母乳育児の悩みを解決する5個の方法!

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

母乳育児は赤ちゃんの体と心に栄養を与えるだけでなく、ママにとっては、産後の体重管理や子宮の回復にも効果があるといわれています。ただ、母乳が出ない、赤ちゃんが母乳を飲んでくれないなど、母乳育児に悩むママはたくさんいますよね。そこで今回は、母乳育児のママが抱える悩みの解決法を5個ご紹介します。

母乳が出る仕組みとは?

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そもそも母乳とは、どのような仕組みで出るものなのか、まずはそこから理解しておきましょう。

母乳はママの血液から作られています。妊娠するとエストロゲンという女性ホルモンが増加し、乳腺が発達します。しかしエストロゲンには、母乳の分泌を抑える作用もあり、出産前に母乳が出ることはほとんどありません。

出産すると、胎盤とともにエストロゲンが排出され、今度はプロラクチンというホルモンが分泌されます。このホルモンの作用で、母乳が作られます。

そして、赤ちゃんがおっぱいを吸うことで、今度は母乳を出すオキシトシンというホルモンが分泌され、母乳が次々と出るようになるのです。

この仕組みからもわかるように、母乳を出すには「ホルモン分泌」と「血液」がカギといえます。

それでは、この仕組みを理解したうえでどのようにすれば母乳育児を成功させることができるのか、次からその方法をお伝えします。

母乳育児の成功のコツ1. 水分をたくさんとる

水で水分をとる

ママの中には、母乳が出なかったり、少なかったりして悩んでいる人もいると思います。そんなときは、水分をたくさんとってみてください。

赤ちゃんは離乳食開始前の場合、1日に700〜800ミリリットルほどの母乳を飲みます(※1)。そのため、母体に必要な水分量も考えると、ママは1日に食事や食材に含まれる水分を1リットルほど、それ以外に1.5リットルほどの水分を摂る必要があります(※2)。

「2.5リットルも水ばかり飲んでいられない!」というママもいるかもしれませんが、食事に含まれる水分も含めての量なので、お味噌汁やスープで食事の水分を増やすのも一つの方法ですよ。

また、たんぽぽ茶には血のめぐりを良くする作用があるので、ホットのたんぽぽ茶をゆっくり飲むのもおすすめです。母乳が出るようになれば、自然に喉が渇くようになり、たくさんの水分を摂取することも苦ではなくなってきますよ。

ただし、水分を取りすぎると逆に乳腺炎になってしまうこともあるので、摂りすぎにも注意したいところです。

また、母乳が出すぎておっぱいが張って仕方がないという人もいます。この場合は、1日の水分摂取量を1.5〜2リットルくらいに控えてみてください。

母乳育児の成功のコツ2. 休息、睡眠をとる

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よく眠れたときにおっぱいの張りを感じることがあるかもしれませんが、これは眠っている間に母乳が作られたためです。このことからもわかるように、休息や睡眠は母乳育児に欠かせません。

ただ、小さな赤ちゃんを育てているママの多くは睡眠不足です。赤ちゃんが寝ている間に夕飯の準備や掃除をしたり、夜も授乳であまり眠れない生活が続いたりで、この時期のママは疲れも溜まってしまいがち。この疲れが母乳の出をさらに悪くします。

そのため、母乳の出が悪いときは、できるだけ休息や睡眠をとりましょう。赤ちゃんのお昼寝の時間は、お母さんにとっても絶好の睡眠のチャンスです。一緒に寝たり横になったりしてできるだけ体を休めてください。

家事が溜まってしまうのが嫌という人は、ある程度の手抜きを割り切ることや、パパの力を借りながらうまく休息、睡眠をとれる環境をつくることも大事ですよ。

母乳育児の成功のコツ3. 血行を良くする

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母乳はママの血液からできているので、血流が悪くなると母乳が出にくくなります。毎日同じ姿勢で授乳をしていると、体が凝り固まってしまい母乳が出にくくなるので、肩回しをしたり伸びをしたりと、体をほぐしてから授乳を始めてみましょう。

また、赤ちゃんを連れて近場を散歩するだけでも、気分転換と軽い運動になるのでおすすめです。ときにはパパに協力してもらい、赤ちゃんのお世話を任せてゆっくりバスタイムを楽しみ、血行をよくするのも母乳育児を成功させるコツですよ。

母乳育児の成功のコツ4. 栄養バランスの良い食べ物をとる

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ママの食べ物が血液になり、血液から母乳が作られます。そのため、赤ちゃんが母乳を飲んでくれないのは、普段の食生活の影響で母乳の質が悪からではないかと思いつめてしまうママもいると思います。

しかし現状では、食事と母乳の質・量に関して、はっきりした調査報告がされているわけではありません(※3)。

ただし、経験則から、食事と母乳の質・量には何らかの関係性があるのではと考える専門家もおり、母乳育児相談室や母乳外来で食事の指導がされる場合があります。

医師の監修する書籍でも、脂肪分や糖分の多い食事は乳腺をつまらせたり、母乳の質を下げたりするため、できるだけ避けるようにと注意しているものもあります。

また、血のめぐりを良くする食べ物は母乳の分泌を良くするという意見や、体を冷やす食べ物は血流を悪くするので母乳の出が悪くなるという意見もあります。

そのため、母乳育児中はできるだけ栄養バランスのとれた食べ物を心がけた方が無難です。以下に挙げているような甘いもの、油っぽいもの、塩分が多いもの、体を冷やすものなどは量を控えるようにしましょう。

糖分の多い食べ物

  • アイスクリーム
  • ジュース
  • チョコレート
  • ケーキ
  • クッキー

油っぽい食べ物

  • 唐揚げ
  • フライ
  • 天ぷら

添加物が多い食べ物

  • インスタントラーメン
  • レトルトカレー

辛い食べ物

  • カレー
  • キムチ
  • 担々麺

体を冷やす食べ物

  • きゅうり
  • トマト
  • なす


母乳育児の成功のコツ5. 搾乳して母乳量を一定に保つ

母乳で授乳を調整する

赤ちゃんは母乳を欲しいときに欲しい分だけ欲しがります。ママの体はその要求に応えられるように、オキシトシンとプロラクチンを体内で分泌し、最適な量をコントロールしながら母乳を作っています。

母乳の出が悪いと授乳時間が憂鬱になってしまいますが、1日に8回以上は直接授乳してあげましょう。これで、適切な乳頭への刺激が加わり、オキシトシンの分泌が促されます(※4)。ミルクを併用するとしても、生後2ヶ月くらいまでは3時間ごとの授乳を続けてください。

生後1〜2ヶ月までの間、ミルクを併用することで授乳時間が4〜5時間あき、授乳回数が減るようであれば、併用するミルクの量を調節してみましょう。

赤ちゃんが母乳を飲み切れず、授乳後もおっぱいの張りが強い場合には搾乳をします。母乳を出すことで、体は出した分の母乳を作り出そうとし、母乳の分泌量が増えていくことにつながりますよ。

母乳育児を成功させようと、思いつめすぎないで

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母乳育児は、「量が出ない」「赤ちゃんが飲んでくれない」「詰まりやすくてすぐ乳腺炎になってしまう…」などの悩みが尽きず、おっぱいの管理が本当に大変ですよね。

残念ながら、ここでご紹介した方法を試しても、必ず良くなるという保証はありません。おっぱいの量やつまりやすさなどは、ママの体質的なものもあります。なんの管理をせずとも、順調に母乳育児ができるママもいます。

母乳育児がうまくいかないからといって、決して「ママとして失格」「女性として不完全」などと思わないようにしてくださいね。「絶対に母乳にすべき」というような強い意見もありますが、気にしないようにしましょう。

最近は市販のミルクの成分もぐんとよくなっています。ミルク育児でもちゃんと赤ちゃんを抱っこして、愛情をかけながらスキンシップとコミュニケーションをとれていれば、赤ちゃんの心もしっかり育ちますよ。

母乳育児を成功させようと思い込み過ぎず、リラックスした気持ちで自分なりの育児方法を見つけてくださいね。

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