産後に生理不順が続く…原因は?生理周期はいつまで不規則なの?

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

妊娠や出産によって体にたくさんの変化が起きることから、産後は生理不順になりやすいものです。生理が不規則になると、体調が回復しきっていないのかなと不安が募るかもしれません。産後に生理不順が続いて、体調を崩すママもいます。そこで今回は、産後の生理不順について、原因や対処法、いつまで不規則な生理周期が続くのか、妊娠の可能性があるのかなどをご紹介します。

産後に生理不順になる原因は?

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産後の生理不順は、ホルモンバランスやストレス、栄養不足などさまざまな要因によって起こります。

生理不順の原因を特定するのはなかなか難しいかもしれませんが、自分の体で何が起きているかのヒントを得るためにも、以下の生理不順の原因を参考に体調をチェックしてみてください。

授乳の影響

多くの場合、母乳をあげていることが産後の生理不順の原因になっています。

授乳時に赤ちゃんが乳頭を刺激すると、母乳を作るホルモン「プロラクチン」の分泌が促されます(※1)。このプロラクチンは、排卵を抑制する作用も持っているとされ、母乳育児中は生理が来ないか、来たとしても無排卵月経になることもあります。

断乳後1ヶ月くらいで体内のプロラクチン値は正常に戻ると言われていますが、生理周期が整うのは断乳から1ヶ月以上かかることもあるようです。

ストレス

慣れない育児、睡眠不足、授乳による栄養不足などは、産後の体力が回復していないママに、精神的にも肉体的にも大きな負担をかけます。自分でも知らない間にストレスが溜まってしまうと、女性ホルモンが正常に分泌されなくなってしまい、生理不順になりやすくなります(※2)。

子宮の回復が不完全

妊娠で大きくなった子宮は、産後に6週間くらいかけて、徐々にもとの大きさまで収縮していきます(※1)。

出産が無事に終わったからといって、「いつでも妊娠できるよ」という状態にまですぐに回復するわけではありません。そのため生理もまだ規則的な間隔に戻っておらず、生理不順が起こりがちです。

過度なダイエット

妊娠中に太ってしまったことを気にして、産後すぐからダイエットをしていませんか?

一日一食のみしか食べない、特定の食べ物しか口にしないといった過度なダイエットをして体重が減少すると、生理不順になることがあります(※3)。

産後の生理不順には、どう対処したらいい?

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授乳によるプロラクチンの分泌が産後の生理不順の主な原因とはいえ、母乳育児をすぐにやめるわけにはいきませんよね。

そこで、産後に生理不順に悩まされているときは、以下の対処法を試してみてください。

健康的な食生活を心がける

糖質、脂質、タンパク質、ミネラル、ビタミンは5大栄養素と呼ばれ、健康的な生活に不可欠です。子宮の回復や血行促進のために、これらの栄養素をバランスよく摂れる食事を意識しましょう。

こまめに睡眠をとる

産後は赤ちゃんが夜起きてしまうので、授乳をしたりおむつを替えたりと、まとめて睡眠をとりづらくなります。その疲れも血行不良とストレスを溜めてしまう原因の一つです。

赤ちゃんが眠っているときは、できるだけ一緒に寝るようにしましょう。赤ちゃんが寝ている間に家事を済ませたいと思うかもしれませんが、産後しばらくは母体の回復を優先してください。

睡眠によって体を休ませることができれば、徐々に生理周期が規則的になっていくかもしれませんよ。

適度に運動する

血行をよくするために、適度な運動を心がけましょう。産後の1ヶ月健診のときに、医師に相談し許可が出れば、運動することができます。それまでは産後の体の回復を目的にした「産褥体操」で血行を促進しましょう。

産後に無理なく始められる運動としては、骨盤回りを鍛えられるヨガやウォーキングがおすすです。激しい運動は、生理不順の原因になることもあるので、あくまで気持ちよくできる範囲で運動するようにしてください。

ストレスを発散する

たまには旦那さんや家族に赤ちゃんを預かってもらい、買い物や友達とランチなど自分のしたいことをしてストレスを発散させましょう。

気分がリフレッシュすることで、赤ちゃんや家族に余裕を持って接することができますし、気持ちも安定するため、きっと生理周期にもいい影響が出ますよ。

産後の生理不順はいつまで続く?生理周期が安定する時期は?

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正常な生理とは、28日~30日の周期で、3~7日間出血があることをいいます(※3)。しかしこれまで説明したとおり、産後の生理はなかなか安定しづらいものです。

授乳期間が短いほど生理が再開するまでの期間は短くなるといわれており、ミルクで育児をしているママの場合は産後2〜4ヶ月で、母乳を与えているママの場合は産後6〜10ヶ月で生理が再開するといわれます(※4)。

ただし、生理が再開しても周期が安定しないことが多く、人によっては再開後1年近く生理周期が不安定な人もいるようです。

産後に生理が再開する時期や、周期が安定するまでにかかる期間には個人差があり、授乳の頻度によっても変わってきます。生理不順が続くからといって焦らないでくださいね。

産後1年を過ぎても生理不順が続く、または断乳してから数ヶ月たっても生理が来ないなどの場合は、体に何か問題が起きている可能性があります。できるだけ早いタイミングで婦人科の医師に相談しましょう。

産後の生理不順は妊娠のサイン?

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産後は、生理が再開する前に排卵することもあります(※1)。そのため、生理が来る前の排卵で妊娠していたら、生理が来ないこともありえます。実際、一度も生理が来ずに二人目や三人目を妊娠したという先輩ママもいるようです。

強い眠気や吐き気、下腹部痛といった妊娠初期の症状があり、生理がこない場合は、妊娠検査薬を試してみましょう。妊娠症状チェックリストで自己診断をしてみるのもおすすめです。

産後の生理不順は心配しすぎないで

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産後の生理不順は多くの女性が経験することなので、もし生理不順が起きても、神経質になりすぎないようにしましょう。生理不順を気にしすぎると、さらにストレスが溜まり、母乳の出が悪くなったり、体調を崩したりしてしまうこともあります。

育児で疲れやすい産後は、バランスのよい食事や質のいい睡眠をしっかりとり、心身ともに健康的な生活を心がけてくださいね。

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