妊婦はバナナで健康生活!妊娠中のつわりにも効果がある?

監修専門家 管理栄養士 安蒜 ゆい
安蒜 ゆい 病院・保育園にて管理栄養士として献立作成・衛生管理や食育活動に携わり、現在は独立しフリーランス管理栄養士・彩り時短食プランナーとして活動しています。「季節や行事を通して食事・家族の時間の大切さを伝えて... 監修記事一覧へ

バナナは、手軽に栄養補給ができるので、妊婦さんにおすすめの果物です。バナナジュースにして飲んだり、小腹が空いたときにおやつとして食べたり、いろいろな楽しみ方ができますよね。また、バナナには、つわりの症状を和らげる効果があるともいわれています。今回は、妊娠中のバナナの効果、妊婦はバナナを1日に何本食べてもいいのか、食べるときの注意点についてまとめました。

バナナの栄養成分は?

バナナ

バナナには、日常の食生活で不足しがちな栄養素が、バランスよく含まれています。特に、カリウム、マグネシウム、ビタミンB群が、他の果物よりも含まれていることが特長です。

バナナ1本(可食部約100g)あたりのエネルギー量は約86kcalで、ごはん約1/2杯分に相当します(※1)。また、でんぷん、ブドウ糖、ショ糖、果糖といった糖質を含んでいて、それぞれ体内に吸収される時間が違うため、長い時間エネルギーが持続します。

「朝食にバナナを食べると腹持ちが良い」というのには、このような理由があるからです。

妊婦はバナナを食べると体にいいの?妊娠初期は?

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栄養豊富なバナナには、妊婦さんの体に嬉しい効果もたくさんあります。下記に、バナナに含まれる代表的な栄養成分と妊婦の体への効果をまとめました。

ビタミンB6

バナナ1本(約100g)には、妊娠中におけるビタミンB6の1日推奨摂取量の約30%(0.38mg)が含まれています。ビタミンB6は、妊娠初期に起こるつわりの症状を緩和する効果があるといわれています。

また、ビタミンB6を摂ることによって、たんぱく質の代謝がうまく進み、皮膚や粘液、髪、歯、爪が健康に保たれるとされています。

カリウム

バナナに含まれるカリウムには、体内のナトリウム量を調整して、余分な塩分を体外へ排出し、むくみや高血圧を予防する働きがあります。

妊娠中の手足のむくみを解消したり、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクを減らしたりする効果が期待できます。塩分をとり過ぎたと感じたときは、デザートやおやつにバナナを食べるといいですね。

マグネシウム

バナナには、キウイ約3個分のマグネシウムが含まれています。マグネシウムは、カリウムと同じように高血圧を予防する効果があるので、妊婦さんが積極的に摂りたい栄養素のひとつです。

また、精神を安定させる働きもあるといわれているので、妊娠中にストレスを感じたときやイライラしたときは、バナナを食べてリフレッシュしましょう。

葉酸

バナナには、妊娠前から妊娠全期にわたって摂取が推奨されている葉酸も含まれています。葉酸には、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを低くする働きがあるので、特に妊娠初期は意識的に摂るようにしましょう。

食物繊維

バナナに含まれる食物繊維は、レタス約1/4個分です。食物繊維には、腸内環境を整える働きがあり、便秘の予防や改善に効果があります。妊娠中は、ホルモンバランスの変化や運動不足によって便秘に悩まされることが多いので、バナナを食べて食物繊維を摂取できるといいですね。

バナナはつわりに効果があるの?

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バナナに含まれるビタミンB6は、妊娠初期のつわりの症状を和らげる効果があるといわれています。

つわりには個人差がありますが、つわりを経験する妊婦さんの多くが、吐き気や嘔吐といった消化器官の不快症状に悩まされます。つわりのはっきりとした原因はわかっていませんが、妊娠初期のホルモンバランスの変化が関係しているのではないかと考えられています。

ビタミンB6には、皮膚や粘液を丈夫に保つ働きがありますが、妊娠中に摂取すると、吐き気や胃のむかつきを抑える効果が期待できます。産婦人科では、つわりの症状がひどい妊婦さんにビタミンB6を含んだ点滴を行うことも。

厚生労働省が発表する「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、妊婦の1日のビタミンB6の目安推奨量は1.4mg/日で、バナナ1本(約100g)には、0.38mgのビタミンB6が含まれています(※2)。

つわりがひどいときは、食べられるものが限られてしまいますが、バナナは比較的食べやすく、バナナジュースやスムージーにすることもできるので、試してみてはいかがでしょうか。

妊婦はバナナを1日に何本まで食べてもいいの?

バナナ フルーツ

妊娠中に必要な栄養素がたっぷりつまっているバナナですが、糖質も多く含まれるため、食べ過ぎないように注意しましょう。特に、体重増加や妊娠糖尿病の可能性を指摘されている妊婦さんは、気をつけてくださいね。

バナナを食べるときは1日に1本(約100g)を目安にしましょう。食べやすいからといって、おやつや夜食で1日に何本も食べることは控えるようにして、多くても1日2本までにとどめましょう。

妊娠中にバナナを食べるときの注意点は?

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前述のように、妊娠中にバナナを食べるときは、1日に1本を目安としましょう。妊婦さんがバナナを食べ過ぎると、下記のような症状を引き起こす可能性あります。

体重増加

バナナ1本(約100g)あたりのエネルギーは約86kcalです。ほかの果物と比較してみると、大きめのみかんは1個で約50kcal、りんごは1/2個で約60kcalなので、バナナは、カロリーが高いことがわかります(※1)。

バナナは、チョコレートやケーキといったお菓子に比べると、脂肪分が低いので、妊娠中の体にいいと思われがちですが、食べ過ぎるとカロリーの過剰摂取になり、体重増加につながります。妊娠中にバナナを食べるときは、ほかの食事とのカロリーバランスをとるように心がけましょう。

妊娠糖尿病

バナナには糖質も多く含まれています。バナナ1本(約100g)あたりの糖質量は19.4g。みかん1個の糖質量は約9g、りんご1/2個の糖質量は約13gなので、バナナの糖質量は果物のなかでも特に高いといえます(※1)。

妊娠中に糖質を過剰摂取すると、食後の血糖値が上がり、妊娠糖尿病のリスクが高まります。妊娠糖尿病とは、妊娠中に分泌されるホルモンの影響による糖代謝異常の一種です。妊娠中は、血液中のブドウ糖を分解する働きが弱まるため、糖質を多く摂取すると血糖値が上がってしまいます。

妊娠糖尿病が悪化すると、切迫早産を引き起こすリスクが上がるため、糖質の摂りすぎには注意しましょう。

カリウム過剰症

バナナに含まれるカリウムを過剰摂取した場合、通常であれば腎臓の機能によって余分なカリウムが排出されます。しかし、腎機能が低下していると、カリウムがうまく排出されず、カリウム過剰症を招きます。

カリウムには、むくみ解消や、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクを減らす働きがありますが、摂りすぎには注意してください。

バナナは妊婦さんの強い味方

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バナナには妊婦が摂りたい栄養素がたくさん含まれているので、ぜひ妊娠中の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。つわりの症状を和らげる効果や、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病を予防する働きがあるので、妊娠全期にわたっておすすめの果物です。ただしバナナは、糖分やカロリーが高いので、食べ過ぎには注意してくださいね。

バナナは赤ちゃんの離乳食にもおすすめの食材です。赤ちゃんが生まれて、離乳食を食べさせるときのことを想像しながら食べるのも楽しいですね。

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