この記事では、鉄分を含む食材と、離乳食中期におすすめの鉄分が摂れるレシピを紹介します。
また、3大アレルゲン(卵・小麦・乳製品)には材料名に★マークをつけています。医師と相談のうえ進めてください。他の食材におきかえても構いません。
鉄分ってどんな栄養素なの?
鉄分には全身に酸素を運ぶ働きがあります。また、たんぱく質や酵素の必須成分でもあり、生体活動に欠かせない栄養素です。
赤ちゃんは生後6ヶ月ごろまでに、ママのお腹のなかにいたときに分けてもらった鉄分をほとんど使い切り、鉄分が不足しやすい状態になります(※1)。
鉄分が不足すると、全身に酸素が十分にいきわたらず貧血になりやすかったり、体重が増えにくくなったりすることも。
成長するにつれて必要な鉄分量も増えて、母乳やミルクから摂る鉄分だけでは足りなくなるため、離乳食中期から鉄分が摂れる献立を意識してくださいね。
離乳食中期に食べられる鉄分を含む主な食材は?
動物性の食材に含まれるヘム鉄は吸収率が高いので、積極的に食べさせるようにしましょう。
植物性の食材に含まれる非ヘム鉄は、ヘム鉄と比べて吸収率は低いですが、ビタミンCと一緒に摂ると効率よく吸収できるようになりますよ。
離乳食中期までに食べられる、鉄分を多く食材で代表的なものは以下のとおりです。
豆腐/水煮大豆/高野豆腐/豆乳(無調整)/納豆/きなこ/枝豆
● 野菜類
小松菜/モロヘイヤ/ブロッコリー/グリーンピース/インゲン/ほうれん草
● 卵・乳製品
卵(※)
● 肉類
レバー(牛・豚・鶏 ※)
● 魚介類
かつお/かつおけずり節/ツナ水煮缶/まぐろ/ぶり(※)
● 海藻類
わかめ/焼のり(※)
● 穀類
オートミール(※)
● その他
焼き麩
- 卵は、離乳食中期に入り卵黄が食べられるようになって1ヶ月ほど経過してから、卵白に移ります。卵白を少量からはじめ、問題なければ全卵を与えましょう。
- レバーには、鉄分のほかにビタミンAが多く含まれています。食べすぎると過剰摂取となる可能性もあるので、レシピの量を守って頻繁にはあげすぎないようにしましょう。量がわかりにくい場合は、レバー入りのベビーフードを利用するのもおすすめです。
- ぶりは白身魚と比較すると脂質が多いため、白身魚、鮭を食べ慣れた離乳食中期以降に与えるようにしましょう。
- 焼きのりは、口の中ではりつきやすく、のどに詰まる恐れもあるため、細かくきざみトロトロにしてからほかの食材に混ぜ合わせるなどしてください。与えすぎないようにしましょう。
- オートミールは、ペースト状になるまで調理するか、粒が細かい物(クイックオーツ)を使用しましょう。
初めて食べる食材は加熱して一品ずつ与え、食べ慣れたら他の食材と合わせましょう。
次からは、上記の食材を使用した、離乳食中期におすすめのレシピを「主食・主菜・副菜」に分けて紹介します。1食につき1品、取り入れてみてくださいね。
主食:
鉄分が摂れる離乳食中期のレシピ
ほうれん草と豆腐のおかゆ
- 1豆腐をお湯でゆでて、すり鉢でつぶす。
- 21とほうれん草ペースト、だし汁を混ぜ、7倍がゆの上にのせる。
バナナオートミールがゆ
材料(1食分)
- 1バナナを5mm程度の角切りにする。
- 2鍋に1、オートミール、豆乳を加えて弱火で煮る(※2)。
- 1オートミールは製造までの段階で「小麦」がごく微量含まれている可能性があります。心配な場合は「グルテンフリー」と記載されているものを購入しましょう。
- 2豆乳は沸騰すると分離してしまうので、火加減に注意しましょう。
ほうれん草とトマト入り納豆パスタ
- 1玉ねぎとほうれん草はゆでてみじん切りにする。
- 2湯むきして種を取り除いたトマトを3〜5mmくらいの大きさにきざむ。
- 3マカロニをやわらかくゆでて、5mmくらいの長さにカットする。
- 4だし汁、納豆、1、2、3をあえる。
主菜:
鉄分が摂れる離乳食中期のレシピ
のりとほうれん草とひらめのあえもの
- 1ひらめはさっとゆでて、細かくほぐす。
- 2のりは細かくちぎっておく。
- 3ほうれん草はやわらかくゆで、みじん切りにする。
- 41、2、3、だし汁を混ぜ合わせる。
しらすとねぎ納豆のあえもの
- 1納豆は茶こしに入れ、粘りを取るため熱湯をかける。
- 2薄切りにした玉ねぎと水大さじ1を耐熱容器に入れ、ラップをかけ電子レンジで1分ほど加熱し、みじん切りにする。
- 31と2、しらす干しペーストを混ぜる。
レタスと豆腐の和風あんかけ
- 1レタスは細かくちぎる。
- 2豆腐はつぶす。
- 31、2、だし汁を小鍋に入れ、弱火で加熱する。
- 43に水溶き片栗粉を加えて加熱し、全体にとろみをつける。
副菜:
鉄分が摂れる離乳食中期のレシピ
なすのかつお節あえ
材料(1食分)
- 1なすは皮をむいて2~3mm程度の大きさに切る。
- 21を水にさらし、アク抜きをする。
- 32をやわらかくゆでて、かつお節とあえる。
きなこバナナ
材料(1食分)
- 1バナナをみじん切りにし、スプーンの背などでつぶす。
- 21ときなこを混ぜ合わせる(※)。
- バナナを初めて食べる場合は、加熱してから与えると安心です。
- 水分が足りないと思うようであれば、水を数滴入れ、伸ばしてください。
たらと小松菜のねばねばあえ
材料(1食分)
- 1たらはゆでて、骨を取り除き身をほぐす。
- 2小松菜はゆでて、みじん切りにする。
- 3納豆は茶こしに入れ、熱湯をかけて粘りを取る。
- 41、2、3を混ぜ合わせる。
鉄分を含む食材を離乳食に取り入れよう
鉄分はさまざまな食材に含まれています。上手に取り入れながら鉄分豊富な離乳食を作ってみてくださいね。ときにはベビーフードなどを活用しながら、赤ちゃんが食べやすいものから進めていくようにしましょう。
※ 赤ちゃんの成長や発達に合わせて無理なく進めましょう。
※ 赤ちゃんが食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。
※ レシピの食材は旬のものや自宅にあるものに置き換えてもかまいません(ただし、その時期に食べられる食材かどうかチェックしましょう)。
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