妊婦におすすめのストレッチ6選!妊娠初期・中期・後期別に紹介!

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

妊娠中は運動不足になりやすいですよね。でも、激しい運動はできないので、どうやって運動不足を解消したらいいのか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。

今回は、妊娠中におすすめの運動不足が解消できるストレッチについて、効果や妊娠時期別のやり方、注意点などをご紹介します。

妊娠中のストレッチとは?目的や効果は?

妊婦 伸び ストレッチ 日本人 オリジナル

そもそもストレッチとは、筋肉を伸ばしてやわらかい状態にほぐすことです。妊娠中のストレッチでは、妊婦さんの不調や痛みを解消することを目的に、お腹に負担をかけず、妊娠の時期に適した動きを取り入れることが大切です。

ストレッチをして筋肉を伸ばすことで、筋肉がほぐれて血流が良くなるため、以下のような効果が期待できます。

妊娠中のストレッチで期待できる効果

● 腰痛、肩こり、首のこりが和らぐ
● 股関節痛が和らぐ
● 便秘が軽減される
● 尿漏れが軽減される

また、妊娠中のストレッチで股関節まわりを柔軟にしておいたら、お産がスムーズに進んだという妊婦さんもいますよ。

リフレッシュ効果もあるので、妊娠中のストレスや不安の解消も期待できます。手軽に行うことができるストレッチを、ぜひ妊娠中の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

妊婦のストレッチはいつからできる?妊娠初期はダメ?

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ストレッチは、エクササイズや体操に比べて、ゆっくりと体を動かします。妊娠の経過が順調であれば、妊娠初期から始められるストレッチもあります。

ただ、妊娠初期は体調が安定しないことが多いので、健診のときに医師にストレッチをしても問題ないか確認してみてください。

妊娠16週以降の安定期は、医師から特別な指示を受けていない限り、体に無理のない範囲で適度なストレッチを行うと良いでしょう。

妊娠後期は、さらにお腹が大きくなって運動不足になりがちなので、ストレッチで筋肉を伸ばして、お産に向けた体づくりをしていけるといいですね。

妊婦がストレッチをするときの注意点は?

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切迫流産や切迫早産などのリスクがある場合や、出血やお腹の張りなどの症状が出ているときは、ストレッチを行わないでください。

ストレッチをはじめてから体調が悪くなったり、お腹が張ったりしたときは、すぐに中断して安静にしましょう。

また、食後すぐにストレッチを行うと消化不良を起こしたり気分が悪くなったりするので、食後はしっかり休んでからはじめるようにしてくださいね。

妊娠初期のストレッチのやり方は?

妊娠初期は、流産のリスクが高かったり、つわりの症状がある人が多かったりするため、無理な運動は控えたいものです。

ただし、妊娠経過が順調であれば、全く運動をしてはいけないということではありません。体の負担にならない軽いストレッチは、リフレッシュにもつながるので、体調が良いときに試してみてくださいね。

1. 首のストレッチ

スマホの長時間使用や座りっぱなしの状態が続くと、首がこりやすくなります。楽な姿勢で、ゆったりと行って、首こりを解消しましょう。

1. あぐらを組んだ状態で、右手を右肩、左手を左肩に置く
妊婦 ストレッチ イラスト

2. 肩の後ろにある筋肉(僧帽筋)をゆっくり引き下げる
※このとき、お腹に余計な力が加わらないように注意しましょう。
妊婦 ストレッチ イラスト

3. 首を左右にゆっくり倒す

2. 膝・ふくらはぎのストレッチ

妊婦 ストレッチ イラスト

妊娠中は体重が増加し、足元に負担がかかるので、膝やふくらはぎが痛くなる妊婦さんもいます。隙間時間で簡単にできるストレッチは、予防にもおすすめですよ。

1. 足を伸ばして床に座る

2. 足の指を思いっきり曲げて、グーの形を作る

3. 足の指を思いっきり開き、パーの形を作る

妊娠中期のストレッチのやり方は?

妊娠中期は安定期とも呼ばれ、比較的体の調子がいい妊婦さんが多い時期です。ただし、お腹が徐々に大きくなってきて腰痛に悩まされることもあります。

また、子宮が大きくなることで内臓を圧迫し、便秘や頻尿といったトラブルも起こりやすい時期です。それぞれのトラブルに効果のあるストレッチを行って、痛みや不調を解消していきましょう。

3. 便秘に効くストレッチ

妊婦 ストレッチ イラスト

このストレッチは、腹筋を動かすことで大腸の働きが良くなり、排便を促すことが期待できます。比較的お腹に負担のかからないストレッチですが、お腹の張りを感じたときは中止してください。

1. 仰向けになり、両膝を折り曲げて両手で抱える

2. 息を吐きながら両手で両足をひきつけ、上半身を起こす

3. お腹に負担のかからない状態で5回深呼吸を繰り返す

4. 息を吸いながら上半身を戻し、全身をリラックスさせる

4. 腰痛に効くストレッチ

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股関節周りの筋肉を緩めていくことで、妊婦さんの腰の痛みが軽減するといわれているストレッチです。ただし、股関節周りに違和感がある妊婦さんは、無理に行わないようにしてください。

1. 背筋を伸ばして座り、右足を軽く持ち上げる

2. 股関節を意識して、脚を大きく回す

3. 左も同様に行い、左右数回ずつ繰り返す

妊娠後期のストレッチのやり方は?

妊娠後にストレッチで股関節を柔らかくしておくと、お産が順調に進むこともあるようです。股関節を伸ばすストレッチを積極的に取り入れて準備をしておけば、安心してお産に臨めそうですね。

5. 股関節を伸ばすストレッチ 1

妊婦 ストレッチ イラスト

テレビを見ながらでも簡単に行うことができるストレッチです。床に座るときにこの姿勢を意識すると、自然と股関節がやわらかくなってきますよ。

1. 足の裏を合わせた状態であぐらを組む

2. 手で足を掴み、背筋を伸ばす

3. ゆっくりと深呼吸をする

6. 股関節を伸ばすストレッチ 2

妊婦 ストレッチ イラスト

上記のストレッチに慣れてきたら、手を使って膝を床に近づけてみましょう。股関節が伸びるのを感じることができますよ。

1. 足の裏を合わせた状態であぐらを組む

2. 手で片膝もしくは両膝を床に近づける

ストレッチでマイナートラブルを解消しよう

妊娠中のストレッチは、毎日コツコツと続けることが大切です。まずは簡単にできるストレッチから始めて、徐々にバリエーションを増やしていくことで、体の痛みや不調が少しずつ軽減していくはずですよ。

ただし、体調が良くないときや、お腹の張りを感じたときは、ストレッチをやめましょう。

出産後も育児の合間のリフレッシュに、ぜひストレッチを取り入れてみてくださいね。

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