妊娠8週は、超音波検査のエコー写真で赤ちゃんの姿がはっきりしてくる頃。つわりがピークを迎えて大変な一方で、赤ちゃんへの愛おしさも増してきているのではないでしょうか。
今回は妊娠8週の妊婦さんと赤ちゃんの状態や、ママが注意することなどをご紹介します。
妊娠8週の赤ちゃんの状態は?エコーで何がわかる?
妊娠8週になると、成長に必要な器官が成熟し始めます。人体に必要な構造が成り立つことから、赤ちゃんは「胎芽」ではなく「胎児」と呼ばれるようになります。
エコー写真で見るとまだ豆粒のようにしか見えませんが、実際は腕や足が伸び始めています。耳や鼻、まぶたといったパーツが形成され、妊娠8週の終わりごろには唇や歯もでき始めてきますよ。
ただ胎嚢の大きさは3cmほどで、まだ小さすぎて子宮壁に触れることはないので、胎動を感じられるのはもう少し先です。
妊娠8週の体の状態は?つわりはいつまで続く?
妊娠8週の体の状態は、以下のとおりです。
つわりがピークに
妊娠5〜6週頃から始まったつわりは、妊娠8週頃にピークとなることが多く、個人差はありますが妊娠11週頃まで続きます。胸やけや消化不良で、食事が思うようにとれない妊婦さんも多い時期です。
赤ちゃんに栄養が届いているのか心配になるかもしれませんが、この時期の赤ちゃんは卵黄嚢と呼ばれる細胞から栄養を吸収しているので、ママが少しでも栄養を摂れていれば栄養不足に陥ることはありません(※1)。
脱水症状だけは起こさないように水分をこまめにとるようにし、食事は「食べられるものを、食べられるときに、少しずつ」とれていれば大丈夫ですよ。
外見の大きな変化はなし
外見上は大きな変化もなく、周囲はまだ妊娠に気がつかないことも多いでしょう。つわりで体調が優れないことが伝わりにくいかもしれません。
パートナーや家族など近しい人には、つわりで思うように動けないことを伝え、無理のないように生活しましょう。
仕事をしている妊婦さんは、身近な上司などに報告しておくと安心です。
妊娠8週のお腹の大きさは?マタニティウェアは必要?
妊娠8週になっても見た目に大きな変化はありませんが、胸が少し大きくなったり、お腹周りが少しふっくらしたりしてきます。タイトな下着や洋服を着ていた人は、少しきつく感じることがあるかもしれません。
この時期から本格的なマタニティウェアを用意する必要はありませんが、つわりがひどく、お腹の締め付けが苦しいと感じる場合は、今のうちからゆったりとした下着やボトムスをはくと良いでしょう。
妊娠8週に気をつけることは?出血に注意!
妊娠8週に入ったら、次のことに気をつけましょう。
不正出血
不正出血がある場合、「早期流産」または流産が発生する危険がある「切迫流産」を起こしているかもしれません。
妊娠7週頃に胎嚢と心拍が確認されれば早期流産の確率はある程度下がりますが、妊娠12週を過ぎるまで油断はできません。ただ早期流産の主な原因は胎児側にあり、妊婦さんが日々の生活で予防することは難しいので、あまり心配しすぎず普段通り生活しましょう。
切迫流産の場合は、病院で適切な処置を受けて安静にしておけば、妊娠を維持できる可能性が十分にあります。
わずかな出血であれば安静にしているだけで治まることもありますが、生理のときのような出血が見られたり、出血と同時に腹痛を感じたりするときは病院を受診しましょう。
足のむくみ
妊娠中は、体内で分泌される「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が血管内の弁の働きを弱めるため下半身に血液がたまって足がむくみやすく、血栓もできやすい状態です(※1)。
足の静脈に生じた血栓が肺に到達すると息切れや失神などを起こす危険があるので、今のうちから予防することが大切です(※1)。
適度な運動やストレッチ、入浴などで血の巡りを良くし、適度な水分補給を心がけましょう。
感染症
妊娠中は赤ちゃんを守るために免疫機能が弱まっているので、ウイルスや細菌などに感染しやすい状態です。胎児に悪影響を及ぼす感染症ではなくても、症状が重くなるインフルエンザなどにかかると治療に時間がかかります。
そのため、日頃から身の回りを清潔に保ち、手洗い・うがいをするなどして感染症を予防しましょう。風邪の症状を感じたら早めに医師に相談し、重症化を防ぐことが大切です。
体調不良で内科などの病院を受診するときは、妊娠していることを忘れずに伝えましょう。妊娠中でも飲める薬を出してもらえるので安心ですよ。
妊娠8週は無理せずつわりを乗り越えよう!
妊娠8週になり妊娠3ヶ月に入りました。妊娠が確定したらはやめに母子手帳をもらいにいき、赤ちゃんとママの健康の記録をスタートしましょう。
妊娠8週はつわりがつらくて、なかなか食事がとれない人も多いと思います。食べられるときに、好きなものを食べられる量だけ、あるいは水分だけでもとれていれば大丈夫なので、無理せず過ごしてくださいね。