陣痛とは?どんな痛み?始まり方は?先輩ママはどう感じた?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

妊娠後期を迎えると、「もうすぐ赤ちゃんに会える」とワクワクしますよね。一方で、出産時の陣痛による痛みを想像すると、どうしても不安に感じるものです。今回は、陣痛の仕組みや痛み、痛む場所について、「こそだてハック」の読者アンケート(※)による体験談もあわせて、ご紹介します。

陣痛とは?

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陣痛とは、子宮が赤ちゃんを押し出すために規則的な収縮を繰り返すときに感じる痛みのことです。最初は不規則な痛みやお腹の張りから始まり、次第に規則的な痛みへと変わっていきます。

初産だと「陣痛に気づかなかったらどうしよう…」と心配になるかもしれませんが、段階的に痛みが強くなり、波のように痛みが来たりおさまったりを繰り返すので、必ず気がつくものです。安心してくださいね。

陣痛の仕組みは?

陣痛が起こるメカニズムは、はっきりしていませんが、出産予定日が近づくと妊娠を維持していたプロゲステロンが減少し、子宮の中で赤ちゃんの位置が下がることによって、子宮収縮を促すオキシトシンやプロスタグランジンE2といったホルモンが分泌されて引き起こされるのではないかと考えられています(※1,2)。

陣痛の始まり方は?

妊婦 日本人 オリジナル メモ

臨月に入ると、産婦人科医や助産師から「陣痛が始まったら痛みの間隔を計って10分間隔(経産婦は15分間隔)になったら病院に連絡するように」と指示があることがほとんどです。この陣痛とは、「本陣痛」のことを指し、本陣痛の前には「前駆陣痛」という体調の変化が始まります。

前駆陣痛とは?

前駆陣痛は赤ちゃんの通り道である子宮の下部や子宮頸管を柔らかくしておくための痛みです。本陣痛に比べると痛みはそれほど強くなく、規則的ではありません。

前駆陣痛の後にすぐ本陣痛が起こって出産、という妊婦さんもいれば、変化を感じてから本陣痛まで数日かかる妊婦さんもいます。前駆陣痛を感じたときは慌てず、「そろそろ出産が近づいているな」と心構えをしておきましょう。

本陣痛とは?

本陣痛とは、正式には分娩陣痛といいます。子宮口が広がり、子宮が強く収縮するため激しい痛みをともないます。

本陣痛は、それまでのおなかの張りや前駆陣痛とは明らかに違い、規則的な痛みを感じ、どんどん間隔が短くなり、痛みも強くなっていきます。この陣痛間隔を計ることで、出産タイミングが近づいているかどうかがわかります。

初産の人は、前駆陣痛なのか本陣痛なのかわかりにくいので、「これが本陣痛かな?」と思ったときは、しばらくは様子を見て、痛みの長さや間隔を記録しておきましょう。本陣痛が始まったと思って産婦人科に行ったものの、子宮口が開いてなくて、一度自宅に帰らされた、という話もよくあります。

体験談

出産の4日前から前駆陣痛で肛門の痛みが10分おき。病院に行くとまだ子宮口が1cmしか開いてなくて帰らされました。

しーママさん・20代

陣痛はどんな痛み?

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陣痛の痛みは個人差も大きいものですが、一般的には不規則な痛みやお腹の張りから始まり、次第に強くて規則的な痛みに変化していきます。

例えば前駆陣痛では、「お腹を下したときのようなゴロゴロ、シクシクした痛み」「生理痛のような痛み」だったものが、本陣痛は「下腹部がぐっと締め付けられる激しい痛み」「立てないくらいの痛み」を感じるようになります。

最初のうちは、痛みの波が引いたタイミングで体を動かすこともできるので、痛みがおさまったときに病院に連絡をするようにしましょう。

体験談

初期はひどい生理痛のような痛み、産まれる直前は腰に電流を流されているような痛みで、何度も体がビクッとなりました。

ひなママさん・20代

陣痛の痛みを感じる場所はどこ?

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前駆陣痛から本陣痛へとお産が進むにつれて、痛む場所や痛み方が少しずつ変化します。下記にお産のステージ別に、痛む場所や痛み方をご紹介します。

お産が始まった頃

下腹部をギューッと締め付けられるような痛みが起こります。軽い生理痛のような不規則な痛みから始まり、次第に強く、規則的に痛むようになります。

体験談

はじめは軽い生理痛くらいから始まったのに、段々腹部を強烈に締め付けるような痛みに変わっていきました。

ぐーぽんさん・30代

お産の中頃

お産が進んで赤ちゃんが下がってくると、骨盤が押し広げられるため、腰や足の付け根、太ももがギリギリと痛むようになります。腰が割れるように痛いと表現するママもいます。

体験談

骨盤や腰骨辺りを思いっきり引き裂かれる感じで、それ以上に耐え難い痛み、正気でいられない痛みでした。

れおちゃんさん・30代

出産直前

いよいよ赤ちゃんが生まれるという直前には、出てくる赤ちゃんの頭に押され、膣口周辺が痛みます。この時の痛みは排便時の痛みと似ているので、思わずいきんでしまいそうになりますが、子宮口が全開になるまではいきみを我慢する必要があります。

体験談

陣痛の間隔が3〜5分のまま子宮口全開で、そこから出産まで8時間ほどかかったため、陣痛よりもいきみ逃しが辛かったです。

匿名・30代

陣痛の痛みの間隔は?

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陣痛は、お産の始まりから終わりまでずっと痛いわけではなく、子宮の収縮に合わせて、痛いときと痛くないときを繰り返します。「陣痛の間隔」とは、痛みの始まりから、次の痛みの始まりまでの時間のことをいいます。

前述の通り、陣痛の間隔が10分おき(経産婦は15分おき)になった頃が、病院に連絡する目安。痛みが始まったなと思ったら、痛むタイミングをメモ帳や陣痛アプリなどに記録し、間隔を計るようにしましょう。

ただし、病院まで遠い人や既往症がある人などは、もう少し長めの間隔の段階で連絡するように指示されることもあるので、確認してくださいね。

陣痛は恐れすぎないことが大切

陣痛は痛いものですが、最初から大きな痛みに襲われるわけではありません。お産が進むに連れて少しずつ痛みが強くなるため、妊婦さんによっては慣れも出てきます。

痛みにばかり気を取られているとパニックになってしまうので、恐れすぎず、できるだけリラックスして過ごすことがポイントです。 陣痛に合わせた呼吸法も学んでおきましょう。

出産まであともう少し。お腹の中に赤ちゃんがいる残りの時間を楽しみながら、出産準備を進めていけるといいですね。

※アンケート概要
実施期間:2017年5月26日~6月4日
調査対象:陣痛・出産の経験がある「こそだてハック」読者
有効回答数:369件
収集方法:Webアンケート

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