カラオケで歌うことが大好きな妊婦さんは、妊娠中にカラオケに行っても大丈夫なのか気になることもありますよね。妊婦が大声を出したり、大きな音を聞いたりすることで、「お腹の赤ちゃんに悪影響を与えるのでは…」と不安に感じることも。そこで今回は、妊婦さんがカラオケに行ってもいいのか、妊娠初期や後期はどうか、妊娠中にカラオケに行くときの注意点についてご紹介します。
妊婦はカラオケに行ってもいいの?
妊娠中にカラオケに行くことは、特に問題はありません。ただし、体調がよくないとき、切迫流産や切迫早産で医師から安静を言い渡されているときは、行くのをやめましょう。
妊娠前は何気なく行っていたカラオケも、妊娠中は思っている以上にエネルギーを使うものです。体のコンディションと相談しながら、行くかどうかを判断するようにしてくださいね。
特に、妊娠初期でつわりがひどい場合や体調が安定しないときには無理をせず、安定期(妊娠16週目~)に入ってから行くようにしましょう。
妊娠中にカラオケに行くメリットは?
妊娠中は、体調や体型が急激に変化したり、行動が制限されたりすることで、精神的・身体的なストレスが溜まりやすくなります。そんなとき、カラオケで周りを気にせず大きな声で歌うことは、ストレス発散になるといえるでしょう。
特に妊娠初期や後期は、体調が不安定だったり、お腹が大きくなったりして、思うように体を動かせません。椅子に座ったままで楽しむことができるカラオケは、妊婦さんにとってちょうどいいストレス発散方法です。
ただし前述の通り、体調が悪いときや気分がすぐれないときは、行くのを控えましょう。
妊婦がカラオケで大声を出したり大きな音を聞くと胎児に影響はあるの?
お腹の中の赤ちゃんの聴覚は、妊娠5ヶ月頃から徐々に発達していきます。少しずつママの声が赤ちゃんの耳にも届くようになりますが、カラオケで大声を出したからといって、赤ちゃんの聴覚に悪影響を及ぼすことはありません。
また、スピーカーから流れる音も、気にする必要はありません。ただし、あまりボリュームや振動が大きいと、ママ自身が気分が悪くなることもあるので、気をつけてくださいね。
妊婦中にカラオケに行くときのポイントは?
妊娠中にカラオケに行くときは、以下のポイントに気をつけながら楽しみましょう。
タバコの煙を避ける
カラオケルームは喫煙室が多く、密室で換気ができないため、妊娠中は注意が必要です。妊娠中の喫煙は禁忌ですが、副流煙も自分が吸ったときと同等の影響があるといわれているので、一緒に行く人が喫煙者であれば、タバコは必ず控えてもらいましょう。
できれば、禁煙室があるカラオケルームを選ぶことをおすすめします。
疲れたら無理をしない
カラオケは気分転換になるものですが、ずっと歌い続けていると体力を消耗します。特に妊娠初期や後期は疲れやすい時期なので、くれぐれも無理をしないようにしましょう。
せっかくカラオケに来たのだから、友達が楽しんでいるから、といって長時間歌い続けるのは、ママにも赤ちゃんにも悪影響を与えます。カラオケに限らず妊娠中は、「疲れたら無理をしない」を徹底しましょう。
激しく動き回らない
カラオケに行くと、ついテンションが上がってしまいますが、妊娠中は飛び跳ねたり走り回ったりしないようにしましょう。激しい運動は、母体にも赤ちゃんにも負担がかかります。
一緒に行く友人が妊婦さんであれば、お互い気をつかうことができますが、違うときには「知らぬ間に友人と同じ動きをしていた」なんてこともあります。大切な赤ちゃんがお腹の中にいるということを忘れないようにしてくださいね。
温度調節を忘れずに
カラオケルームではエアコンの温度調節を忘れないようにして、暑すぎず、寒すぎず、ちょうどいい室温を保つようにしてください。
部屋の中は非常に乾燥しているので、水分補給も忘れないようにしましょう。ただし、冷たい飲み物を飲みすぎると、体が冷えて、お腹が張ったり、むくみの原因になったりします。できれば温かい飲み物を注文するようにしてくださいね。
妊娠初期にカラオケに行くときの注意点は?
妊娠初期であっても、体調がよければ、カラオケに行くことに問題はありません。上記のポイントに気をつけながら、楽しみましょう。ただし、お腹の痛みや出血がある場合、医師から安静を指示されている場合は、カラオケに限らず外出は控えてください。
つわり中は、カラオケルームのタバコの臭いや、こもった空気が気になることがあります。ずっと同じ場所に居続けることも苦痛に感じる場合もあるので、つわりがひどい人は落ち着いてから行くのがいいでしょう。
妊娠初期は胎盤が未完成で流産のリスクが高いため、カラオケで大声を出すと胎児に影響を与えてしまうのではと心配になるかもしれません。しかし、妊娠初期の流産は、多くが胎児側の染色体異常が原因で起こります。
体調が順調な場合は、カラオケに行ったからといって流産のリスクが急激に高まるわけではないので、あまり気にし過ぎないようにしてくださいね。
妊娠後期にカラオケに行くときの注意点は?臨月は?
妊娠後期も、カラオケに行くこと自体には問題ありません。ただし、切迫早産の兆候があったり、子宮頸管が短かったりして、医師から安静にするように指示されているときには、行くのをやめましょう。
妊娠後期のカラオケでは、歌っているときにお腹に力が入って、お腹が張ることがあるかもしれません。そのときは、すぐに歌うのをやめて、しばらく休むようにしてください。
休んで張りが治まれば問題ありませんが、あまりにも続く場合は、産婦人科を受診するようにしましょう。
臨月に入ると、いつ陣痛や破水が来てもおかしくないので、カラオケに行く際には、自宅の近くや病院にすぐ行ける距離のカラオケルームを選ぶようにしましょう。
ほかの場所へ出かけるときと同じで、家族に行き先を伝える、破水したときに備えてナプキンを持参する、といったことを忘れないようにしてくださいね。
妊娠中もカラオケを楽しもう
いくつかの注意点さえ気をつければ、カラオケは妊娠中のストレス解消法としておすすめです。ママが大きな声で楽しく歌うことで、きっとお腹の中の赤ちゃんにもポジティブな影響を与えてくれるはずですよ。
タバコの煙に気をつける、疲れたときは無理をしない、部屋の温度調節をする、といったことを徹底しながら、妊娠中のカラオケを楽しみましょう。
妊娠中の上手なストレス発散の方法を知っているとマタニティライフを有意義に過ごすことができるので、カラオケをはじめ、自分に合ったストレス発散法を見つけられるといいですね。