赤ちゃんが生まれてしばらくたつと、次第に視覚や聴覚が発達し、動いているものや音、声に反応しはじめます。徐々に手足を意識的に動かせるようになり、好奇心が高まってくると、ママやパパの真似をすることが増えてきますよ。今回は、赤ちゃんが真似をする時期をはじめ、しないときに練習が必要なのか、その練習方法などをご紹介します。
赤ちゃんが真似をするのはいつから?
赤ちゃんが何かを見て真似をするようになるのは、早くて生後7~8ヶ月、動作を交えたり物を使ったりして真似をするのは、生後9ヶ月くらいが目安です。
生後7~8ヶ月くらいになると、腰がすわりだし、手足をある程度自分で動かせるようになります。生後9ヶ月くらいになると、ママやパパが「バイバイ」すると手を振り、「パチパチ」と手を叩くのを見て拍手をするように。
しかし、まだしっかりと手足を動かせるわけではないので、腕を振り回しているようなバイバイや、拍手をしても空振りするという、ぎこちなくも可愛い動きがみられます。
生後9ヶ月くらいになると、少しずつママやパパの言葉がわかるようになり、言葉と動作が少しずつ連動してきます。ママが「ありがとう」と言いながら頭を下げるとペコリとお辞儀をし、「バイバイ」と言っただけで手を振るようになってきます。
赤ちゃんが真似をしないときは練習が必要?
周りの赤ちゃんが何かを真似している姿をみて、「うちの子はしないけど、どうして?」と不安になるママもいますが、成長には個人差があります。同じ時期にできない動作が、1ヶ月後には難なくできていることもあります。
赤ちゃんが大人の真似をする基礎は、実は生後2ヶ月頃から作られはじめています。視力がついてくると、じっと周囲を観察しはじめ、目に見える様々な情報を吸収していきます。生後2~3ヶ月頃には、ママやパパがが笑いかける表情を見て、笑い返すことも。
どうしても成長スピードが気になる場合は、赤ちゃんへの声かけや遊びを通して、真似をすることを促してあげましょう。「真似をする練習」ではなく、きっかけを与えることで、引き出してあげてくださいね。
赤ちゃんが真似をするようになる方法は?
何か特別な練習をすれば赤ちゃんが真似をするようになる、というわけではありませんが、ママとパパのやりとりを見せてあげることが大切です。さらに、絵本や手遊びのなかで、言葉・動作・絵を連動させてあげましょう。
日常生活を題材にした絵本を読む
「おはよう」「おやすみ」「バイバイ」など、日常生活でよく使う言葉や挨拶を題材にした絵本を繰り返し読んであげましょう。
絵を見ながら「お友達とさよならするときは、バイバイってするんだよ」と、ママがシーンにあった言葉と動作を教えてあげてくださいね。
ママ・パパ同士が意識して挨拶する
赤ちゃんに聞かせるというようも、ママやパパが日常生活の中で当たり前のように挨拶や言葉のやりとりをしている姿を見せるのが近道。「いただきます」「ごちそうさまでした」と、毎日繰り返しているだけでも、自然と同じような動作をしはじめます。
おもちゃ・体を使った遊びをする
「どうぞ」「ありがとう」と言いながらぬいぐるみを渡すと、どんなときに使う言葉なのか理解しやすくなります。体を使った遊びとして、ママの膝に赤ちゃんを乗せながら「電車だよ、ガタンゴトン」と、物や動きが連想できる言葉を使うと、後々の「ごっこ遊び」にもつながるのでおすすめです。
赤ちゃんが真似をしないのは発達が影響しているの?
赤ちゃんがなかなか真似をしようとしないと、自閉症などの発達障害を考えるママやパパもいますが、それだけで判断できるものではありません。
あくまでも傾向のうちの一つです。真似をしなからといって該当するとは限らず、反対に自閉症の子が全員真似をしないかというと、そうではありません。
赤ちゃんの性格も影響していて、積極的にママやパパの真似をする子もいれば、おとなしい子の場合は、できるのになかなか見せてくれないだけということもあります。
しかし、真似をしないことを含めて、他にも気になることがあれば、1歳児健診のときに専門家に相談してみましょう。1歳児健診のなかには、言葉の理解をはじめ、「バイバイ」「こんにちは」といった、身振り・手振りを診ることがあります。
赤ちゃんが真似をするのはコミュニケーションの一環
赤ちゃんがママやパパをはじめ、周りの人を見て真似するのは、コミュニケーションの一環でもあります。「誰かを見て真似をする=誰かの行動に興味がある」ということ。
これから先、1歳頃にモノを何かに見立てる「見立て遊び」や、おままごとなどの「ごっこ遊び」など、ママやパパをはじめ、お友達との関わりにも大きく影響してきます。
個人の興味や成長スピードに寄り添いながら、少しずつ真似をする機会を作ってあげてくださいね。