【妊娠9週の壁】とは?流産のリスクと関係があるの?

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

「妊娠9週の壁」という言葉をSNSやインターネットで見かけ、言葉の印象から不安を感じている妊婦さんもいるかもしれません。

今回は「妊娠9週の壁」とはどんなことを意味しているのか、妊娠9週頃の流産の確率や原因などをご紹介します。

妊娠9週の赤ちゃんとママの状態は?

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「妊娠9週の壁」について知る前に、まず妊娠9週の赤ちゃんとママの状態を把握しておきましょう。

妊娠9週の赤ちゃんの状態

妊娠9週の赤ちゃんの大きさは2cmほどです(※1)。おしりにあった尻尾がなくなり、肘や太ももの骨ができてきます。また、手と顔を近づけたり、呼吸の練習をしたりするようになる時期です。

心臓の重要な部分はほぼ完成して、全身に栄養を送るためにしっかりと動いています。エコー検査では赤ちゃんの心拍をはっきりと確認することができますよ。

妊娠9週のママの状態

つわりがある人は、個人差が大きいものの、症状のピークを迎えていることが多い時期です。

ホルモンなどの影響で、肌のかゆみや便秘、頻尿などのマイナートラブルが起こる人も増えてきます。

「妊娠9週の壁」とは?流産と関係がある?

妊娠9週

「妊娠9週の壁」とは医学的な用語ではありません。妊婦さんの間で広がった呼称で、この時期の流産の確率と関係しています。

そもそも「流産」とは、妊娠22週0日より前に妊娠が終わってしまうことです(※2)。流産は平均10%程度の頻度で起こり、特に妊娠12週未満に生じることが多いとされています(※3)。

なかでも妊娠9週頃は、他の週と比べて流産の確率が高い時期にあたるため、「妊娠9週の壁」という言葉が生まれたと考えられています。

妊娠9週の流産の確率は?

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それでは、実際の妊娠9週頃の流産の確率はどれくらいなのでしょうか。

全流産のうち、妊娠8~12週に流産が起こる割合は34~48%とされています(※3)。

それに対し、妊娠5~7週は流産全体の22~44%、妊娠13~16週は流産全体の6~9%です。

妊娠9週だけに限定した割合のデータはないものの、やはり妊娠9週前後は流産の確率が高い時期だということがわかります。

妊娠9週の流産の原因は?

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妊娠9週頃に起こる流産の原因は、赤ちゃんの染色体異常であることがほとんどです(※2)。妊婦さんが運動や仕事などをしたことが原因で流産が起こることは、ほぼありません。

また、高齢妊娠・出産も流産の原因になる可能性があるといわれています。特に35歳を過ぎると、流産の確率がぐっと高くなることがわかっています(※3)。

なお、妊娠9週以前の健診で心拍が確認できていても、流産が起こることはあります。心拍確認は赤ちゃんが順調に育っている一つの目安となりますが、その後もまだ流産が起こる可能性はあるということです。

妊娠9週頃の流産は予防できるの?

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妊娠9週頃の流産は染色体異常によるものがほとんどなので、予防することはできません。

しかし、流産のリスクを上げないための方法はあります。これから妊娠を希望する人や妊娠初期の妊婦さんは、以下を心がけましょう(1,3)。

● タバコを吸わない
● アルコール類を飲まない
● 健康的な食生活で肥満を予防する など

詳細は以下の記事にまとめているので、あわせて参考にしてくださいね。

「妊娠9週の壁」という言葉を気にし過ぎないで

流産全体でみると妊娠9週は流産が起きる確率が高い時期といえますが、無事に妊娠10週を迎えて、元気な赤ちゃんを出産している人はたくさんいます。

「妊娠9週の壁」という言葉を調べたり気にしたりし過ぎて不安やストレスが溜まってしまうと、妊婦さんの健康にもよくありません。

心配なことがあったら医師や助産師さんに相談しつつ、穏やかな気持ちで赤ちゃんの成長を見守っていけるといいですね。

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