子供の熱が下がらない!高熱が続く原因と対処法は?

記事監修 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 続きを読む

子供はよく風邪をひきますが、特に保育園や幼稚園に通い始めると、その回数も増えます。発熱しても微熱であれば「ただの風邪かな?」と思えるかもしれませんが、38度を超える高熱になってしまうとやはり心配ですよね。高熱が続いて下がらない、となればなおさらです。そこで今回は、子供の熱が下がらないときの原因や対処法についてまとめました。

子供の熱が下がらない!3日以上続くときは病院へ

診察 病院 聴診器

子供は大人に比べて体温が高いので、普通の風邪でも38度以上の熱を出すことはよくあります。高熱は体に侵入した病原菌やウイルスを倒すために出るので、それ自体は問題ありません。

ただ、普通の風邪の熱であれば2~3日で治まりますが、3日以上続くようだとなんらかの病気が原因の可能性があります。

子供の熱が下がらない原因は?3・4日高熱が続くときはどんな病気?

熱 風邪

子供の高熱が3~4日続いて下がらないときには、以下の原因が考えられます。それぞれ発熱以外の症状に注意して、小児科の診察時に症状を伝えましょう。

突発性発疹

2歳未満で比較的多く見られる疾患です。高熱は3~4日程度で下がります。最初は高熱以外に症状はありませんが、高熱が下がった後は体中に発疹が出てくるのが特徴です。

発疹にはかゆみが伴わないことも多いのですが、発疹自体の不快感から不機嫌になって一日中グズッてしまうことも。高熱が3日以上続いていなくても、解熱したタイミングで発疹が出たときは突発性発疹と考えられます。

水疱瘡

高熱は自然と下がりますが、水膨れのようなぷつぷつしたものが体中に出るので注意が必要です。高熱が出たら、着替えのときなどに全身をチェックして水膨れがないかを確認してください。

強いかゆみを伴いますが、水膨れをかきむしってしまうと、他の部位にうつったり、傷口が膿んで傷跡が残ったりする可能性があります。子供がかきむしる前に水膨れを見つけて対処することが大切です。

病院では発症48時間以内であれば、ウイルス増殖を抑える内服薬と塗り薬を処方してもらえます。こまめに塗り薬を塗ってあげましょう。

子供の熱が5日以上も下がらない原因は?どんな病気?

注意

子供の高熱が5日以上続いて熱が下がらなくなるのはまれです。ただ、高熱が5日以上も長引く場合は危険な病気が多く、できるだけ早く小児科を受診しましょう。

川崎病

川崎病は原因が不明な病気です。高熱が続き、全身の血管やリンパが炎症を起こして、ひどい場合には心臓に栄養を送る冠動脈に血管炎が起きて、心臓に負担がかかってしまうことがあります(※1)。

川崎病の場合は、高熱のほかに、舌が真っ赤になってぶつぶつができる「イチゴ舌」や唇が腫れる、眼の充血、手足のむくみ、首元のリンパの腫れ、体の発疹などの特徴的な症状が合わせて現れるので注意してみてください。

これらの症状が見受けられたときはすぐに病院へ向かう必要があります。

肺炎

風邪のウイルスなどが肺に入り込んだり、ウイルス以外の細菌が感染したりして、肺炎が引き起こされます(※2)。痰が混じったひどい咳が出るので、咳の音や呼吸音を注意して聞きましょう。

高熱とともに呼吸がしづらい状態になっているので、呼吸困難になってしまう恐れがあります。呼吸困難になると、呼吸の回数が早い喉の下の鎖骨の近くとお腹と胸の境目あたりにある肋骨の間がへこむなど、全身を使った呼吸となります。赤ちゃんが苦しそうにしているときは早めに受診してください。

インフルエンザ

インフルエンザの場合には、治療をしなければ1週間近く高熱が続くことがあります。高熱が続くため体力の消耗も激しく、熱性けいれんも起こしやすいので、看病中は変化がないか子供の様子に注意してください。

インフルエンザは早期に治療をすれば、解熱などの効果も早くなります。その一方で症状が長期化することもあるので、こまめな水分補給がかかせません。

家族への感染も気になるところなので、インフルエンザが検出されているシーズンでは、急に40度の熱が出たり、高熱が続くようなら、発熱して12時間以降をめどに早めに病院を受診して、インフルエンザの検査をしてもらいましょう(※3)。

子供の熱が下がらないときの病院に行く目安は?

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子供の高熱が下がらないときには、いつ病院に行けばいいか迷いますよね。言葉を発しない赤ちゃんも含めて、ママやパパとしては下記のような発熱以外の症状もしっかりチェックしておきましょう。

しばらく様子を見てもよい状態

● 機嫌がいい
● 食欲があって水分を取れる
● 咳や鼻水といった風邪の症状
● 下痢や嘔吐がある

熱はあっても、機嫌が良くて食欲があれば、しばらく様子を見てもよいでしょう。また、発熱に下痢や嘔吐を伴う場合は嘔吐下痢症の可能性があるので、脱水症状に注意してください。

ただし、下痢や嘔吐に腹痛を伴う場合、夏季ではエンテロウイルス(手足口病の仲間)やアデノウイルス、秋から冬であればノロウイルスといった、急性胃腸炎などを引き起こすウイルスの可能性もあります。その場合は、食欲がなくなって水分も取れない状態になりやすいので、病院を受診しましょう。

病院へ行く目安

● 頭痛がある、意識がもうろうとする
● 発疹が出ている
● 高熱が3日以上続いている
● 水分がとれず尿が少ない

基本的に3日以上熱が続くようなら小児科に行きましょう。また、頭痛を訴えて手足が動かない、意識がもうろうとする、視線が合わない場合には、髄膜炎の可能性もあるので、病院を受診してください。発疹が見られるときは、何かしらの伝染する感染症の可能性があるので、早めに病院へ向かうと安心です。

子供は熱が上がりやすいので、40度の高熱が出ても、一瞬で熱が下がって機嫌がよく、食欲があれば病院を受診しなくても良いでしょう。

子供が高熱後にけいれんしたときは?

注意

発熱後にけいれんが起きた場合は熱性けいれんの可能性があります。このとき、激しく揺さぶったり頬を叩いたりなどの刺激を与えるのは逆効果です。

子供の息がつまらないようにするため、顔を横向きに寝かせ、頭を少し後ろへ反らせて気道を確保します。着ている服がきつそうなときはゆるめてあげましょう。平らな安全なところに寝かせてください。

熱性けいれんは5分以内で治まるので、その後は安静にしてあげましょう。けいれんが治まった後も、意識や反応、呼吸が乱れていないか、顔色が悪くないかなどを見守ってあげ、落ち着いたら一度小児科を受診しておくことをおすすめします。

熱性けいれんが起きたときは、まず時計を確認して「けいれんが続いた時間」と「けいれんが治まってから意識が戻るまでの時間」を計ります。これは、診断の際に重要な情報になるからです。ママやパパが冷静に対処してあげてくださいね。

ただし、発熱が原因のけいれんであれば一時的なものですぐに治まりますが、けいれんが5分以上続くときは髄膜炎や脳炎など中枢神経の異常の可能性もあるので、救急車を呼んでください。詳しくは関連記事を参考にしてください。

子供の熱が下がらないときは家庭でどう対処すればいい?

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特に深夜など、子供の高熱が続いて苦しそうにしているときは、家庭でもできるだけの対処はしてあげたいですよね。

発熱中は基本的に、体を冷やすのではなく温めてウイルスと戦う体をサポートしてあげましょう。ただ高熱が下がらず体力が奪われている際には、おでこや脇の下、首の後ろ、足首などを冷やしてあげるとよいでしょう。

また、汗をたくさんかくので、脱水症状にならないよう、こまめな水分補給も重要です。あとは、元気であっても動き回らせず、安静にすること。ママやパパが横について、看病してあげてくださいね。

子供の高熱が続く際には解熱剤も使おう

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高熱が続いたからといって、すぐに脳や体内に悪影響を及ぼすわけではありません。ただ、高熱が続くことで夜寝られず、体力を消耗して治りが遅くなってしまう可能性があります。

家庭での対処にも限界があるので、高熱が続いて夜も眠れないようなときは、病院で解熱剤を処方してもらいましょう。一時的に熱を下げることで子ども自身も看病する側も少し楽になりますよ。

高熱が出たとしても慌てずに子供の症状をよく観察して、小児科では熱以外の症状もきちんと伝えましょう。病気の原因が特定しやすくなり、適切な対処が可能になります。子供のためにも、冷静に対処してあげてくださいね。

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