常に吐き気がしたり、嘔吐が止まらなかったりと、つわりは本当に大変。そんな症状に悩んでいるママにおすすめの食べ物が、生姜(しょうが)です。生姜にはつわりの吐き気を抑えてくれる効果があるとされており、妊娠中のママの強い味方になってくれます。今回は、生姜がつわりに対して持つ効果や、妊婦さんが1日に食べてもいい生姜の量、そして生姜のおすすめの食べ方をご紹介します。
そもそもつわりとは?
つわりとは、妊娠初期に起こる吐き気、嘔吐、頭痛、食欲不振などの不快症状のことを指します。
妊娠8~11週頃にピークを迎え、多くの場合、妊娠12~16週頃には次第に落ち着いていきます。
しかし、なかには出産するまでつわりのような症状が続く人や、つわりが全くない人もいて、その現れ方や期間には個人差があります。
妊婦のつわりに生姜は効くの?
つわりの症状は様々で、そのすべてに生姜が効くわけではないのですが、吐き気を抑える効果は期待できます。
生姜には、「ジンゲロール」と「ショウガオール」という2つの辛み成分が含まれています。ショウガオールには、消化を促進し、吐き気を抑える効果があるため、吐きつわりに悩まされている人にはおすすめですよ(※1)。
このほかにも、ショウガオールには血行を促進する働きがあるので、生姜は冷え性の改善にも一役買ってくれる食材といえます(※1)。
つわりに効く生姜の量は?
海外の研究によると、1日1gの生姜を4日間食べ続けると、吐き気を抑えられる可能性があるそうです(※2)。
日本では、生(なま)の生姜の場合は妊娠中でも特に制限はなく、通常の食事で摂取する量であれば問題ないとされています。しかし乾燥させた生姜は、辛味が強く、腹痛の原因になることもあるため食べすぎないようにしましょう(※3)。
つわりによる吐き気がある妊婦さんは、まずはかかりつけの産婦人科医に相談したうえで生姜を食べることをおすすめします。
つわり中におすすめの生姜の食べ方は?
生姜は様々な食べ方ができ、摂取しやすい食べ物なのですが、その分どのようにして食べたらいいのか迷ってしまいますよね。
ここでは、つわり中の妊婦さんにおすすめの生姜の摂り方を3つご紹介します。
生姜湯を飲む
生姜を手軽に摂取する方法としては、生姜湯がおすすめです。おろした、あるいはスライスした生姜をお湯に入れるだけでもいいですし、飲みやすくするために砂糖やハチミツを加えても構いません。
生の生姜にはジンゲロールという殺菌作用を持つ成分が多く含まれており、風邪対策にもおすすめですよ。
温かい飲み物は体を温めてくれるだけでなく、リラックス効果も期待できるので、どう生姜を食べればいいのか分からない場合は、まずは生姜湯を飲んでみましょう。
煮物や炒め物に入れる
生姜に含まれるジンゲロールは、加熱することでショウガオールに変化します。つわりで吐き気がつらいときは、生よりも熱した生姜の方がより効果的です。
鍋料理や煮物料理のときに生姜を入れて煮込んだり、野菜や肉と一緒に炒めたりすると良いでしょう。ピリッとした辛みが苦手でなければ、試してみてくださいね。
生姜を粉末状にする
ひと手間加える余裕があれば、水でゆでた生姜をザルにあげて水分を切ったあと、オーブンで加熱し、粗熱を取って冷ました生姜をフードプロセッサーなどで細かくしてみましょう。
できあがった生姜の粉末を瓶などに入れて保存しておけば、ハーブティーやみそ汁などにササッとふりかけて使えるので、便利ですよ。
ただし、前述のとおり、乾燥している生姜は大量摂取しないようにしましょう(※3)。
妊婦のつわりに効く生姜以外の食べ物は?
辛味が苦手だったり、つわりで味覚が変わって生姜が食べられなかったりすることもありますよね。そんなときは、ビタミンB6を含んだ食べ物にも吐き気を抑える効果があるので、試してみてもいいかもしれません。
ビタミンB6が豊富な食べ物として、おかずで牛や鶏のレバー、かつおなど赤身の魚、おやつにバナナ、ピスタチオ・ピーナッツなどのナッツ類などがおすすめです。
ただし、レバーはレチノールを多く含んでいるため、食べる量に注意が必要です。特定の食材や栄養素ばかりを摂るのではなく、食事全体の栄養バランスを考えるようにしてくださいね。
つわり改善に、生姜を活用!
吐き気があると、なかなか食事や水分を摂れなくてつらいので、つわりを軽減してくれる生姜はとてもありがたい食べ物ですよね。くれぐれも食べすぎないよう、適量を心がけながら美味しく上手に生姜を摂っていきましょう。