妊娠中のくしゃみは胎児に影響が出る?妊娠初期に腹痛を感じたら?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

妊娠中にくしゃみをして、「痛いっ!」と感じた経験はありませんか?妊娠していないときは何とも思いませんが、妊娠中はくしゃみひとつでも腹痛を感じることがあります。くしゃみの後にお腹の張りが出ると、「赤ちゃんに悪影響はないのかな…」と不安を感じる人もいます。今回は、妊娠中のくしゃみにどう対処したらいいのか、そしてくしゃみの胎児への影響についてご紹介します。

そもそもくしゃみとは?なぜ妊娠初期に起こりやすい?

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くしゃみとは、鼻粘膜が刺激されたり、アレルギー反応が起こったりして、口や鼻から空気が激しく放出される生理現象のことを指します。

妊娠したての妊娠初期は、このくしゃみが出やすい時期なのですが、一体なぜでしょうか?その原因は、妊娠初期の免疫力低下にあると考えられています。

妊娠初期はホルモンバランスの変化が起こり、免疫力が低下します。すると、花粉やほこりなど鼻の中に入ってくる異物に対して、体がより敏感になり、くしゃみが出やすくなってしまうのです。

鼻だけでなく、お肌も敏感になりやすい時期で、肌荒れやニキビが現れる人も。妊娠中の生理現象とはいえ、お腹に赤ちゃんがいることを考えると、できるだけ回数は少なく、くしゃみの程度も抑えたいものですよね。

妊娠中のくしゃみは腹痛を引き起こすの?

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くしゃみをしたときにお腹を触ってみると、腹筋が硬くなり、下腹部あたりの筋肉が緊張するのが分かります。妊娠して子宮が大きくなってくると、それを支える靭帯が固くなっているので、急に圧力がかかると、お腹にピキッという痛みを感じることがあるのです。

なかには、くしゃみをしたときに、激痛と呼べるくらいの痛みを感じる妊婦さんもいます。また、くしゃみによる筋肉の緊張でお腹に張りを感じることがあります。

妊娠中のくしゃみは、胎児に影響を与えるの?

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くしゃみによって腹痛が起こると、「お腹の赤ちゃんは大丈夫かな?」と不安になるかもしれません。しかし、くしゃみによる腹痛は、子宮が収縮することによって起こっているのではなく、子宮周りの筋肉が刺激を受けて起こっているだけなので、胎児への影響はないと考えられています。

くしゃみをしたからといって、流産や早産を引き起こすわけではないので、安心してくださいね。特に妊娠初期は流産の確率が高いので、くしゃみをすることにも敏感になるかもしれません。しかし、妊娠初期の流産は、その原因のほとんどが胎児側の染色体異常などにあり、生活習慣などで防ぐことができないものです。

過度に心配してストレスを溜めてしまう方が悪影響なので、妊娠中のくしゃみには繊細になりすぎないでくださいね。

妊娠中のくしゃみによる腹痛を和らげるには?

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流産や早産にはつながらないとはいっても、くしゃみでお腹に圧力がかかると、お腹が張る原因になります。できるだけ腹圧ができるだけかからないような、くしゃみの仕方を覚えておきたいですね。

有効な方法はくしゃみが出そうになったら、「手近にあるものをつかむこと」。電車の中であれば、手すりやつり革、外出先であれば、鞄の紐など。手に何かをつかんだり、握ったりしていると、くしゃみをしたときのお腹への衝撃が緩和されます。

ほかにも、くしゃみが出そうになったら、「鼻をつまむ」「歯をかみしめる」という方法も痛みを緩和させる効果があるので、ぜひ試してください。

大きなくしゃみをすると気持ちはスッキリしますが、くしゃみによって鼻や喉の粘膜を痛めてしまったり、余計にお腹に圧力をかけてしまったりすることも。妊娠中は、できるだけ控えめなくしゃみを心がけてみてください。

妊娠中のくしゃみは、どうやって予防できる?

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くしゃみは病原菌から身を守るひとつの生理現象なので、無理に我慢するのはよくありません。しかし、くしゃみをする原因を減らせば、くしゃみによる痛みやお腹の張りに悩まされることも少なくなります。

マスクをする

くしゃみは、鼻の粘膜が刺激されると起こります。したがって、マスクを着用して、鼻の中に入る異物を減らせば、くしゃみの頻度も減らすことができます。

マスクの着用は感染症予防という面でも役に立ち、つわり対策にも効果的。妊娠中に外出するときは、マスクをする習慣をつけておくのもいいですね。

アレルゲンへの接触を減らす

くしゃみがアレルギー反応によって起こっている場合、アレルゲン(アレルギーの原因物質)への接触機会を減らすことで、くしゃみを予防することができます。

例えば、花粉症の妊婦さんには、外出や洗濯物の外干しを極力控えたり、空気清浄機で室内の空気をきれいにしたりしましょう。

鼻うがいをする

これも、くしゃみがアレルギー反応によって起こっている場合に有効な方法です。鼻の中を洗浄する鼻うがいは、花粉やほこりといったアレルゲンを洗い流してくれるので、くしゃみの頻度が減り、より快適に過ごせます。また、風邪・インフルエンザ予防効果もあるので、アレルギーがあるなしに関わらず、おすすめしたい健康法です。

ただし、鼻うがいは間違った方法ですると、健康を害することがあります。鼻うがいのやり方については、医師に相談しておくと安心です。

妊娠中のくしゃみは尿漏れに注意

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くしゃみによるお腹の刺激が、お腹の張りをもたらすことはあります。しかし、それは一時的なもので、しばらくすると落ち着く場合がほとんどです。

ただ、妊娠中は大きくなった子宮が膀胱を圧迫しているので、くしゃみをすると、その刺激により尿漏れが起こることも。くしゃみによって尿漏れがたびたび起こるという妊婦さんは、尿漏れ専用ナプキンを使用して対処してみてください。

また、花粉症などアレルギーでくしゃみがひどいときも、日常生活が大変になります。そのような場合は、一度かかりつけの産婦人科に相談することをおすすめします。くしゃみが子宮の収縮を促すことはありませんが、くしゃみ後にお腹の張りがおさまらないときも、念のため産婦人科へ相談しておくと安心ですね。

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