妊婦は蜂蜜を食べられる?妊娠中の注意点は?胎児への影響は?

監修専門家 管理栄養士・フードコーディネーター 中村 美穂
中村 美穂 東京農業大学卒業。保育園栄養士として乳幼児の食事作り、食育活動、地域の子育て支援等に携わった経験を活かし、離乳食教室や子どもから大人まで楽しめる料理教室「おいしいたのしい食時間」を開催。書籍、雑誌等へ... 監修記事一覧へ

パンに塗ったりヨーグルトに混ぜたりするのはもちろんのこと、煮物や照り焼きといった料理でも活躍する蜂蜜。咳や喉の痛みにも効果的なので、市販薬を飲めない妊娠中に風邪を引いたときにもおすすめです。しかし、はちみつは1歳未満の赤ちゃんには与えてはいけないと注意喚起されているため、妊娠中に食べてもいいのかどうか悩む人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、妊婦さんが蜂蜜を食べてもいいのか、蜂蜜の効果・効能、妊娠中におすすめのはちみつ大根の作り方をご紹介します。

蜂蜜の栄養成分は?どんな効能がある?

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蜂蜜とは、ミツバチが花の蜜を吸いとり、巣の中に貯えた甘い蜜です。蜂蜜には微量ですが、下記のような栄養成分が含まれています(※1)。

蜂蜜100gには、1.0mgの鉄分が含まれています。鉄には、造血作用や体の機能を高める働きがあります(※2)。たんぱく質やビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が上がり、貧血症状の予防や解消が期待できます。

妊娠中は貧血になりやすいので、積極的に鉄分を摂取するようにしましょう。

カリウム

蜂蜜100gには、18mgのカリウムが含まれています。カリウムには、体内のナトリウム量を調整し、余分な塩分や水分を体の外へ出す働きがあります(※2)。

妊娠中は、むくみや高血圧になりすいため、カリウムを摂ることで予防効果が期待できます。

パントテン酸

蜂蜜100gには、0.05mgのパントテン酸が含まれています。パントテン酸は、別名ビタミンB5といい、糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関係しています(※2)。免疫力の強化や抗ストレスに効果があり、不足すると疲労感や頭痛といった症状が起きることがあります。

妊娠中の疲れやストレスの解消に、パントテン酸が不足しないようにしましょう。


蜂蜜には上記のほかにも、ナトリウムやリン、ナイアシンといった栄養成分が含まれます。また、蜂蜜は、咳に有効性があるといわれています(※3)。さらに、消炎、殺菌、造血、細胞賦活性作用といった効果もあるといわれ、研究が続けられています(※4)。

妊婦は蜂蜜を食べてもいいの?

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結論からいうと、妊婦さんが蜂蜜を食べても問題はありません。

前述のように、蜂蜜は鉄やカリウムといった栄養成分を含みます。その量はごくわずかですが、妊娠中は貧血やむくみに悩まされることが多いため、蜂蜜を食べることで鉄やカリウムを摂取できるのは嬉しいですね。

蜂蜜は1歳未満の赤ちゃんに食べさせてはいけないため、妊娠中に食べると胎児に影響があるのではと考える妊婦さんもいるかもしれませんが、その心配はありません。

1歳未満の赤ちゃんに蜂蜜を食べさせていけない理由は、乳児が蜂蜜を食べると「乳児ボツリヌス症」という病気に感染する恐れがあるためです。

しかし、妊婦さんが蜂蜜を食べたことによって、胎児が乳児ボツリヌス症に感染したという例はなく、「妊娠中にはちみつを食べてはいけない」という注意喚起もされていません。

妊娠中は、はちみつをどれくらい食べてもいいの?

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咳や喉の痛みにも効果があるといわれる蜂蜜ですが、妊娠中は食べすぎに注意が必要です。

蜂蜜の甘さからも想像できる通り、その成分の約8割は糖分です(※4)。妊娠中に糖分を摂りすぎると、体重が急激に増加したりや妊娠糖尿病になったりするリスクが高まるため、注意しましょう。

妊娠中の蜂蜜の摂取量について上限は定められていませんが、糖分は様々な食べ物に含まれるため、バランスを取りながら蜂蜜を食べることが大切です。

目安として、1日にティースプーン2~3杯までにしておくといいでしょう。ティースプーン1杯の蜂蜜は約7gで、カロリーは約21kcalです(※1)。ただし、甘いお菓子や飲み物で糖分をたくさん摂取した日は、蜂蜜を控えるようにしましょう。

妊娠中におすすめの「はちみつ大根」の作り方は?

はちみつ大根 オリジナル画像 eversense

咳が止まらないときや喉に痛みがあるときにおすすめの蜂蜜。妊娠中は、自己判断で薬を飲むことができないため、喉に違和感があるときに蜂蜜を摂取すると、ひどくならずに済むこともありますよ。

特に、蜂蜜と大根をあわせて作る「はちみつ大根」は、妊婦さんの咳や風邪におすすめです。

大根には、風邪に効果的とされるビタミンCが多く含まれています。大根の苦味成分には白血球を活性化し、細菌の力を弱める効果もあります。また、大根に多く含まれる酵素は強力な消炎効果があり、咳を止めたり痰を切ったりする作用が期待できます。

ただし、はちみつ大根は風邪薬と違って民間療法なので、効果には個人差があります。あくまでも軽度の風邪症状に向けた療法なので、何度か飲んでも症状が治まらない場合や熱が出た場合は、早めに産婦人科や内科を受診してくださいね。

はちみつ大根の作り方

材料

● 大根:約250g
● はちみつ:約150cc

作り方

1.大根を1cm角のさいの目に切る
2.密閉容器に蜂蜜を注ぎ、切った大根を入れる
3.2~3時間ほど漬ける
4. 蜂蜜に大根の汁が溶け出し、さらさらすれば完成

大根は小さめに切ったほうが成分がたくさん溶け出すので効果が高まります。ただし、あまり細かく切りすぎると、大根独特のにおいが強くなるので、好みに合わせて調節してくださいね。

妊娠中は適量の蜂蜜をで健康的に過ごそう

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蜂蜜の甘さは、疲労回復にも良いといわれています。妊娠中は何かと疲れやすいので、普段、甘味付けに使用している砂糖を蜂蜜に代えたり、ヨーグルトやパンにあわせるジャムの代わりに蜂蜜を使ったりして、意識的に蜂蜜を摂るのもおすすめです。

ただし、糖分の過剰摂取にならないように、くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。

甘いものが食べたくなったときや風邪気味のときなど、適度に蜂蜜を活用してみてくださいね。

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