前置胎盤とは?原因と症状、確率は?出血はある?帝王切開になるの?

妊娠・出産には様々なリスクが伴いますが、妊娠後期に起こりやすい「前置胎盤」もそのうちの一つ。前置胎盤になると急な出血のリスクがあり、母子ともに危険が及ぶことも。そこで今回は妊婦さんには事前に知っておいて欲しい前置胎盤について、原因や症状、治る確率などをまとめました。

前置胎盤とは?

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前置胎盤とは、胎盤が正常よりも低い位置にあり、子宮の出口(子宮口)を塞いでしまう状態をいいます。子宮は、子宮口を下側にして、ふくらんだ風船のような形をしていて、通常、胎盤は子宮の頂点に近い部分、つまり天井側(上側)に貼り付いています。しかし、前置胎盤は天井側ではなく、下側の子宮口付近に胎盤がある状態です。

前置胎盤には種類があるの?

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前置胎盤は、胎盤が子宮口を塞ぐ程度によって、「全前置胎盤」「部分前置胎盤」「辺縁前置胎盤」の3種類に分けられます。胎盤が子宮口のほぼ全体を塞いでいる状態を「全前置胎盤」、大半が塞がれている状態を「部分前置胎盤」、子宮口の一部に胎盤がかかっている状態を「辺縁前置胎盤」と呼び分けています。

子宮口は出産時には赤ちゃんにとって産道の入口となる場所ですので、胎盤で塞がれてしまうと危険な状態です。従って、前置胎盤の種類に関わらず、多くは帝王切開での出産になります。

前置胎盤の原因は?予防はできる?

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前置胎盤が起こる原因とメカニズムは、まだはっきりとしていません。今のところ、何らかの理由で子宮内膜が傷つくと、前置胎盤が起こりやすくなるのではないかとされています。

何らかの理由とは、流産の経験や人工妊娠中絶の経験、帝王切開の経験、これまでに一人以上子どもを産んでいる経験、子宮手術の経験、喫煙習慣、多胎妊娠、高齢出産などが挙げられます。そのため、禁煙による予防以外には、予防は難しいとされています。

前置胎盤の症状は?出血はあるの?

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症状としては、腹痛を伴わない出血や、内診時の大量出血があります。基本的に痛みはありませんが、気をつけるべきは出血です。症状があらわれるのは、多くが妊娠28週以降。普段とは違う不正出血があれば、すぐに産婦人科を受診しましょう。

前置胎盤と診断されれば、安静が必要です。安静と突然の大量出血に対応するため、場合によっては入院が必要になることもあります。薬や手術などで前置胎盤を治療できるわけではないため、対策としては安静にする以外に特別な方法はなく、運動や夫婦生活は控えるように指示をされます。

前置胎盤はいつわかる?治る確率は?

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実際には、胎盤が子宮口のほうにある、ということは妊娠中期頃からわかりますが、妊婦さんのお腹が大きくなるにつれて胎盤も少しずつ上がり、子宮口から離れていくことも多いため、妊娠後期にならないと前置胎盤とは確定しません。以下に、日本産科婦人科学会が発表している、妊娠週数別に前置胎盤と診断された後に、そのまま前置胎盤だった確率をご紹介します(※1)。

● 妊娠15〜19週:12%(88%は前置胎盤ではなくなる)
● 妊娠20〜23週:34%
● 妊娠24〜27週:49%
● 妊娠28〜31週:62%
● 妊娠32〜35週:73%

妊娠中期頃に前置胎盤が疑われても、その多くが治ることを示しています。実際に、前置胎盤となる確率は全分娩の0.3~0.6%。もし産婦人科の先生から「前置胎盤の可能性がある」といわれても、妊娠周期が早いときにはあまり神経質になりすぎないでください。

前置胎盤は帝王切開での分娩になる?

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多くは、妊娠37週末までに帝王切開での出産になります。胎児の発育をみて、早めに帝王切開してしまうこともあります。前置胎盤は多量の出血が予想されるため、妊娠33週頃から、自分の血を輸血用にストックする「自己貯血」を行う場合もあります。あまりに出血が多くとまらない場合など、赤ちゃんや母体の命が危ないと判断された場合には、やむなく子宮の摘出を行うこともあります。

なお、前置胎盤と診断された場合には、できればNICUのある総合病院や大学病院で診てもらうのが望ましいとされていますが、かかりつけの産婦人科の先生に相談して決めてください。

前置胎盤と診断されても、焦らず、落ち着いた日々を

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大量出血が心配される前置胎盤ですが、産婦人科の先生の指示に従い対処すれば決して恐いものではありません。妊娠初期であれば前置胎盤は自然と解消される可能性も高いですし、妊娠後期なら赤ちゃんの発育を見ながら帝王切開に切り替えることもできます。産婦人科の先生と経過を相談しながら、あまり必要以上に心配することなく、心を落ち着けて妊娠生活を送ってくださいね。

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