妊娠すると、今まで普通に口にしていたものが「お腹の中の赤ちゃんに悪影響があるのでは?」と心配になることがありますよね。喉の調子が悪いときになめる「のど飴」も、その一つではないでしょうか。今回は、妊娠中にのど飴をなめてもいいのか、のど飴をなめるときの注意点についてご説明します。
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そもそも、のど飴は薬?それとも食品?
のど飴には、喉の痛みや腫れ、声がれなどを緩和する成分が含まれています。その成分によって「医薬品」「医薬部外品」「食品」の3つに分類されます。
医薬品のど飴
病院で処方されたり、薬局やドラッグストアで購入できたりするのど飴で、治療を目的としています。生薬をはじめ、厚生労働省が効果を認めた有効成分が含まれているものもあります。
第2類医薬品、または第3類医薬品と表記されたのど飴は、薬局やドラッグストアで医師の処方箋なしに購入することができます。代表的なものは、「南天のど飴」「浅田飴」「ルルメディカルドロップ」です。
医薬部外品のど飴
医薬品よりは効き目が弱いものの、喉の殺菌・消毒といった効果のある成分が含まれた薬用のど飴です。
代表的なものに、「ルルのど飴」「浅田飴ガードドロップ」「ヴィックスメディケイテッドドロップ」があります。ドラッグストアだけでなく、コンビニエンスストアやスーパーでも購入できます。
食品のど飴
医学的に裏付けのある有効成分は含まれず、メンソールやはちみつなど、喉がすっきりする作用があるとされる成分が配合されたのど飴です。
医薬品や医薬部外品のような厳密な定義はなく、メーカーが「のど飴」として売り出せば、のど飴として流通することになります。代表的なものに、「カリンのど飴」「はちみつ金柑のど飴」「龍角散ののどすっきり飴」などがあります。
妊娠中にのど飴をなめてもOK?龍角散は?
のど飴は、先述の医薬品・医薬部外品・食品のどれに分類されるかによって、妊娠中に、なめてもいいものと、そうでないものに分けられます。
妊娠中に注意が必要なのど飴
医薬品のど飴
医薬品のど飴は薬なので、妊娠中の自己判断での使用は控えてください。
たとえば、第2類医薬品の「浅田飴クールS」や「ルルメディカルドロップ」、第3類医薬品の「南天のど飴」では、「妊婦または妊娠していると思われる人」は、「服用前に医師、薬剤師または登録販売者に相談してください」という注意書きがあります(※1,2,3)。
「妊娠中は禁忌」とされているわけではありませんが、妊娠中は医薬品を服用する前に、医師もしくは薬剤師に相談するようにしましょう。
妊娠中でも問題ないとされるのど飴
医薬部外品のど飴
医薬部外品のど飴には特に注意書きはなく、用法・用量を守って服用するのであれば、過度に心配しなくても問題ないでしょう。
「ルルのど飴DX」「浅田飴ガードドロップ」の添付文書には、妊娠中の服用について特別な注意書きは記載されていません(※4,5)。
食品のど飴
食品のど飴は、基本的に妊娠中のママの体や赤ちゃんに悪影響を及ぼすことはありません。ただし、「龍角散ののどすっきり飴」に含まれるカミツレ(カモミール)をはじめ、妊婦さんにおすすめされないハーブエキスが含まれていることも。
含まれている量は微量なので過度に心配する必要はありませんが、気になるときは医師や薬剤師に相談してくださいね。
妊娠中にのど飴をなめるときの注意点は?
妊娠中に問題のないとされるのど飴をなめるときでも、注意しておきたい点があります。
適量をなめる
食品のど飴は、主な原料が砂糖なので、摂取しすぎると体重増加や虫歯の原因になります。喉が痛いときは、のど飴に頼りたくなりますが、1日の量を決めるようにしましょう。
また、ノンシュガータイプののど飴は、一度に多量に食べると、お腹がゆるくなることがあるため、注意しましょう。うがいや水分補給もこまめにして、喉を潤すことを心がけてくださいね。
薬との併用に気をつける
医薬品のど飴は、かぜ薬、鎮咳去痰薬、鎮静薬などと成分が重複するものもあるため、併用しないようにしましょう。薬と併用しても問題のないのど飴について、医師や薬剤師に相談すると安心です。
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妊娠中は、のど飴の種類に気をつけよう
喉が弱かったり、イガイガしやすかったりして、普段から医薬品のど飴をよく口にしている人は、妊娠がわかった時点で、妊娠中になめても問題ないか医師や助産師に確認しておきましょう。
のど飴を購入するときは注意書きをよく確認して、妊婦でも安全してなめられるものを選ぶようにしてください。
免疫力が落ちて風邪をひきやすい妊娠中は、早いうちからのど飴をなめて予防することも大切です。のど飴だけでなく、民間療法を取り入れたり、栄養バランスの整った食事を心がけたりして、妊娠中の風邪を予防できるといいですね。