妊娠3ヶ月目の妊婦さんや胎児の様子は?お腹の大きさや体重は?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

妊娠8~11週目にあたる妊娠3ヶ月目は、つわりがピークを迎える時期です。赤ちゃんは人間として必要な機能がそろい始めるので、「胎芽」ではなく「胎児」と呼ばれるようになります。外見上も人間らしい姿に近づいていきますよ。今回は妊娠3ヶ月目の妊婦さんの症状や体の変化や、赤ちゃんの変化などをご説明します。

妊娠3ヶ月目はどんな時期?

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妊娠3ヶ月目は妊娠8~11週目の4週間で、妊娠に向けた体内の変化が続いている時期です。見た目に大きな変化はありませんが、食べ過ぎたときのように少し下腹部がふくらんでいるような感覚が出てきます。タイトな服を着ていると、そろそろきつく感じ始めるかもしれません。

赤ちゃんは今まで手足が生えた程度の姿でしたが、今月中で顔のパーツがしっかりしてきて、体を動かせるようになります。

妊娠8週目

妊娠8週目から、赤ちゃんは「胎芽」ではなく「胎児」と呼ばれるようになります。そして、胎盤ができあがるにつれて、へその緒を通してママから栄養をもらい始めます。

妊娠8週目の終わりには、口などが作られ始めます。胎児が成長する一方、つわりの症状はひどくなり、食事が思うように摂れなくなる人もいます。

妊娠9週目

妊娠9週目になると、胎児の頭殿長(CRL)は2cmほどの大きさになり、手や足など体の細部が引き続き作られ続けます(※1)。

また、つわりのピークが続いて苦しい時期です。子宮が大きくなることで膀胱や大腸が刺激され、便秘や頻尿といったマイナートラブルが起こることもあります。

妊娠10週目

妊娠10週目頃には、赤ちゃんの体や手足が動く様子が、超音波検査で見られるようになってきます。頭が大きい2頭身の姿ですが、これから胴が伸びてバランスが取れていきますよ。心臓がほとんどできあがり、経腟超音波検査では赤ちゃんの心拍が力強くはっきりと聞こえるようになります。

つわりのピークは続きますが、なかには妊娠9週と比べて落ち着いてくる人も。つわりが落ち着き始めると食欲が湧いてきて食べ過ぎてしまいがちですが、今後は体重が増えすぎないように管理する必要があります。

妊娠11週目

妊娠11週目の終わり頃には、頭殿長(CRL)は約4cm、身長約9cm、体重約20gまで成長します(※1)。胴体が少し伸びて、3頭身に近い体つきになります。外生殖器ができはじめ、もうすぐ性別が分かるようになりますよ。

胎盤が完成に近づいてきて、ママも赤ちゃんも状態が安定してきます。つわりが落ち着く人も増えてきますよ。

妊娠3ヶ月目はつわりがピークに!

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つわりは妊婦さんの半数以上が経験する症状で、妊娠3ヶ月目頃にピークを迎えます。食欲不振になって体重が落ちてしまう人もいるので、赤ちゃんに栄養が行き届いているのか心配になるかもしれません。

しかし、この時期の胎児はそれほど栄養を必要としておらず、母体に蓄えられた栄養で育つことができます。あまり食べられなくなっていても、心配しすぎる必要はありませんよ。

つわりがひどい時期は、一度に食べる量を少なくして、体調の良いときにこまめに食事をとるのがおすすめです。食べづわりなら、すぐ口に入れられるものを枕元に用意したり、移動中も持参したりして対処しましょう。

つわりの症状がひどくなりやすい時間帯やパターンを把握して、自分なりの工夫をしてくださいね。

ただし、体重が元の体重から5%以上減少していたり、1日中吐いたりする人は「妊娠悪阻」になっている可能性があります(※1)。妊娠悪阻はつわりが病的にひどくなったものを指し、ママの命にも関わる恐れがあるので、すぐに病院を受診してください。

妊娠3ヶ月目のお腹の大きさや体重は?

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妊娠3ヶ月目が終わる頃までに、子宮の大きさは大人の握りこぶし大に成長します。お腹を触ると少しふっくらとしているのがわかりますよ。

体重にはそれほど影響はありませんが、今まで履いていたズボンがきつくなったと感じるかもしれません。お腹をあまりきつく締め付けすぎないようなショーツやズボンを選ぶようにし、体調がいいときにはマタニティウェアの準備を始めたいですね。

お腹が大きくなるということはそれだけ子宮が大きくなり、周辺の臓器を圧迫することになります。特に膀胱や大腸が圧迫されて便秘や頻尿などのトラブルに悩まされる人が増えます。

便秘対策としては、朝起きたら水を一杯飲むこと、食物繊維を積極的に摂ること、ヨーグルトなどの乳酸菌を摂取することなどが効果的です。

頻尿の症状が見られたら、利尿作用のあるカフェインの摂取を減らしましょう。また、就寝前の飲食を減らし、体が冷えないように気をつけることでも緩和できます。

どちらも妊娠に伴う自然な現象で、産後は解消されることが多いので、今だけだと思って対処していきましょう。

妊娠3ヶ月目は腰痛にも注意!

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妊娠すると、関節を緩める働きのある「リラキシン」という女性ホルモンが分泌されます。これは、出産のときに赤ちゃんが生まれやすいようにするため。少しずつ出産の準備が始まっているのです。

関節が緩むと、筋肉や関節に普段よりも大きな負荷がかかり、足のつけ根や腰が痛むようになります。また、大きくなってきたお腹を支えるために自然と背中を反った姿勢をとるようになり、腰に負担がかかりやすくなります。

妊娠が進むにつれて子宮が大きくなり、腰への負担はさらに大きくなっていくので、この時期から正しい姿勢を心がけて、腰痛対策に取り組みましょう。

妊娠3ヶ月目頃からシミやあざが気になり出す?

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妊娠によりエストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌量が急激に増加し、ホルモンバランスが変化します。すると、乳首や膣などに色素沈着が起こりやすくなり、黒ずみやほくろ、あざ、そばかすなどが気になり始めます。

妊娠中、お腹の真ん中にできる「正中線」と呼ばれる黒い一本の線も黒ずみの一種です。

これらの黒ずみは妊娠中に起こる一時的な症状で、産後にホルモンバランスが正常に戻ることで解消されるケースがほとんどです。鏡で見たときに黒ずみが目立つと不安になると思いますが、今だけのことと割りきって考えてくださいね。

妊娠3ヶ月の胎児の大きさは?

妊娠11週

妊娠3ヶ月が終わる頃には頭殿長(CRL)で約4cm、身長9cmほどになります(※1)。大きめのイチゴくらいと考えるとわかりやすいですね。

体はまだ小さいですが、手や足の指、爪、まぶたなど、体の細部が形成されます。生殖器の形成も進み、心臓はほとんどできあがっています。

また、手の水かきもなくなり、胴が少しずつ長くなって2~3頭身の人間らしい姿へと変化していきますが、皮膚はまだ透明なので血管や内蔵が透けて見える状態です。

妊娠3ヶ月目の赤ちゃんはおしっこをしている?

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妊娠3ヶ月頃には、腎臓などの消化器官が発達してきます。

赤ちゃんはママのお腹の中で食事をするわけではありませんが、羊水を飲み込んで、尿を排泄する消化の練習をしています。羊水を取り込んで、それをおしっことして排泄することを繰り返すと、腎臓などの消化器官も発達していくのです。

ちなみに、排泄されたおしっこは羊水と混ざりますが、羊水自体が数時間ごとに新しいものに入れ替わる仕組みになっているので、おしっこで汚れっぱなしになることはありません。

妊娠3ヶ月目の間に出産予定日が変更されるかも

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妊娠初期の週数は、生理周期と最終月経開始日から考えて算出されているものです。そのため、生理周期が違っていたり、最終月経開始日を勘違いしていたりすると、妊娠週数も正確には割り出せません。

そこで、妊娠3ヶ月の間で、赤ちゃんの大きさから出産予定日を修正することがあります。妊娠8~11週目の赤ちゃんの大きさは個人差が少ないので、この時期の大きさを調べれば大体の週数が把握できるのです。

胎児の頭のてっぺんからお尻の突出部までの長さを表す「頭殿長(CRL)」を超音波で測定して、正確な週数が確定します。

妊娠3ヶ月目の出血は早期流産の可能性がある?

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妊娠12週未満の流産は「早期流産」と呼ばれ、全妊娠の10%超に起こります(※1)。妊娠初期の流産は、胎児側の染色体異常が主な原因なので、防げるものではありません。

しかし、切迫早産であれば防げるケースもあるので、腹痛に伴う出血や鮮血が出続けるときには、すぐに病院を受診してください。

激しい運動や過度なストレスがかかると切迫流産を起こしやすくなることもあるので、無理をしないことが大切です。十分な睡眠をとって、栄養バランスの取れた食事をするなど、健康的な生活を心がけてくださいね。

妊娠3ヶ月目を乗り切れば流産の可能性はグッと下がるので、あともう少しの辛抱ですよ。

妊娠3ヶ月目の妊婦健診では血液検査を受けよう

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妊娠3ヶ月目頃には、妊婦健診の際に「妊娠初期血液検査」を受けます。血液検査では血液型不適合が起こらないか、貧血がないか、風疹抗体があるか、感染症にかかっていないかなどを調べることができます(※2)。

特に妊娠中は赤ちゃんを守るために免疫機能が弱まっており、ウイルスや細菌などに感染しやすくなっています。トキソプラズマなどの感染症は胎児に障害を引き起こす危険性があるので、感染の可能性がないかを調べておくことが大切です。

ただし、血液検査には1万円以上の費用がかかることもあります。自治体から補助券などが配布されている場合もあるので、受ける前に確認しておきましょう。

妊娠3ヶ月目頃には母親学級に参加してみよう

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母親学級とは、妊娠中の体のことや体調管理、栄養指導、安産体操、出産の流れ、赤ちゃんのお世話など妊娠・出産に必要な知識を総合的に学べる場です。

開催場所は、産院や市区町村、保健所、ベビー用品店など。妊娠初期・中期・後期でそれぞれ行われており、1回2時間程度の場合がほとんどです。

参加は任意ですが、妊娠のことについて学べる上、同じ時期に出産予定の妊婦さんが集まっていて情報交換もできますよ。体調が安定していれば、妊娠初期の母親学級にぜひ参加してみましょう。

妊娠3ヶ月目はつわりと上手に付き合って

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妊娠3ヶ月目は赤ちゃんが急成長する一方で、つわりがピークを迎え、苦しい思いをしている妊婦さんが多い時期です。

妊娠4ヶ月目に入ればつわりなどのつらい症状はおさまってきて、体調のよい日が増えます。苦しい日々がいつまで続くのか不安になってしまいますが、あともう少しですよ。

ストレスはつわりを悪化させる原因にもなるので、周囲にサポートしてもらいながら、できるだけ無理のない生活を続けていきましょう。

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