「母乳の出や質を良くしたい」「乳腺炎を防ぎたい」というママは、お茶を飲んで対策ができないかと考えることがあるかもしれません。
今回は、母乳に良いお茶はあるのか、お茶で乳腺炎の予防やケアができるのか、授乳中におすすめのお茶について紹介します。
母乳に良いお茶はあるの?
特定のお茶を飲んだからといって、母乳の出や質がよくなるという明確な根拠はありません。食事が母乳の分泌に影響するかについて医学的な調査報告はなく、飲み物に関しても同様と考えられるためです(※1)。
例えばハーブティーは、血液の循環に作用して母乳の出に影響するなどといわれていますが、母乳分泌の効果に関する医学的根拠はありません(※1)。
なお、授乳中に安心して飲めるという意味では、ノンカフェインや栄養素が豊富なお茶は母乳に良いといえるでしょう。
お茶で乳腺炎を予防・ケアできるの?
お茶と乳腺炎の関係性についても、特定のお茶が乳腺炎の予防やケアに効果があるという明確な根拠はありません。
ただし医学的な調査報告はないものの、以下のような理由とお茶を飲むことのメリットから、お茶が乳腺炎予防につながるケースもあると考えられます(※1,2)。
● 適度な水分補給は乳腺炎予防に効果的
⇒ お茶を飲むことで水分補給ができる
● ストレスが乳腺炎の原因となることもある
⇒ お茶を飲むことでリフレッシュできる
授乳中におすすめのお茶は?
前述の通り、授乳中におすすめのお茶は次のようなものです。
● ノンカフェインのお茶
授乳中にカフェインを過剰摂取するとカフェインが母乳に移行して、赤ちゃんが寝付きが悪くなったりイライラしたりするという報告があります(※3)。ノンカフェインのお茶であれば安心して飲むことができますね。
● 栄養が豊富なお茶
多くのお茶には、出産直後や授乳中のママが積極的に摂りたいビタミンやミネラルなどの栄養素が含まれています。授乳中はバランスよく栄養を摂取することが大切なので、お茶から栄養を摂れるのはうれしいですね。
ここからは、授乳中に安心して飲めるおすすめのお茶をご紹介します。
たんぽぽ茶(たんぽぽコーヒー)
たんぽぽの根が原材料のお茶です。たんぽぽに含まれるレシチンやコリンは、動脈硬化の予防や悪玉コレステロールの抑制といった働きがあります(※4)。
たんぽぽには母乳を作るために欠かせない鉄分・カルシウム・ビタミン類も含まれています。
たんぽぽ茶の味はコーヒーに似ているので、コーヒーの代用品として飲むママも多いようですよ。
ごぼう茶
ごぼうを細かくカットして焙煎したお茶です。ごぼうに含まれるサポニンには血行を促進する効果があります(※5)。食物繊維も豊富に含まれています。
ただし、サポニンを過剰摂取すると下痢・吐き気などの副作用を引き起こすこともあるため、飲み過ぎには注意しましょう。
ルイボスティー
「ルイボス」というマメ科の植物の葉を乾燥させたお茶です。ルイボスには、マグネシウム・亜鉛・カリウム・カルシウム・リンなどミネラルが豊富に含まれています。
さっぱりしていて飲みやすく、食事にも合いますよ。
麦茶
大麦が原材料の麦茶には、豊富なミネラル類が含まれています。
ノンカフェインですが、茶葉がミックスされたものにはカフェインが含まれている場合もあります。飲む前にパッケージを確認しておくと安心です。
ほうじ茶
緑茶を強火で焙じたお茶です。虫歯予防や腸内環境を整える効能があるカテキンが含まれていて、香ばしい香りにはリラックス効果もあります(※4)。
微量ですがカフェインが含まれているため、飲み過ぎには注意しましょう。
授乳中も安心して飲めるお茶を選ぼう
母乳分泌や乳腺炎予防に直接効果がある特定のお茶はありませんが、授乳中にお茶を飲むことは水分補給やリフレッシュのために大切なことです。
授乳中に飲んでも安心のお茶を選んで、育児中のティータイムを楽しめるといいですね。