妊娠37週になり、「正期産」の時期に入りました。赤ちゃんがいつ生まれてきてもおかしくない状態です。出産に向けた準備や出産当日の流れなどを、今一度確認しておきましょう。
今回は妊娠37週の妊婦さんと赤ちゃんの状態、出産に向けた準備についてもご説明します。
妊娠37週目の妊婦さんの状態は？
妊娠37週は「正期産」に入ります（※1）。正期産とは、妊娠37週0日〜41週6日の間に出産することで、ママと赤ちゃんの体どちらも出産の準備が整った時期にあたります。
子宮底長は30～33cmほどになり、赤ちゃんが子宮口に向けて降りてくるので、お腹がふくらむ位置が下がって、おへそより下あたりがせり出してきます（※1）。
妊婦健診のときには、内診で子宮口の開き具合を確認されるようになります。妊娠37週頃は子宮口が1～2cmほど開いていることが多く、3～4cmまで開けば本陣痛が始まる可能性が出てきますよ（※1）。
妊娠37週目の赤ちゃんの状態は？
妊娠37週になると、体重が2,500gを超える子が増えてきます（※2）。脳や肺など重要な器官はすべてできあがったので、いつ生まれてきてもいい状態です。ひざをお腹に引き寄せるような姿勢で、生まれるときを静かに待っています。
すでに消化器官には、細胞からできた「胎便」がたまっており、生まれた後すぐに排出されます。
肺の機能もできあがってきているので、あとは生まれたときに外の空気を吸い込むだけです。赤ちゃんに会えるのが待ち遠しいですね。
妊娠37週目に注意しておきたいことは？
妊娠37週目には以下のことに気をつけましょう。
過度な体重増加
臨月は体重が増えやすい時期なので、食事量や食事の内容に気を配りながら、健康的な生活を送りましょう。
体重が増えすぎると、産道が狭くなり、難産の原因になる可能性があります（※3）。
また、お腹が大きくなると立っているだけでも大変になってくるかもしれませんが、ウォーキングやスクワット、安産体操など、できる範囲での運動は続けてくださいね。
前駆陣痛や本陣痛が起こる可能性がある
前駆陣痛は不規則な間隔で起こり、感じ方も「お腹の痛み」「お腹の張り」「激しい腰痛」など人によって様々で、妊婦さん全員に起こるわけではありません。
間隔が規則的で、徐々に短くなり、安静にしても痛みが増す場合は、前駆陣痛ではなく本陣痛の可能性が高いです。
陣痛かな？というような痛みを感じたら、まずは安静にして様子をみてくださいね。前駆陣痛と本陣痛の区別がつかなくて不安なときは、悩まずに産院へ連絡しましょう。
むくみ
臨月になると、妊娠前よりも40％ほど血液量が増加します（※2）。そのうえ、大きくなった子宮が骨盤を圧迫し、下半身の血流が悪くなるため、手足がむくみやすくなります。
症状がひどいときは、まぶたが腫れたり、足の甲がパンパンに膨らんだり、指輪が抜けにくくなったりすることもあります。
むくみによって体重が増えてしまうこともあるので、医師の指示に従いながら、マッサージや足湯、塩分を控えた食事などでむくみを解消していきましょう。
おりものが変化する
妊娠37週頃からは、出産に向けて「エストロゲン（卵胞ホルモン）」の分泌量が急増し、それに伴っておりものの状態も変化します（※1）。
個人差はありますが、量が増える、卵白・茶色・黄色など色が変わる、水っぽくなる、粘り気が強くなる、ゼリー状になる、においがきつくなるなどの特徴があります。
今までのおりものと変わってきたと思ったら、出産が近づいているかもしれません。
ただし、血のような赤色が混じっていたら「おしるし」の可能性があります。これは、医学的には「産徴（さんちょう）」と呼ばれ、出産が近づいているサインです（※1）。
おしるしが現れたら出産が近いと考えて、お腹の張り具合などをチェックしてくださいね。
胎動の感じ方が変わる可能性がある
赤ちゃんの頭は骨盤に固定され、体も十分に大きくなったので、子宮のなかで動けるスペースが少なくなりました。そのため胎動の回数は減りますが、胎動の感じ方は個人差が大きく、妊婦さんが感じる胎動が減るとは限りません（※4, 5）。
また、胎動は出産まで続き、全く感じられなくなることはありません。急に胎動が弱くなった・極端に少なくなったと感じる場合は、速やかにかかりつけの産婦人科を受診しましょう。また、胎動がいつもと違う様子で違和感を感じた場合も、かかりつけの産婦人科へ相談することをおすすめします。
妊娠37週目にしておくといいことは？
妊娠37週目には、産院へ連絡するタイミングを確認しておきましょう。
本陣痛の間隔がある程度短くなったら産院へ連絡する必要があります。
ただし、連絡するタイミングは産院によって異なるため、妊娠37週までには確認しておきましょう。
痛みや張りを感じたら、陣痛カウンターなどを利用して間隔を測るようにしてくださいね。
妊娠37週目には出産の流れをおさらいしておこう
妊娠37週は、初産婦、経産婦に関わらず、少しずつ出産に対する不安が募ってくる時期だと思います。
出産当日のことで不安になるときは、出産の流れをおさらいし、呼吸法などを練習してみましょう。分からないことや疑問が残る部分があったら、今のうちに医師や助産師に聞いておいてくださいね。
赤ちゃんと会える日はもうすぐそこです。楽しみに待ちながら、穏やかな気持ちで過ごせるといいですね。
