母乳の量を増やす方法は?出が悪い・少ないときの対処法を教えて!

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

はじめから母乳がなかなか出なかったり、順調に出ていたのに急に母乳量が減ったりするなど、母乳に関する悩みは多くのママが抱えています。理由がわからず、悩んだり落ち込んだりすることもありますよね。

そこで今回は、母乳不足になる原因をはじめ、母乳を増やす方法や母乳量が減ったときの対処法をまとめました。

母乳の量が少ないかどうかの目安は?

日本人 授乳

母乳不足かどうかは、赤ちゃんの様子を見て判断します。主に以下のようなサインがあらわれていたら、母乳が不足している可能性があります。

  • 赤ちゃんの体重が増えない・減っている
  • おしっこやうんちの回数が少ない
  • 授乳間隔が短かい
  • 授乳してもなかなかおっぱいを離さず吸い続けようとする

ただし、これらは母乳育児中によく起きることなので、1度起きただけで気にしすぎないようにしましょう。

赤ちゃんの体重は大きな変化がない時期もありますが、しばらくたっても増えない場合は母乳が不足しているかもしれません。徐々にでも増えていれば母乳が足りている証拠です。

授乳中は、産後のホルモンバランスの乱れもあり、母乳が出ないことで自信をなくすことや、ストレスを感じてしまうママもたくさんいます。ママと赤ちゃんのお互いが授乳に慣れていないだけということもあるので、焦らず対処していきましょう。

母乳の量が少ない原因は?急に減ることってあるの?

日本人 女性 疑問

母乳の量が少ない原因として考えられるのは、授乳の回数が少ない、ママの乳腺が開通しきれていない、赤ちゃんがうまく母乳を吸うことができず分泌を促せていない、産後に胎盤組織が残っていることで母乳を作るためのホルモンがうまく働かないことです。

ママの栄養と水分の不足、母乳の詰まり、ストレスや疲れなどによって、これまで順調に出ていた母乳が減ることもありますよ。

母乳の量を増やす方法はある?少ないときの対処法は?

オリジナル ママ 赤ちゃん キス

なかなか母乳が増えなかったり、急に減ってしまったりした場合は、以下の方法を参考に対処してみましょう。

授乳回数を増やす

赤ちゃんが乳首を吸って刺激を与えることで母乳が作られるようになります。

24時間で8回以上の授乳をすると、母乳を作るホルモンの濃度を維持できるので、赤ちゃんが欲しがるだけ与えてあげましょう。(※1)。

赤ちゃんとの接触回数を増やす

赤ちゃんが乳首を吸うだけでなく、赤ちゃんの泣き声を聞く、肌に触れる、匂いをかぐなどの行為でも母乳を出すホルモンが分泌されます(※1)。

赤ちゃんに触れる時間を増やすことも、母乳の分泌にいい影響を与えてくれるのです。

水分をたくさんとる

母乳の原料はママの血液です。成分のほとんどは水分なので、水分不足によって母乳が出にくいこともあります。意識的に水分補給を心がけましょう。

母乳に良い飲み物を積極的に摂るのも効果的なので、関連記事も合わせて参考にしてください。

食生活を見直す

栄養不足も母乳の分泌に影響を与える可能性があります。偏った食事や過剰摂取は避け、栄養バランスのとれた食事を摂るように心がけましょう。

体を休ませる時間を作る

育児や睡眠不足による疲労やストレスも、母乳を出すホルモンの分泌や母乳の詰まりに影響を与える可能性があります(※1,2)。短時間でもまとまった睡眠時間がとれるように、パートナーや家族と協力したり、地域のサービスなどを活用したりしながら、リラックスできる時間や睡眠時間を確保しましょう。

ミルクと混合の場合は、ミルクを少しずつ減らす

ミルクと母乳の混合育児をしている場合は、赤ちゃんがミルクで満足してしまい母乳を吸わなくなることも。

母乳の分泌を良くするためには、お腹が空いている最初のうちにおっぱいを吸ってもらい、乳首を刺激するのもポイントです。まずは母乳を与えて、不足分を搾乳した母乳やミルクで補充するようにしましょう。

母乳が出ないときは赤ちゃんの体重が増えない場合は混合育児にして粉ミルクを与えてあげる必要がありますが、できるだけ搾乳をして母乳をあげるようにして少しずつでもミルクを減らせると良いですね。

母乳の量を増やすには、こまめなケアが大切

色々と対処してみてもなかなか母乳の出が安定せず気が滅入ってしまう場合は、粉ミルクと混合にしてみるのも一つの方法です。授乳する時間も作りながら少しずつ対処し、気持ちに余裕を持つことも大切ですよ。

また、悩みがあれば母乳外来で相談して方法を一緒に考えてもらいましょう。母乳育児は個人差が大きく、正解のないことなので、赤ちゃんとママの状態を専門家に相談しながら、自分にとってベストな方法を見つけられるといいですね。

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう