離乳食中期は2回食になり、赤ちゃんの消化器官の発達により食べられる食材も増えてきます。少しずつ食事の幅を広げていってあげましょう。
今回は、赤ちゃんが離乳食中期に食べていい食材と食べてはいけない食材をまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
離乳食中期はどのように進めるの?
離乳食中期は、舌で食べ物をつぶしてモグモグ食べる練習が目的になります。
離乳食は、指で軽くつぶでせる絹ごし豆腐くらいの固さで、食材の形が少し残るくらいの大きさにつぶして赤ちゃんにあげてくださいね。
また1回の食事で炭水化物、ビタミン・ミネラル類、たんぱく質がなるべく揃うよう、少しずつ栄養バランスを意識していけるとよいでしょう。
2回食になっても、初めて食べる食材は1度に1種類ずつ、加熱して1日1口からはじめて、様子を見ながら量を増やしてください。
アレルギー症状などに備えて、かかりつけの医療機関を受診できる曜日の午前中に与えると安心です。
離乳食中期の進め方について、詳しくは以下の記事を参考にしてくださいね。
【炭水化物】
離乳食中期に食べていい食材は?
体や脳の活動に必要なエネルギー源となる炭水化物は、穀物や芋類に多く含まれます。
白米/米粉・上新粉/胚芽米
● パン類
食パン(耳以外)
● シリアル類
オートミール
● 麺類
うどん/そうめん
● 芋類
じゃがいも/さつまいも/里芋
コーンフレーク(無糖)
● 麺類
マカロニ/スパゲティ
● 芋類
山芋
コーンフレークは消化に時間がかかる食材です。砂糖などが添加されていないプレーンのものを選び、水分を加えてから少量ずつ与えるようにしましょう。
マカロニやスパゲティは弾力があるため、やわらかくなるまでゆでてから細かく刻んでください。
山芋は、加熱することでかゆみ・かぶれの原因となる成分を弱めることができるので、必ず加熱しましょう。
餅/もち米/白玉粉/玄米/雑穀米
● パン類
ロールパン/菓子パン/蒸しパン(市販)/クロワッサン/ライ麦パン/胚芽入りパン/バゲット
● シリアル類
フルーツグラノーラ
● 麺類
中華麺/春雨/ビーフン/そば
● その他
ホットケーキミックス/クラッカー(全粒粉・プレーン)/全粒粉/餃子の皮
上記の食材は、赤ちゃんの消化の負担になる脂質や塩分、添加物、繊維などが多く含まれています。
また、餅やもち米のような弾力があって喉につまるおそれがあるものや、そばのように重篤なアレルギーを起こす可能性があるものがあります。
離乳食中期に与えるのは控えましょう。
【ビタミン・ミネラル】
離乳食中期に食べていい食材
ビタミン・ミネラルを多く含む野菜・果物類は、赤ちゃんの健康を維持するのに必要な栄養素です。
にんじん/大根/かぶ/玉ねぎ
● 葉物野菜
ほうれん草/キャベツ/白菜/小松菜/レタス/ちんげん菜/ブロッコリー/カリフラワー/水菜/モロヘイヤ/ベビーリーフ
● その他の野菜
かぼちゃ/トマト/きゅうり/グリーンピース/とうもろこし/インゲン/なす/オクラ/スナップエンドウ/さやえんどう/ズッキーニ
● 果物類
バナナ/りんご/いちご/みかん/桃/すいか/メロン/梨/甘夏/はっさく/オレンジ/ぶどう/柿/さくらんぼ
果物や野菜を生で食べると、含まれる酵素によってかゆみや肌に赤みなどがあらわれることがあります(※1)。初めて食べるときは加熱して与えると安心です。
加熱しなくてもつぶせるくらいのやわらかい果物であれば、慣れてきたら生のままでも与えられますよ。
レンコン
● 葉物
ねぎ/ニラ
● その他の野菜
ピーマン/パプリカ/ミックスベジタブル
● 果物類
キウイフルーツ/レーズン
● 海藻類
わかめ/焼のり
レンコンは煮込んでもやわらかくならいため、すりおろして汁物や煮物に入れて少量使う程度に。
キウイフルーツは酸味が強く、食物繊維が多いため様子を見ながら少量ずつ試しましょう。タネは丁寧に取り除いてください。
レーズンは無糖のものを選び、やわらかくなるまで湯で戻してから使用しましょう。
わかめや焼のりは、繊維が多く消化するのに負担がかかるので、少量ずつ与えてくださいね。
ごぼう
● その他の野菜
もやし/にんにく/しょうが/きのこ類/たけのこ/かんぴょう/切り干し大根
● 果物類
アボカド/ブルーベリー/栗/プルーン/マンゴー/パイナップル
● 海藻類
ひじき/粉寒天/海藻ミックス
上記の食材は、繊維が多くて消化するのに負担がかかったり、固くてやわらかく調理するのが難しかったり、弾力があって噛みきれなかったりするため、離乳食中期に与えるのは控えましょう。
【たんぱく質】
離乳食中期に食べていい食材
この時期になると、脂身の少ない赤身魚や鶏肉なども徐々に食べられるようになります。
豆腐/高野豆腐/きなこ/水煮大豆/豆乳(無調整)/枝豆/納豆
● 卵・乳製品
卵黄/卵白/ヨーグルト(無糖)/牛乳/低脂肪牛乳/カッテージチーズ
● 魚介類
・白身魚
鯛/かれい/ひらめ/たら/鮭
・赤身魚
まぐろ(赤身)/かつお
● 魚加工品
しらす干し/ツナ水煮缶/かつおけずり節
● 肉類
鶏ささみ/鶏ひき肉
鶏肉や魚はゆでて皮と骨を丁寧に取り除き、細かくほぐすか、みじん切りにしましょう。
鶏肉の場合は、脂質の少ない鶏ささみに食べ慣れてから、鶏ひき肉に進めるのがおすすめです。
魚には「白身魚」と「赤身魚」の2種類があり、赤身魚のうち、背中部分が青みを帯びている魚を「青魚」と呼びます。赤身魚は、白身魚に比べて、身は脂肪が多めで味は濃く、加熱すると硬くなりやすいのが特徴です。
そのため、鯛・かれい・ひらめ・たら・鮭といった白身魚に慣れてから、まぐろ(赤身)・かつおのような赤身魚に挑戦してみましょう。
卵白はアレルギー反応が出やすいため、卵黄が食べられるようになった約1ヶ月後から、耳かき程度の少量からはじめてくださいね。
小豆
● 乳製品
粉チーズ/プロセスチーズ/リコッタチーズ/スキムミルク
● 魚介類
・白身魚
めかじき
・赤身魚
ぶり
● 魚加工品
ちりめんじゃこ
● 肉類
鶏むね肉/鶏もも肉/レバー
上記は脂質や塩分、たんぱく質、ミネラルなどを多く含む食材で、赤ちゃんの体に負担がかかるので、食べてOKの食材に慣れたあとに少量ずつ与えるようにしましょう。
おから/厚揚げ/がんもどき
● 乳製品
溶けるチーズ/クリームチーズ/モッツァレラチーズ/カマンベールチーズ/スモークチーズ/コンデンスミルク/練乳/生クリーム/ヨーグルト(加糖)
● 魚介類
・青魚
あじ/いわし/さんま/さば/さわら
・その他
あさり/牡蠣/エビ/カニ/イカ/タコ/たらこ/いくら
● 魚加工品
さば水煮缶/ししゃも/はんぺん/ちくわ/かまぼこ/魚のすり身/魚肉ソーセージ/魚の干物/うなぎ
● 肉類
豚赤身肉/牛赤身肉/豚ひき肉/牛ひき肉/牛豚ひき肉(合挽き)/ソーセージ/ベーコン/ハム
上記の食材は、赤ちゃんの消化の負担になる脂質や塩分、添加物などが多く含まれています。
赤身魚のなかでも青魚は脂質が多くて身がかたく、豚肉・牛肉も肉質がかたくて消化しにくい食材です。
また、イカ・タコ、いくらなどは弾力があって喉につまるおそれがあります。離乳食中期に与えるのは控えましょう。
赤ちゃんのペースにあわせて進めよう!
離乳食中期になると食べていい食材が増えてくる反面、赤ちゃんが離乳食を嫌がることもあります。離乳食の基本は赤ちゃんのペースにあわせることなので、焦らずに、無理なく進めてくださいね。
なお、赤ちゃんが食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。