妊娠初期に突然げっぷがたくさん出るようになった、という妊婦さんは意外と多くいます。妊娠していきなり増えると、つわりに関係あるのかな?大丈夫かな?と不安に思うかもしれません。
今回は、妊娠初期に起こるげっぷとつわりの関係、原因、対処法についてご紹介します。
妊娠初期に起きるげっぷってつわりなの?
「げっぷ」とは、食事中に一緒に飲み込んでしまった空気が、お腹の中の圧力が高まって口から排出されることをいうため、つわりとは異なります。
ただ、妊娠初期のつわりとともにげっぷが増えたと感じる人がいるため、つわりに関連する症状ともいえます。
具体的には、以下のような症状が現れることが多いようです
- げっぷがよく出る
- げっぷが出そうな感じがずっと続く
- 胃の中に空気がたまりっぱなしな感じがする
- 喉の奥に何かが詰まっているようで苦しい
妊娠初期のげっぷの原因は?食べつわりのせい?
妊娠初期にげっぷが起こる原因は、人によって様々です。自分のげっぷの原因がどれなのか特定することは難しいかもしれませんが、どんな原因があるか知っておくだけで、妊娠中の不安解消につながりますよ。
ホルモンの変化
妊娠すると、プロゲステロン(黄体ホルモン)というホルモンの分泌量が増加して、胃腸の機能が弱まります(※1)。そのため、消化機能が落ちてしまい、お腹の中にガスが発生することで、げっぷが起こりやすくなります。
食べつわりによる食べ過ぎ
食べつわりの妊婦さんは、空腹になると、吐き気や胸焼けに襲われるので、食べ物を口にする機会が増えます。
結果的に、食べ過ぎによって、食べ物と一緒に空気を飲みこむ機会も増え、げっぷの頻度が上がります。
唾の飲み込みの増加
つわりの症状である胃のむかつきや、吐き気を我慢するために、唾を飲み込むことがあります。また、よだれつわりになり、唾液が過剰に分泌されることがあります。
そうして、唾の飲み込み回数が増えると、空気も一緒に飲み込んでしまい、げっぷの回数も増えてしまいます。
自律神経の乱れ
妊娠によって起こるホルモンバランスや生活リズムの変化が、自律神経の乱れにつながり、「げっぷが出そうで出ない」「喉の奥に詰まりを感じる」などの症状を引き起こすことがあります。
妊娠初期のげっぷには、どう対処したらいい?
妊娠初期のげっぷを緩和させるためには、胃腸の消化を助けることと、自律神経の乱れを整えることが大切です。以下の方法を試してみるといいかもしれません。
消化にいい食べ物を食べる
消化不良を起こすとげっぷが出やすくなってしまうので、消化にいい食事を心がけましょう。消化にいい食べ物としてよく挙げられるのが、おかゆ、雑炊、にゅうめん、豆腐、りんご、バナナです。魚は白身、肉は脂身の少ない鶏ささみや赤身がおすすめです。
食材はできるだけ細かく切り、火を通してやわらかくすると、消化されやすくなります。ただし、油を使いすぎると消化に悪いので、注意してくださいね。
小分けにして食事する
一度にたくさん食べてしまうと、消化不良が起こりやすくなります。食事を1日6回に分けるなど、小分けにして食べると、胃腸への負担が減り、げっぷだけではなく、胃痛や胃もたれの解消にもつながります。
また、食事の際はゆっくり時間をかけ、よく噛むことも消化の助けになります。
乳酸菌を摂取する
げっぷに悩まされているときにおすすめなのが、ヨーグルトなどの乳酸菌を含んだ食品です。腸内環境を整えてくれるので、積極的に摂取してみてもいいかもしれません。
リラックスする
自律神経の乱れがげっぷの原因になっている場合は、リラックスすることが大切です。
妊娠が順調に進み、医師の許可が出ているのなら、思いきって散歩に出かけるのもおすすめです。外の景色を見ながらの散歩は、気分転換に最適ですよ。
つわりがひどいときは病院へ
げっぷの量が増えたことで、「胃痛・胸焼けで何も食べられない」「水分がうまく飲めない」「精神的につらい」といった状態が長く続く場合は、医師に相談してください。
食事がほとんど取れておらず、水分も十分に摂取できていないと、入院が必要な場合もある「妊娠悪阻(おそ)」と呼ばれる状態の可能性も。そのまま放置してしまうと、体の電解質バランスが崩れ、ひどい脱水症状を引き起こすこともあります。
吐き続けてしまって脱水症状に近い状態のときや、体重が妊娠前よりも5%以上減少している場合は、一人で悩まず、早めに医師に相談してください(※1)。
つわり時期のげっぷには、落ち着いて対処しよう
一度気になると、さらに出てきてしまいそうな「げっぷ」。気分が優れないつわりの時期にはつらいものです。
今回ご紹介したように、食事の仕方を工夫したり、ときどき息抜きをしたりしながら、つらい時期をうまく乗り越えられるといいですね。