください。他の食材におきかえても構いません。
離乳食期に食べられる果物の種類は?
赤ちゃんが果物を食べられる時期は、果物のかたさ、味、繊維の多さ、アレルギーの頻度などによって異なります。
離乳食の時期によって食べられる果物の種類は、以下のとおりです。
バナナ/りんご/いちご/みかん/桃/すいか/メロン/梨/甘夏/はっさく/オレンジ/ぶどう(※)
● 中期からOK
さくらんぼ/キウイフルーツ(※)/レーズン(※)
● 後期からOK
アボカド
● 1歳を過ぎてからOK
マンゴー/パイナップル
- ぶどうは酸味と甘味が強い果物なので、すりつぶしたものを湯で薄めてください。
- キウイフルーツは酸味が強く、消化しにくい食物繊維やタネが多いため、他の果物に慣れたあとの離乳食中期の後半を目安に与えましょう。
- レーズンは固く、糖度も高いため、お湯で戻して刻めば離乳食中期の後半から少量与えられます。オイルコーティングがされていない無糖のものを選ぶようにしましょう。
果物には酵素が含まれています。生のまま果物を食べると、酵素によって口の周りにかゆみが出たり腫れたりするほか、赤くなったり、のどに痛みが出たりすることがあります(※1)。
果物を初めて食べる場合は、加熱してから与えると安心です。慣れてきたら生でも食べられますが、少量ずつ試すようにしてください。
果物のなかでもオレンジ・キウイフルーツ・バナナ・桃・りんごはアレルギー症状を引き起こしやすい「特定原材料等28品目」に含まれます。
初めて食べるときは加熱し、アレルギー症状や心配ごとに備えて、かかりつけの医療機関を受診できる曜日の午前中に与えましょう。
1日1口からはじめて、様子を見ながら量を増やすようにしてください。
調理時に気をつけることは?
食べるときは皮をむいて、種があるものは取り除いてください。
離乳食初期では果汁やペースト状にして、中期は細かく刻みましょう。後期になったら薄めにスライスしたものや、1cm角程の大きさも食べられるようになります。
カットしたあとに空気に触れると変色するものもあるため、できるだけ食べる直前に切るようにしましょう。
果物の離乳食初期レシピ
かぼちゃバナナ
- 1耐熱容器に小さくカットしたバナナを入れ、電子レンジで20秒ほど加熱する。
- 21をフォークの背などでつぶすか、またはすり鉢ですりつぶし、かぼちゃペーストと混ぜる。
ほうれん草のりんごあえ
- 1りんごをすりおろす。
- 21とほうれん草ペーストを混ぜる。
- りんごを初めて食べる場合は、加熱してから与えると安心です。
みかんのパンがゆ
材料(1食分)
- 1みかんの薄皮をむき、実をすり鉢ですりつぶす。
- 2食パンは耳を切り落とし、細かくちぎっておく。
- 3小鍋に水を入れて沸騰させ、1と2を入れてひと煮立ちさせる。
- 4食パンがとろとろになったら火を止めて、粉ミルクを加えてよく混ぜ合わせ、すりつぶす。
ぶどうのとろとろジュレ
材料(1食分)
- 1ぶどうは皮をむいてつぶし、茶こしなどで果汁をしぼり出す。
- 2片栗粉を3倍量の水で溶いておく。
- 3小鍋に1と2を入れ、加熱しながら混ぜ、とろみがついたら火を止める。
果物の離乳食中期レシピ
キウイジュース
材料(1食分)
- 1キウイは皮をむき、中央の白いすじと種を取り除き、裏ごしする。
- 21を電子レンジで20〜30秒加熱する。
ぶどうみかん煮
材料(1食分)
- 1ぶどうとみかんの皮をむき、種を取り除く。
- 21をみじん切りにする。
- 3小鍋に2を入れ、弱火にかける。
いちご豆腐
材料(1食分)
- 1いちごのヘタを切り取り、5mm程度の大きさに切る。
- 2豆腐は5mm程度の角切りにする。
- 31と2を混ぜ合わせる。
- いちごを初めて食べる場合は、加熱してから与えると安心です。
いちごと豆腐、意外と合うんですよ。タンパク質をしっかり取りたいときにおすすめです。豆腐が苦手な赤ちゃんには、上からいちごペーストをかけて混ぜ合わせると、食べやすくなります。
パプリカのバナナあえ
- 1バナナをフォークの背でつぶす。
- 21、パプリカペースト、きなこを加え、混ぜ合わせる。
- バナナを初めて食べる場合は、加熱してから与えると安心です。
果物の離乳食後期レシピ
みかんのコールスローサラダ
材料(1食分)
- 1みかんの薄皮を取り除き、食べやすい大きさにカットする。
- 2キャベツを粗めのみじん切りにする。
- 3きゅうりとにんじんを薄切りにする。
- 4チーズを粗めのみじん切りにする。
- 52と3を耐熱皿に入れ、水大さじ1をかけてラップをかけ、電子レンジで約30秒加熱する。
- 61、4、5を混ぜ合わせる。
- みかんを初めて食べる場合は、加熱してから与えると安心です。
バナナとさつまいものチーズあえ
- 1さつまいもは、スライスしてやわらかくなるまでゆでる。
- 21をすり鉢に入れて粗めにすりつぶす。
- 32とバナナペースト、カッテージチーズをあえる。
- バナナを初めて食べる場合は、加熱してから与えると安心です。
りんごにんじんヨーグルト
材料(1食分)
- 1りんごの皮をむいて5mm角に切り、耐熱容器に入れラップをかけて電子レンジで1~2分加熱する。
- 2にんじんの皮をむいてみじん切りにする。
- 3耐熱容器に2、水大さじ3を入れてラップをかけ電子レンジで3~4分加熱し、水気を切る(※)。
- 41と3を混ぜ合わせ、上からヨーグルトをかける。
- にんじんの加熱時間は、にんじんの固さを見ながら調整してください。
りんごとかぼちゃのサンドイッチ
材料(2食分)
- 1りんごをすりおろし、ラップをかけて電子レンジで20秒ほど加熱する。
- 2かぼちゃの皮と種とわたを取り除いて小さく切り、ラップをかけ、電子レンジで2分ほど加熱する。
- 32のかぼちゃがやわらかくなったら、スプーンでつぶす。
- 41と3を混ぜ合わせる。
- 5食パンの耳を切り落として4を塗ってはさみ、食べやすい大きさにカットする。
いちごバナナのパンケーキ
材料(1食分)
- 1いちごのヘタを切り取り、細かく切る。
- 21とバナナをボウルに入れ、スプーンの背でつぶす。
- 32にきなこ、ヨーグルトを入れて混ぜ合わせる。
- 43に小麦粉を加え、泡だて器でダマが無くなるまでよく混ぜる。
- 5フライパンを温めてバターを溶かす。
- 64の生地をスプーンですくってフライパンに落とし、弱火で、両面に焼き色が付くまで焼く。
いちごの甘酸っぱい味わいがおいしいパンケーキ。砂糖を入れていないのにほんのり甘いのは、バナナの甘味のおかげです。よく熟したバナナを使うと甘味が増しますよ。
果物の離乳食完了期レシピ
りんごの蒸しパン
材料(1食分)
- 1りんごの皮をむき、5mmくらいの角切りに、レーズンは細かくきざむ。
- 2ホットケーキミックスと水をボウルに入れ、泡立て器でダマがなくなるまでよく混ぜ合わせる。
- 32に1を加え、ゴムベラで軽く混ぜ合わせる。
- 43の生地をカップに入れ、シリコンスチーマーに入れ電子レンジで2〜3分加熱するか、蒸し器で10分蒸す。
果物の離乳食で健康な体を作ろう
果物にはビタミンやミネラル、食物繊維といった様々な栄養素が含まれています。旬のフルーツを使った離乳食を作って、赤ちゃんに食べる喜びを教えてあげられるといいですね。
※ 赤ちゃんの成長や発達に合わせて無理なく進めましょう。
※ 赤ちゃんが食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。
※ レシピの食材は旬のものや自宅にあるものに置き換えてもかまいません(ただし、その時期に食べられる食材かどうかチェックしましょう)。