妊婦が風邪で発熱!妊娠中の影響や治し方、病院へ行く目安は?

記事監修 看護師・助産師 岡 美雪
岡 美雪 看護師・助産師を免許を取得後、未熟児病棟、脳神経外科病棟、産科病棟で医療業務に従事。その後、医療現場での経験を活かして、青年海外協力隊の看護職としてアフリカに2年間駐在し、現地の医療技術向上に貢献。日... 続きを読む

妊娠中は免疫力が低下しているため風邪を引きやすくなります。手洗いやうがいで日頃から気を使っていても、風邪を引いてしまうことはあります。もし風邪を引いてしまったら?と不安を感じている人のために、今回は妊娠中の風邪について、発熱や咳の胎児への影響、治し方をご説明します。

妊婦が風邪で発熱すると危険?妊娠中は高熱に注意

妊婦 発熱 病気 体温計

風邪を引くと、体内に侵入したウイルスを追い出そうとして、咳や鼻水、くしゃみ、発熱などの諸症状が現れるのは妊娠中も同じです。ただし、妊娠中は、どれくらいの熱が出ているかが問題。37度前後の微熱なら、妊婦さんでもゆっくり体を休ませれば2~3日で治るので心配ありません。

しかし、38度以上の高熱になると体がだるくなり、食欲も落ちて体力が低下します。体力を消耗すると、たとえば妊娠後期には子宮収縮が起こって切迫早産になる恐れがあるので注意が必要です。妊娠初期でつわりがひどい時期に風邪を引くと食事も十分に食べられず寝込んでしまうことも。

発熱や咳はお腹の赤ちゃんに影響しないのでしょうか?

妊婦が風邪で発熱や咳をすると、赤ちゃんに影響する?

疑問 回答 Q&A 質問 答え

妊娠中に風邪を引いても、基本的に軽度の症状であれば影響はありません。

ただし、発熱で40度以上の高熱が3日以上続くような場合には、羊水の温度が上がって赤ちゃんに影響が出る危険性もあります。また、激しい咳が続くと腹圧がかかってお腹が張りやすくなるうえ、酸欠状態が続くと赤ちゃんに十分な酸素を送れなくなる危険性もあります。

切迫流産や切迫早産のリスクが高い妊婦さんは、咳がひどくなる前に咳止めの薬を処方してもらうなどの対処を心がけてください。

妊婦の風邪の治し方は?脱水症状に注意

ペットボトル 水 水分補給

妊娠中に風邪を引いてしまったら、まず安静にすることです。熱が出ていれば頭や脇の下、首元などのリンパ節を氷枕などで冷やしましょう。免疫力が低下しているので、無理に動いて体力を消耗すると風邪をこじらせてしまいますよ。

また、発熱時は汗をかいて脱水症状を起こしやすくなっています。妊婦さんが脱水症状を起こすと母子ともに危険な状態に陥る可能性があるので、積極的に水分補給を心がけてください。普段から自分のトイレの回数や尿の量、色などを確認しておくと、風邪を引く前に比べて極端におしっこの量や回数が減ったことに気がつけるので脱水症状の兆候に気づきやすくなりますよ。

できるだけ、食事で風邪を自然治癒させたいですよね。生姜やレモンが風邪対策には効果的。生姜湯は体を芯から温めてくれますよ。喉が痛いときは、はちみつ大根がおすすめです。

妊娠中に風邪を引いて発熱した時の病院を受診するタイミング

女性 病院 診察

妊娠中はあまり気軽に病院へ行けなくなります。病院内にはいろいろな病気の人がいるので、軽い風邪で病院を受診して、インフルエンザなどの感染症にかかってしまうこともあるからです。微熱程度なら自宅で安静にして様子を見ましょう。

判断が難しいところですが、数日経っても症状が軽くならない場合や38度を超える高熱が出たときなどは病院を受診してください。病院を受診する際は必ずマスクを着用し、帰宅したら手洗いとうがいをしましょう。うがい薬を使いたい妊婦さんは、関連記事を参考にしてください。

妊娠中の発熱対策で風邪薬を飲んでも大丈夫?

薬 疑問 クエスチョン

できるなら自宅で治したいと思うと、市販の風邪薬を飲みたくなるかもしれませんが、自己判断で飲むのはおすすめできません。市販の風邪薬のなかには妊婦に禁忌の成分が含まれていることがあるからです。たとえば、解熱鎮痛剤に含まれるロキソニンは妊娠32週以降で服用すると、お腹の赤ちゃんの動脈管を収縮させてしまって血液を送り届けられなくなる危険性があるといわれています。

風邪薬は、病院を受診して処方してもらいましょう。妊娠していることを伝えれば、赤ちゃんへの影響を考慮して薬を処方してもらえます。その際に、市販の薬でも飲んでいいものはどれかを聞いておくといざというときに安心です。

また、漢方薬は副作用が少ないとはいえ、妊娠中は病院や漢方薬局で処方してもらってくださいね。

妊婦が気をつけたい、風邪に似た症状が現れる感染症とは?

「ただの風邪だろう」と思っていても、実は危険な感染症である可能性はゼロではないので、症状が長引くときやひどいときは早めに病院を受診してください。

お腹の赤ちゃんに障害をもたらしたり、流産を招いたりすような感染症があり、なかでもトキソプラズマウイルスやサイトメガロウイルスによる感染症は注意が必要です。母子感染を引き起こし、まれに赤ちゃんの奇形などをもたらすことがあります。

妊娠中でも風邪を引かない体作りが大切

妊婦 ヨガ 体操

免疫機能が弱くなっているため、妊娠中は風邪を引きやすいものですが、風邪を引いてもすぐに治せるような体を作っておけるといいですね。たとえば、日頃から栄養豊富な野菜を食べておく、十分な睡眠をとる、適度な運動をするなどを心がけてください。風邪を引いて発熱してもほとんどはゆっくり休めばすぐに治ります。風邪を恐れて家に閉じこもるよりは、元気に動いて健康的に過ごせるといいですね。

免責事項

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう