妊娠中におすすめの果物を教えて!妊婦にフルーツが良い理由は?

監修専門家 管理栄養士・フードコーディネーター 中村 美穂
中村 美穂 東京農業大学卒業。保育園栄養士として乳幼児の食事作り、食育活動、地域の子育て支援等に携わった経験を活かし、離乳食教室や子どもから大人まで楽しめる料理教室「おいしいたのしい食時間」を開催。書籍、雑誌等へ... 監修記事一覧へ

妊娠中は、お腹が空きやすかったり、甘いものが食べたくなったりすることもありますよね。糖分の過剰摂取を抑えるために、チョコレートなどのお菓子を我慢し、おやつにフルーツを食べるようにしている妊婦さんもいるのではないでしょうか。フルーツには妊娠中に摂りたい栄養素が含まれることも多いので、意識して食事に取り入れたいですね。

今回は、妊娠中におすすめの果物や、効果的な摂取方法についてご紹介します。

妊婦はフルーツを食べると体にいいの?

妊婦 食事 野菜 果物

種類によって栄養価は異なりますが、フルーツ全般には各種ビタミン、ミネラル(カリウム、鉄、カルシウム)、食物繊維など、妊娠中に摂りたい栄養素が豊富に含まれています。

妊娠中に気をつけたいのが、血糖値が高くなることで起きる「妊娠糖尿病」です。果物に含まれる果糖は、直接的には血糖値を上げないので、クッキーやチョコレートなどのスナック菓子に比べると、健康的といえます(※1)。ただし、過剰に摂りすぎると肥満につながるので、適切な量を食べるようにしたいですね。

妊婦が果物を多く摂取すると、子供の知能指数が高くなる?

赤ちゃん 本 勉強 調べる 調査 発見

最近では、「妊娠中に果物を多く摂取した母親の子供は、生後1年後の知能や学習能力、記憶力が高い傾向にあった」という研究結果もあります(※2)。

カナダ・アルバータ大学の研究グループによると、この研究結果はあくまでも「予備段階」ということですが、妊婦による果物摂取が子供の知能発達に影響を与える可能性がある、ということは興味深いですね。

妊娠中にどんな果物や栄養素を摂ればいいの?

食材 飲食 果物 たくさん 食材 フルーツ

それでは、妊婦さんが積極的に摂りたい栄養素と、それらを多く含む果物は何でしょうか?具体的に見ていきましょう。

葉酸

葉酸は、タンパク質や細胞の新生に必要な核酸(DNA、RNA)を作るために重要な役割を果たします。

葉酸の摂取により、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクが軽減されるため、厚生労働省は、妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの期間、葉酸を適切に摂取する重要性について、周知しています(※3)。

葉酸は熱に弱い性質があるため、加熱処理せずにそのまま摂取できる果物は、効果的といえるでしょう。

葉酸を含む主な果物

ライチ、アボカド、いちご、すもも、グレープフルーツ

ビタミンB6

ビタミンB6は、つわりによる食欲不振や吐き気を和らげる作用があるので、妊娠初期の妊婦さんにもうれしいですね。つわりがつらくて食べられない場合には、フルーツジュースで摂るのもおすすめです。

B6は腸内でも合成することができるので、不足しにくい栄養素ではありますが、経口避妊薬(ピル)の長期間服用者や妊婦さんは欠乏症が起こることもあるため、意識して摂るようにしましょう。

ビタミンB6を含む主な果物

バナナ、夏みかん、柿

ビタミンC

ビタミンCは、細胞同士をつなぐコラーゲンを作り、鉄分の吸収力を促進してくれる、妊婦さんに不可欠な栄養素です。免疫力をアップする効果もあるので、妊娠中に風邪などの感染症を予防することにも役立ちますよ。

なお、ビタミンCは空気に触れると酸化し、効力を失うので、食べる直前に用意するのがおすすめです。

ビタミンCを含む主な果物

柿、ネーブルオレンジ、グレープフルーツ、はっさく、キウイ、レモン、いちご、みかん

食物繊維

妊娠中は便秘になりやすく、特に妊娠初期はつわりの症状とともに悩まされる人も多いものです。排便を促す作用がある食物繊維は、妊婦さんの強い味方ですよ。

食物繊維には2種類ありますが「水溶性食物繊維」には、硬くなった便をやわらかくする作用があり、腸内環境を整えてくれます。

ただし、摂取し過ぎるとお腹をくだして下痢になってしまう可能性もあるので、過剰摂取には注意が必要です。

水溶性食物繊維を含む主な果物

アボカド、いちじく、洋ナシ、キウイ、パパイヤ、プルーン

カリウム

体内のナトリウム量を調整して、余分な塩分を体外へ排出する働きがあるカリウムは、むくみや高血圧を予防してくれます。

妊娠中の手足のむくみを解消したり、妊娠高血圧症候群のリスクを減らしたりする効果が期待できますよ。

カリウムを含む主な果物

アボカド、バナナ、柿、キウイ

なお、生のフルーツの水分が抜けて栄養価が凝縮されたドライフルーツも、妊娠中におすすめです。ただし糖分が多いので、食べすぎには気をつけてくださいね。

妊娠中は、体を冷やす果物には要注意!

妊婦 おなか

冷え性は、難産や逆子になるリスクを高めることから、妊婦さんにとっては避けたいトラブルのひとつですよね。

果物のなかでも、暑い地方や暑い時期に収穫される梨やスイカ、メロン、パイナップルなどは、体を冷やす作用を持っています。

ただし、リンゴ、サクランボ、ブドウ、プルーンといった、コーカサス地方原産の果物は例外で、体を冷やさないといわれています。

体を冷やす果物を食べること自体が悪いわけではなく、体のほてりをしずめてくれるメリットもあります。体を温めてくれる食品と組み合わせて、バランスの良い食生活を楽しんでくださいね。

妊娠中に、果物はどれぐらい食べるといいの?

食事 家族団らん 魚 料理 食卓

これまで見てきたとおり、果物には、妊婦さんに必要な栄養価が多く含まれています。しかし、果物だけを食べていれば健康でいられるというわけではありません。主食や副菜などとうまく組み合わせた、バランスの良い食事を摂ることを心がけましょう。

厚生労働省の『妊産婦のための食事バランスガイド』(※4)では、1日分の望ましい食事量が示されています。妊娠中期・末期・授乳期は、普段の食事に量をプラスする必要があります。

主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品をバランスよく食べたうえで、果物はみかんに換算すると非妊娠時・妊娠初期なら2個、妊娠中期・末期・授乳期であれば3個食べることが推奨されています。果物を摂るときの参考にしてくださいね。

妊娠中は、バランスの良い食事に果物を取り入れましょう

女性 果物 フルーツ

ご紹介したように、妊婦の効率的な栄養摂取を助けてくれる果物はたくさんあります。妊娠中は、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などのリスクが気になるもの。バランスの良い食事に、適切な量の果物を取り入れて、健康的なマタニティライフを楽しんでくださいね。

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう