妊娠後期の食事で気をつけることは?おすすめの食べ物と注意点は?

監修専門家 管理栄養士・フードコーディネーター 中村 美穂
中村 美穂 東京農業大学卒業。保育園栄養士として乳幼児の食事作り、食育活動、地域の子育て支援等に携わった経験を活かし、離乳食教室や子どもから大人まで楽しめる料理教室「おいしい楽しい食時間」を開催。書籍、雑誌等への... 監修記事一覧へ

妊娠後期に入ってお腹がますます大きくなると胃が子宮に圧迫されて、少し食べただけですぐにお腹がいっぱいになりますよね。臨月が近づくと、赤ちゃんの位置が下がってきて再び食欲が増すことも。

今回は、妊娠後期や臨月の食事のポイント、おすすめの食べ物や栄養素をご紹介します。

妊娠後期・臨月の食事のポイントは?

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妊娠後期は、妊娠前に比べて+450kcal、中期と比べると+200kcal多く摂る必要があります(※1)。

むくみや高血圧にならないように、できるだけ塩分を控えた薄味の食事を心がけましょう。カロリーオーバーや糖分の過剰摂取にも注意してくださいね。

胃腸が圧迫されて一度の食事で食べられる量が減ったときは、数回に分けて少しずつ食べるのがおすすめです。

できるだけ栄養バランスのとれた食事を心がけ、お産に向けてもう一息がんばりましょう。

臨月になって胃や胸の圧迫感がなくなって食欲が増すと、体重が増えることもあります。

お腹の赤ちゃんはどんどん成長していて体重が増えやすい時期でもあるため、引き続き体重の増えすぎに気をつけてくださいね。

妊娠後期に摂りたい栄養素は?

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妊娠後期に起こりやすい体のトラブルを予防してお産に備えるために、次の栄養素を意識的に摂取しましょう(※2)。

カリウム

塩分を摂り過ぎたときはカリウムを摂取して、体内の余分な塩分を外に出しましょう。

カリウムは、野菜や果物、海藻、きのこ、豆類、芋類など植物性の食品に多く含まれています。むくみ解消の効果も期待できるため、毎食摂り入れてみてくださいね。

たんぱく質

お産に向けて体力や免疫力をつけるために、良質のたんぱく質を摂るようにしましょう。

たんぱく質は妊娠前と比べて、妊娠後期は+25.0gを摂取することが推奨されています(※1)。

肉類や魚介類、卵、大豆、乳製品などを積極的に摂り入れてくださいね。

ビタミンC

免疫力アップにつながるビタミンCは、妊娠全期を通じて摂りたい栄養素です。ビタミンCは野菜、果物、いも類などに含まれているので、風邪予防のためにも積極的に摂りましょう。

妊娠後期におすすめの食べ物は?

じゃがいも

妊娠後期の妊婦さんには、以下のような食べ物がおすすめです。

玄米・胚芽米

玄米や胚芽米は、栄養価が高く、糖質の代謝を促すビタミンB1や便秘予防に効果のある食物繊維が、白米よりも数倍多く含まれています(※3)。

主食となるごはんを、白米から玄米や胚芽米に代えるだけで、効率的にバランスよく栄養を摂取することができますよ。

じゃがいも

じゃがいもにはビタミンCとカリウムが豊富に含まれています(※3)。じゃがいものビタミンCはでんぷんに包まれているので、熱を加えても失われにくいのも特長です。

ごま

ごまには、たんぱく質・鉄・カルシウムが多く含まれています(※3)。ビタミンEやビタミンB1の含有量も多いので、妊娠後期には特におすすめです。

ただし、脂質が多いので摂り過ぎには注意してくださいね。

豆腐

豆腐は、妊娠中におすすめのたんぱく源です。妊娠中に積極的に摂りたいカルシウムも含まれていて、カロリーや脂肪分も低いためさまざまな調理法で食卓に取り入れてみてくださいね(※3)。

妊娠後期・臨月の食事で出産に向けてパワーをつけよう

妊娠後期に健康的な食生活を送り、必要な栄養を摂取することで、お産に向けた体力づくりができ、出産後の回復力も高まります。残り少ないマタニティライフを楽しみつつ、栄養バランスの良い食事を心がけてくださいね。

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