妊婦が梅干しを食べるときの量や注意点は?つわりに効くって本当?

監修専門家 管理栄養士・フードコーディネーター 中村 美穂
中村 美穂 東京農業大学卒業。保育園栄養士として乳幼児の食事作り、食育活動、地域の子育て支援等に携わった経験を活かし、離乳食教室や子どもから大人まで楽しめる料理教室「おいしいたのしい食時間」を開催。書籍、雑誌等へ... 監修記事一覧へ

妊娠期の代表的な症状であるつわりは、人によっては常に吐き気があったり食欲が増減したりして、とても辛いものです。梅干しを食べるとつわりが和らぐという噂もありますが、この話は果たして本当なのでしょうか?今回は、妊婦さんが梅干しを食べるときの注意点や食べてもいい量、つわりへの効果についてご説明します。

そもそもつわりとは、どんなもの?

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「つわり」とは、妊娠4~6週頃から始まる吐き気、食欲の増減、嘔吐、食べ物の好き嫌いの変化、唾液の増加などの不快症状のことです。

つわりが起こる原因やメカニズムは、はっきりとは分かっていません。

つわりが続く期間や程度、症状には個人差があります。だいたい妊娠10週目あたりにピークを迎え、12~16週頃になると症状は落ち着いてくることが一般的です。

つわりが重症化すると「妊娠悪阻(おそ)」と診断され、一時的に入院しなければいけないケースもあります。

妊婦さんが「梅干し」を食べるとつわりが和らぐの?

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吐きつわり・食べつわり・よだれつわりなど、つわりには様々なタイプがあります。

つわりに苦しむ妊婦さんが「梅干し」を食べて、これらの症状が和らいだということを示した科学的根拠は、今のところありません。

つわりの症状を緩和してくれるビタミンB6も、梅干し10g(中1粒)あたり約0.01mgしか含まれていません。

しかし、梅干しには食欲を増進させる効果のあるクエン酸がたくさん含まれているので、つわりで食欲がなくなっている人には効果があるかもしれませんね。

クエン酸には疲労回復を早める働きがあり、吐きつわりなどで体力が落ちているときにもおすすめです(※1)。

妊婦さんが食べてもいい梅干しの量は?

記号 ハテナ ?

つわりによる好みの変化で、酸っぱいものが食べたくなる妊婦さんも多く、梅干しをたくさん食べたくなってしまう人もいるようです。

そんなときに気をつけないといけないのが、梅干しの摂取量です。塩分を摂りすぎると、「妊娠高血圧症候群」になるリスクが高まります(※2)。

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015年)」によると、20~40代女性が摂取してもよい食塩は1日あたり7.0g未満です(※3)。

妊娠中についての特記はありませんが、通常時の数値を参考に適量に抑えましょう。

塩分約20%で漬けた梅干し(Mサイズ:約10g)には、1粒あたり約2gの食塩が含まれているため、1日に4粒食べるだけで食塩の摂りすぎになります。

通常の食事にも食塩が使われていることを考えると、妊婦さんが梅干しを食べるなら、1日1粒にとどめておいた方が安心です。

つわりで梅干しをたくさん食べたいときは、減塩タイプの梅干し(1粒あたり約0.8gの食塩量)か、塩を一切使っていない無塩梅干しを選ぶといいでしょう。

妊婦さんにおすすめの梅干しの食べ方は?

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基本的に、梅干しの食べ方に注意すべきことはありません。

食べやすく、つわりで疲れた体を癒してくれるメニューを心がけるのがおすすめです。

おかゆと一緒に食べる

おかゆは体を温め、吐きつわりなどで失われがちな水分も一緒に補えます。

あまり知られていませんが、おかゆもちゃんと噛んで食べないと消化が悪くなってしまいます。梅干しを添えて、よく噛んで食べてくださいね。

サラダにあえる

梅干しはサラダと相性が良く、大根やわかめと一緒にあえるとさっぱり味の大根サラダができあがります。

いろんな種類の野菜と一緒に梅干しを食べると、摂取できる栄養素も増えますよ。

お茶やお吸い物に入れる

つわりで食欲が湧かず、噛んで食べることすらままならないときは、梅干しを入れたお茶やお吸い物を試してみてください。

梅干しを入れることで酸味が加わり、飲みやすくなりますよ。

しかし、お茶にはカフェインが入っているため、飲み過ぎると胎児に悪影響を与える恐れがあります。お茶を飲むなら、1日1~2杯にとどめておきましょう。

妊婦さんが梅干しを食べるなら適量を

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つわりの症状は人それぞれで、梅干しを食べただけで症状が楽になるわけではありません。しかし、口当たりの良い、さっぱりしたものなら食べられるという人は、梅干しを試してみてはいかがでしょうか。

ただし、塩分の摂りすぎにならないよう、梅干しは適量に抑えてくださいね。

梅干しのほかにも、酢を使った料理やレモンなどの柑橘類を好む妊婦さんも多いようです。

妊娠すると味覚や好みが変わることもよくありますが、これまであまり食べてこなかったものを改めて食べて好きになる良い機会かもしれませんね。

いろいろな好物を見つけておくと、栄養も偏りにくく、食べるのを我慢するストレスもきっと減りますよ。

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