女性に大人気のアボカド。クリーミーで栄養満点、様々な食材との相性も良く、頻繁に食べている人も多いのではないでしょうか。しかし、アボカドはカロリーが高いともいわれているため、妊娠中に食べてもいいのか気になるところですよね。今回は、妊婦はアボカドを食べてもいいのか、1日に食べられる量、食べるときの注意点についてご紹介します。
妊婦はアボカドを食べてもいい?妊娠中に必要な栄養素を含んでいるの?
アボカドは、中南米を原産地とする果実です。栄養価が高いため、妊娠中にもおすすめの食材です。
下記に、アボカドに含まれる主な栄養成分とその効能をご紹介します(※1,2)。
ビタミンE
アボカドに多く含まれるビタミンEは、女性ホルモンの分泌を促進する働きがあります。妊娠を継続させるためにも、女性ホルモンが正常に分泌されることはとても大切なことです。
また、ビタミンEには、抗酸化作用や血行促進効果もあります。
鉄
鉄には、血を補い、体の機能を高める働きがあります。ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂取すると吸収率が上がり、貧血症状の解消が期待できます。
妊娠中は貧血になりやすいため、鉄分を積極的に摂るようにしましょう。
カリウム
アボカドの可食部100gには、720mgのカリウムが含まれています。カリウムは、体内のナトリウム量を調整して、余分な塩分と水分を体外へ出す働きがあるため、妊娠中のむくみや高血圧の予防に効果が期待できます。
食物繊維
アボカドは可食部100gあたり、5.3gの食物繊維が含まれています。食物繊維には、腸内環境を整える効果があるので、妊娠中に悩まされることが多い便秘の解消におすすめです。
葉酸
アボカドには、赤ちゃんの先天性異常を防ぐといわれる葉酸が、可食部100gあたり84μg含まれています。葉酸は、妊娠前から妊娠中を通して、積極的に摂りたい栄養素です。
不飽和脂肪酸
アボカドは「森のバター」と呼ばれるほど多くの脂肪を含んでいますが、そのほとんどが不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸は動脈硬化や高血圧を予防したり、悪玉コレステロールを減らしたりする効果があります。
妊婦はアボカドを1日にどれくらい食べてもいいの?
妊婦が摂りたい栄養素がたっぷりつまったアボカドですが、食べすぎには注意が必要です。
平均的な大きさのアボカド1個(可食部140g)のエネルギー量は約260kcal。普通盛りのご飯(約140g)のエネルギー量は約235kcalなので、アボカドのカロリーが高いことがわかりますね。
妊娠中にカロリーを摂取しすぎて体重が急激に増えると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病にかかるリスクが高まります(※3)。
他の食品とのバランスをとるためにも、アボカドの摂取量は1日1個までに抑えるよう心がけましょう。
妊婦におすすめのアボカドレシピは?
アボカドはそのまま食べてもおいしいく栄養価が高い食べ物ですが、栄養価を更に高めるためにおすすめなのが、アボカドと納豆を混ぜるだけでできるアボカド納豆です。
納豆には、タンパク質や葉酸、カルシウム、鉄分など、妊娠中の体に嬉しい栄養素がたくさん含まれています。アボカドと納豆を混ぜただけでは味が物足りないときは、ネギや刻みのり、ごまを加えると味にアクセントが出るのでおすすめですよ。
アボカドとマグロをあわせて作るサラダや丼ぶりもおいしいですが、妊娠中にマグロを食べすぎてメチル水銀を過剰摂取すると、胎児の発育に悪影響を及ぼすリスクがあるので、気をつけましょう(※4)。
妊娠中はアボカドで健康的な毎日を!
アボカドはすりつぶしてソースにしたり、刻んでサラダの具にしたりと、使い勝手のいい食材です。ただし、カロリーが高いため、食べすぎに注意しながら上手に食卓に取り入れましょう。
妊娠をきっかけに、それまで何気なく食べていた野菜や果実の栄養成分に詳しくなると、産後に離乳食を作ったり授乳中の食事を考えたりするときにも役立ちます。
生まれてくる赤ちゃんとママ自身の体のためにも、栄養豊富な食材をバランスよく食べて、健康的な食生活を送っていけるといいですね。