赤ちゃんが1歳になると、行動範囲がさらに広がり個性も出てくるので、ますます成長が楽しみになりますよね。お世話のポイントや生活リズムなどはどのように変わってくるのでしょうか。
今回は、そんな1歳0ヶ月の赤ちゃんの身長や体重、成長や育児のポイントをご紹介します。
● 1歳0ヶ月の赤ちゃんの特徴は?
● 1歳0ヶ月の赤ちゃんをお世話するときのポイントは?
● 1歳0ヶ月の離乳食の量や与えるときのポイントは?
● 1歳0ヶ月の赤ちゃんの生活リズムや夜泣きはどうなる?
● 1歳0ヶ月の赤ちゃんは言葉をどれくらい発する?
● 1歳0ヶ月になったら卒乳や断乳をした方がいいの?
● 1歳0ヶ月の赤ちゃんの予防接種は?
1歳0ヶ月の赤ちゃんの身長・体重は?
厚生労働省の成長曲線によると、1歳0ヶ月(生後12ヶ月)の赤ちゃんの身長と体重は以下の通りです(※1)。
1歳0ヶ月の赤ちゃんの身長・体重
身長 | 体重 | |
男の子 | 70.3~79.6cm | 7.68~11.04kg |
女の子 | 68.3~77.8cm | 7.16~10.48kg |
生まれたときと比べて、身長は約1.5倍、体重は約3倍に成長しています。ずいぶん大きくなったことを実感しているのではないでしょうか。
皮下脂肪が減って体重の増加が少なくなって赤ちゃんらしさが抜けて、筋肉がしっかりとして引き締まった「幼児」に近い体つきになっていきますよ。
1歳0ヶ月の赤ちゃんの特徴は?
1歳0ヶ月の赤ちゃんの主な特徴と育児のポイントは以下のとおりです(※2,3,4)。ただし、これらはあくまで目安です。
子どもの発達には個人差があるため、できなかったとしてもあせる必要はありませんよ。その子なりの成長を見守ってくださいね。
1歳0ヶ月の主な特徴
● 小さなものをつまめる
● 親指を使えるようになる
● クレヨンを持ってなぐり描きをする
● バイバイ、拍手などの動作をまねる
● 欲しいものを示す
● 2個の積み木を積める
● 物を出したり、入れたりすることを楽しむ
● エネルギーや栄養のほとんどを食事から摂る
● おもちゃのラッパを吹いて音が出せる
1歳0ヶ月の赤ちゃんをお世話するときのポイントは?
感情表現も豊かになり、意味のある言葉を話す機会が多くなります。
赤ちゃんが興味を持つような遊びを積極的に取り入れ、赤ちゃんの行動に反応してあげることで、コミュニケーションを図っていけるといいですね。
1歳頃は、発達に個人差が目立ってくる時期なので、他の子と比べず、赤ちゃんの成長を見守りましょう。
1歳0ヶ月の離乳食の量や与えるときのポイントは?
1歳0ヶ月頃の離乳食は、順調に進んでいるとママやパパと同じ朝・昼・夜の3回食が定着する時期で、1日に必要な栄養の大部分を離乳食から摂取します(※5)。
離乳食1回あたりの目安量(※5)
● 軟飯:90g〜、あるいはご飯:80g
● 野菜・果物:40~50g
● たんぱく質(どれか一品):魚15~20g、肉15~20g、豆腐50~55g、卵(全卵)1/2~2/3個、乳製品100g
調理方法とおすすめメニュー
「噛む」ことの基礎を作る時期で、様々な食材が食べられるようになることから、大人とほぼ同じメニューを食べられます。
さまざまな調味料が使えるようになりますが、味つけは薄めにしましょう。
ご飯は「米:水=1:2」を目安に炊き、野菜などは歯ぐきで嚙める、やわらかい肉だんご程度の固さに調節します。
食材は5mm〜1cmの角切りからはじめ、少しずつ大きくしていきながら、スティック状や乱切りなどの形に挑戦してみてください。少し軟らかい方がよいでしょう。
食事は「主食・主菜・副菜」に分けるのが理想です。おにぎりやスティック状の野菜、おやきなど、手づかみできるようなメニューで、引き続き赤ちゃんの食べる意欲を後押ししてあげましょう。
大変なときは無理せずベビーフードなどを活用するようにしてくださいね。
栄養を補うためにおやつをあげよう
1回の食事量には個人差があり、好き嫌いや食べムラが出る時期でもあります。食事で不足しがちな栄養素を補えるようなおやつを与えましょう。
即効性のエネルギー源となる炭水化物をメインに、果物、牛乳などを添え、1日1〜2回が目安になります(※5)。おやつを通して食べものへの意欲や好奇心を育てられるといいですね。
汚い食べ方でも気にしない!
この時期の赤ちゃんは、スプーンを持って自分で食べようとしたり、コップを持って飲み物を飲もうとしたりします。
食べこぼしや飲みこぼしが多く周囲を汚してしまいますが、成長の一環として捉え神経質にならないことが大切です。
椅子やテーブルの下に大きめのビニールや新聞紙を敷くなど工夫すると片付けがラクになりますよ。
1歳0ヶ月の赤ちゃんの生活リズムや夜泣きはどうなる?
1歳0ヶ月頃の赤ちゃんは、生活リズムが安定し、日中のお昼寝は1回、夜は朝までぐっすり眠ることが増え、1日の睡眠時間は11~12時間程度になります(※6)。
日中はよく動き、外に興味を持つようになるので、歩行が安定していれば午前中に公園で遊ぶのもいいですね。夜は遅くても21時には寝かせられるよう、お昼寝やお風呂、夕飯の時間をある程度決めておきましょう。
1歳の赤ちゃんは質の良い睡眠を意識する
脳や体の成長に影響を及ぼすといわれている「成長ホルモン」は眠りが深くなる深夜に多く分泌されるため、しっかりと睡眠をとることが重要です(※7)。夜の就寝時間は21時を過ぎないようにしましょう。
夜泣きは冷静に対処する
この時期は、夜泣きが激しくなる赤ちゃんもいます。抱っこしてあやしてものけぞったり、離れようとしたり、何をやっても1~2時間は泣きっぱなしというケースも。
夜泣きが続くと、泣き声が近所迷惑にならないかという心配や身体的な疲労でママやパパがイライラしてしまいがちですが、赤ちゃんはそれを敏感に感じとります。
まずは落ち着いて、赤ちゃんの胸や背中を軽くトントンしながら、夜泣きがおさまるのを根気強く待ちましょう。
子守唄を習慣づけると、「ねんねの儀式」だと理解して、眠りにつきやすいといわれているので試してみるといいかもしれません。
ママやパパは夜泣き対応を交代制にする、外部のサービスを頼るなど体をなるべく休ませられるようにしてくださいね。
1歳0ヶ月の赤ちゃんは言葉をどれくらい発する?
1歳0ヶ月頃になると、「ママ」「パパ」「ブーブ」「ワンワン」など意味のある一語文をいくつか話せる子が増えてきます(※1)。積極的に返事や会話をして、赤ちゃんの言葉の発達を助けてあげましょう。
自分の意思を伝えたいという気持ちが育ち、知っているものをみると「あっ!」と、指さしをすることもあります。言葉の理解が進んでいくと、赤ちゃんは大人の言っていることを真似したがるようにもなります。
発声するには唇を上下に開け閉めしたり、舌を前後に動かしたりという複雑な動作が必要で、離乳食を通して口や唇の機能を発達させていきます。
ただし、赤ちゃんが言葉を発するペースには個人差が大きいです。2歳近くになるまで一語文が出てこなかったという人もいるので、あせらずゆっくりと見守ってあげましょう。
言葉を無理に詰め込むのではなく、日々の生活や遊びの中でコミュニケーションを取りながら育んでいけるといいですね。
1歳0ヶ月になったら卒乳や断乳をした方がいいの?
ママにとって負担でなければ、無理に授乳をやめる必要はありません。
厚生労働省による「授乳・離乳の支援ガイド」では「いつまでに終える」とは明記しないようになり、2歳頃まで赤ちゃんが欲しがれば与えてあげるという考え方が広まっています(※5,8)。
ただし、どうしても授乳が難しいということもありますよね。必ず授乳をしなければならないわけではないので、状況にあわせて柔軟な対応をとるようにしましょう。
1歳0ヶ月の赤ちゃんの予防接種は?
1歳になったら、以下の定期接種を受ける必要があります(※9)。
1歳が対象になっている定期接種
●ヒブ(インフルエンザ菌b型)
●肺炎球菌
●五種混合
●麻しん・風しん混合(MR)
●水痘
1歳で初めて接種するものや、追加摂取するものもあります。すでに受けたもの・まだ受けてないもの・1歳で受けるものを整理して、医師とスケジュールを確認してください。
また、任意接種ですが、おたふくかぜワクチンの1回目も接種が可能になります。1歳以降に保育園入園を検討している場合、保育園によっては入園までに定期接種はもちろん、任意接種も必要になることがあるので、チェックしておきましょう。
1歳の成長を温かく見守ろう
1歳の誕生日を迎えると、表情や行動が少しずつ子どもらしくなってきて、ずいぶん大きくなったなと感じますよね。
1歳の1年間は、また新たな成長が待っています。大変なことも多いですが、日々できることが増えていくので温かく見守ってあげてくださいね。