臨月に胎動が激しい!出産前に胎動は減らないの?痛いのは問題?

記事監修 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 続きを読む

臨月にさしかかると、妊婦さんの体には様々な変化が見られるようになります。たとえば、ホルモンバランスの変化や赤ちゃんが子宮の下の方に降りることが原因で、胃痛やむくみ、下痢などのマイナートラブルが起こります。そして、胎動にも変化が現れます。今回は臨月の胎動の変化について、また胎動が激しい、痛いときは大丈夫かなどをご紹介します。

そもそも胎動とは?

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胎動とは、妊婦さんのお腹の中で赤ちゃんが動くことを指します。具体的には、子宮内で赤ちゃんが手足や頭を動かし、それが子宮の壁にぶつかることによって、妊婦さんは胎動を感じます。

胎動は一般的に、妊娠20週あたりで感じ始める妊婦さんが多く、最初は弱い胎動を感じる傾向にあります。赤ちゃんが動くことで胎動が起こるので、胎動は赤ちゃんが元気に成長しているひとつの証といえますね。

臨月の胎動は激しいものなの?

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妊娠9ヶ月も過ぎて臨月に入ると、いよいよ赤ちゃんは子宮内で下に降り、骨盤の間にすっぽりと収まっていきます。お腹のふくらみが下がることが外から見ても分かり、胃がすっきりしたような感覚になります。

一般的に、この時期になると胎動の感じ方は弱くなり、回数も減っていきます。これは「赤ちゃんの頭がお母さんの骨盤に固定されること」、そして「赤ちゃんの成長により、子宮内で自由に動けるスペースが小さくなること」が背景にあります。

ただし、臨月にはお腹の中の赤ちゃんが20~30分ごとに眠ったり起きたりを繰り返し、手足を自由に動かすので、胎動が全くなくなることは基本的にありません。

また、人によっては「臨月に入って胎動が激しくなった」と感じることもあります。妊娠8~9ヶ月まではお腹の中でボコボコと自由に動き回って「激しい」と感じる人が多いのですが、臨月の頃には胎児も大きくなって、より力もつくため、子宮をグッと押されるような痛みを感じるようになります。

激しさの違いではありますが、胎動は赤ちゃんが元気に動いている証です。

臨月の胎動が激しい、痛いと問題がある?

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出産を間近に控えた臨月に、激しい胎動や痛みを伴った胎動を感じると、「何かおかしいのかな?」と不安に思うかもしれません。

しかし、臨月の胎動が激しくても、痛くても特に問題はありません。臨月の胎動が激しい、痛いのは赤ちゃんが元気な証拠で、過度に心配する方がかえってストレスになり、胎児に悪影響を与えかねません。

また、よく聞くジンクスで「胎動が激しいうちはお産は来ない」というものがありますが、これには科学的根拠はありません。赤ちゃんは生まれる直前まで、場合によっては陣痛中でもお腹の中で動くことがあります。

先輩ママに聞いた「臨月の胎動の感じ方」

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では、具体的には、どのように胎動を感じるのでしょうか?出産を経験した先輩ママの声をご紹介します。

・臨月に入っても、下腹部をどすどすと蹴飛ばされ、陣痛が来てからも激しい動きを感じた。
・子宮口を押し広げるようにぐぐぐーっと押され、尿意のような感覚もあった。
・骨盤に赤ちゃんが頭突きしている感じがあり、胎動よりも恥骨痛があった。
・妊娠8ヶ月あたりからのんびりした動きで、胎動にもあまり変化がないまま陣痛がきて、陣痛中も弱い胎動を感じ続けた。

個人差はありますが、臨月になると多くの妊婦さんが「今までいたところより下のほうで胎動を感じる」ようです。出産が近づくにつれて、子宮口付近まで赤ちゃんが下がってくるのを体感できますよ。

臨月に胎動を感じないのは大丈夫?

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もし胎動を全く感じなくなった場合、赤ちゃんに何かトラブルが起きている可能性があります。安静にしていても胎動が弱くて、なかなか感じられないようなら、すぐに病院へ連絡しましょう。

ただし、ママが胎動を感じようと神経を集中させて、ストレスを感じると、赤ちゃんも不安になって動きが止まることも。胎動カウントをするときはあまり緊張しすぎず、お腹に話したり、温かいお茶を飲んだりしながら、リラックスして行うようにしましょう。

臨月の胎動と陣痛はどう違う?

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臨月になると、いつ陣痛が起こってもおかしくない状態なので、胎動と陣痛を見分ける必要があります。胎動は一時的に起こる痛みですが、陣痛は規則的な間隔で発生し、その間隔が徐々に短くなっていきます。また、感じる痛みも次第に強くなっていくという特徴があります。

一度痛みを感じた時間と治まった時間を、アプリやメモを使って記録してみてください。その痛みの間隔が規則的で、少しずつ短くなっていくようなら、陣痛の可能性があります。

しかし、お腹がカチカチに張って激しい痛みを感じ、不正出血を伴う場合は、常位胎盤早期剥離が起きているかもしれないので、すぐに病院に連絡しましょう。

臨月の胎動が激しいときも、大きな心持ちで見守ろう

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お腹の中にいる赤ちゃんがどうなっているのか外から見ることができないため、胎動は赤ちゃんの状態を教えてくれる大切なサインです。だからこそ、そのひとつひとつの変化に過敏に反応してしまいがちですが、胎動をまだ感じるうちはそれほど心配する必要はありません。

「胎動には個人差があり、胎動が長い時間感じられなくなったら、すぐに病院に連絡する」ということを覚えておけば、突然の胎動の変化にも落ち着いて対処できます。

臨月の激しい胎動は、赤ちゃんがすくすく成長し、あと少しで出てくる証。このように大きな心持ちで妊娠生活を送れば、余計なストレスを感じずに済み、余裕をもって出産を迎えることができますよ。

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