妊娠中でも互いの愛を確かめ合いたいと思う夫婦は多いかもしれませんね。でも「妊娠中に性行為をしても大丈夫なのかな…」という不安もあるのではないでしょうか。
そこで今回は妊娠中の性行為について、そもそも問題はないのか、いつまで大丈夫なのか、注意点などをご紹介します。
妊娠中に性行為をしてもいいの？
一般的には、妊娠の経過が正常であれば性行為をしても基本的には問題ないといわれています。
妊娠中の性行為については世界的にもさまざまな研究がなされていて、性行為が早産や前期破水などにつながったという報告もあれば、関連性がないとの報告もあります（※1,2）。
ただし、妊娠中は何が起こるかわからないので、事前にかかりつけの医師に相談しておくと安心です。
性交渉について医師に相談することは、決して恥ずかしいことではありませんよ。
また、妊娠中に性行為を行うときは、必ずコンドームを使用するようにしてください（※1）。
妊娠中は妊娠前に比べて免疫力が下がっているため、性器や粘膜、精液に含まれる細菌に感染してしまうと、早産の要因となるおそれがあります。
性行為を控えたほうがいいタイミングは？
妊娠中に性行為を控えたほうがいいのは下記のような状態のときです。
● 子宮頸管無力症と診断されている、またはそのリスクがある
● 出血が見られる
● お腹に張りや痛みがある
● 切迫流産や切迫早産である、またはその兆候が見られる
● 以前の妊娠で早産だった
● 前置胎盤や低置胎盤と診断されている
● クラミジアなどの感染症と診断されている
● 破水している
● 医師から安静を指示されている
性行為後にお腹の張りが強くなったり出血したりした場合、わずかで一時的なものであれば安静にして様子をみましょう。
出血が止まらない場合や鮮血のような血が増えてくる場合は、切迫早産や切迫流産の兆候である可能性も考えられます。すぐに病院を受診し、性行為の後に出血した旨を医師に伝えてくださいね。
妊娠中の性行為で注意すべきことは？
妊娠中の性行為では、時期別に以下のことに気をつけましょう。
妊娠初期
まだお腹が大きくないので無理をしてしまいがちですが、妊娠中であることを忘れず、激しい性行為は控えてくださいね。
つわりがあり体調がすぐれないときは、くれぐれも無理をしないようにしてください。
妊娠中期
安定期に入るため性行為も問題ないと思われがちですが、性行為がきっかけで流産や破水になった場合、赤ちゃんの命に関わるリスクが高い時期であることを覚えておきましょう。
体調を最優先にして、無理のない範囲でおこなうようにしてくださいね。
妊娠後期
妊娠後期に入ると、お腹が大きくなって動きづらくなるため、お腹に負担のかからない体位で行いましょう。男性上位の体位は前期破水や早産を増加させたという報告もあります（※3）。
また、こむら返りが起きやすい時期です。性行為中に足に力が入ると、反動で足がつってしまう可能性があるので、激しい性行為は控えてください。
臨月に入ってからの性行為を「お迎え棒」といって、陣痛を促すというジンクスがありますが、これを裏付ける医学的証拠はありません（※1）。無理にする必要はないので、引き続き、体調を最優先にしてくださいね。
妊娠中の性行為は無理をしないことが大切
妊娠中は、体調が悪かったり大きくなったお腹が気になったりして、パートナーに性行為を求められても気が乗らないことも。そんなときは、性行為以外の方法で愛情を育むようにしたり、性欲が出てくるまで待ってもらったりと、解決策をみつけてくださいね。
