母乳育児をしている場合、ママが口にしたものが母乳を通して赤ちゃんが取り込んでしまいます。そこで今回は、母乳にいい飲み物や水分量をはじめ、母乳育児中に控えたい飲み物についてまとめました。
母乳育児には水分補給!どれくらい必要なの?
母乳の9割程度は水分でできているため、1日に何度も授乳するママは水分補給がとても大切です。
授乳をしていない状態でも尿や汗によって多くの水分が失われているので、母乳を与えた分も含めて1日2〜2.5リットルを目安に水分を摂りましょう。
水分を摂りすぎてしまうと母乳の分泌過多で乳腺炎になる恐れもあるので、適量を心がけてくださいね。
母乳にいい飲み物とは?
母乳育児に水分補給が大切だといわれても、毎日水だけを大量に飲み続けるのは辛いですよね。水以外で授乳中に飲んでも安全な飲み物にはどんなものがあるのでしょうか。
ここでは授乳中のママにおすすめの飲み物をご紹介します。
麦茶
ノンカフェインで食物繊維やミネラルもたっぷり含まれている麦茶。麦茶は冷たい夏の飲み物というイメージがありますが、温かい麦茶も美味しいですよ。冬場は体を温めてくれるホット麦茶がおすすめです。
ローズヒップティー
ローズヒップはハーブの一種で、ビタミンCがレモンのおよそ20倍も含まれています。不足しがちなカルシウムや鉄分、ビタミンAも含まれてますよ。
ローズヒップティーもノンカフェインなので安心して飲めますね。
ルイボスティー
ルイボスティーには、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。ノンカフェインなので授乳中でも安心して飲めますね。
たんぽぽコーヒー(たんぽぽ茶)
たんぽぽコーヒーとは、たんぽぽの根から作られた、鉄分やミネラルが豊富な飲み物で「たんぽぽ茶」とも呼ばれます。コーヒーに風味が似ていることからこの名前で呼ばれているようです。ノンカフェインで、普通のコーヒーより苦味が少なく飲みやすいのが特徴です。
ごぼう茶
ごぼう茶には不足しがちな食物繊維が含まれています。香ばしい味が特徴です。
母乳ブレンドハーブティー
最近では、授乳しているママに向けたハーブティーも販売されています。授乳中でも安心して飲めるノンカフェインのハーブをブレンドしているのでおすすめですよ。
母乳の出を良くして、乳腺炎も予防してくれる飲み物はあるの?
母乳育児をしたくても、産後なかなか思うように母乳が出てくれず悩んでいる人も多いのではないしょうか。また、母乳が出が良すぎて詰まりやすいというお悩みを持つ人もいます。
乳腺炎は主に母乳が乳房内に溜まることで引き起こされますが、食べ物や飲み物によって母乳が乳房内に溜まりやすくなるのかどうかについては医学的根拠がないとされています(※1,2)。そのため、母乳の出を良くして乳腺炎を予防できると証明された食品や飲み物はありません。
母乳が出るようにするには、赤ちゃんにたくさん吸ってもらうことと、栄養バランスのとれた食事や水分を適量とることを心がけましょう。
また、乳腺炎は、赤ちゃんの抱き方やポジショニング、乳首の含ませ方や吸い方、そして赤ちゃんが欲しがるだけ授乳してあげることで予防ができます(※3)。赤ちゃんとママが無理せずにできる体勢で、しっかりと吸わせてあげましょう。
授乳中に控えたい飲み物とは?
飲み物によっては、母乳を通して赤ちゃんに悪影響を与えることがあります。
授乳中のママが飲んではいけない・控えた方が良い飲み物は以下の通りです。
アルコール飲料
母乳中のアルコール濃度は、ママの血中アルコール濃度とほぼ一致しています。ママがアルコールを摂取すると母乳のアルコール濃度も高くなります。
赤ちゃんの未発達な肝臓はアルコールを処理するのに時間がかかるので、アルコール濃度の高い母乳を与えると負担をかけてしまう可能性があるので注意しましょう。
カフェイン入りの飲み物
コーヒーや紅茶、緑茶などカフェインが含まれている飲み物は控えましょう。ママが大量に飲んでしまうと赤ちゃんが興奮して眠れなくなることがあります。
1日1~2杯なら問題ないといわれていますが、できれば控えた方が良いでしょう。どうしても飲みたいときはカフェインレスのコーヒーや紅茶を選んでくださいね。
美味しい飲み物で、短い授乳期間を乗り切って
妊娠中だけでなく、産後の授乳期も飲めないものがあり、ストレスを感じてしまいますよね。しかし、授乳期間は短くあっという間に終わってしまいます。
授乳期はママと赤ちゃんにとって大切で濃密な期間です。楽しく過ごすためにも、美味しい飲み物を探して、お気に入りを見つけてくださいね。
水分を毎日たくさん摂ることは、母乳トラブルを減らすことにもつながります。また飲み物や食べ物以外にもリラックスできる方法を見つけて、ストレスを上手に解消しましょう。