赤ちゃんの首が赤い・臭い原因は?病気の可能性もある?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

赤ちゃんのふくよかな首元はプニプニとしていて、可愛らしいですよね。しかし、お肉で覆われている首は、肌トラブルを起こしやすい部分でもあり、赤ちゃんの首の皮膚が赤くなったり、臭くなるということはよくあります。今回は赤ちゃんの首が赤い・臭い原因や垢がたまったときの対処法、病気の可能性などをご紹介します。

赤ちゃんの首は肌トラブルが起きやすい?

赤ちゃんは毛穴が小さいうえに、肌のバリア機能が未熟なので、汗や皮脂の汚れで毛穴が詰まり、炎症を起こすことがよくあります。

特に、首はたくさんの脂肪で覆われているので、肌がこすれたり毛穴が詰まったりする傾向にあり、肌トラブルが起きやすくなっています。

赤ちゃんの首が赤い・臭いのは垢のせい?

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赤ちゃんの首が赤くなったり、臭くなったりする主な原因は、赤ちゃんの首の通気性が低下して細菌感染を起こし、かぶれたり、垢がたまることです。具体的には、以下のような汚れが赤ちゃんの首によく発生します。

飲みこぼしや食べこぼし

赤ちゃんはおっぱいやミルクを上手に飲めずに、よくこぼしてしまいます。こぼれたミルクやおっぱいをその都度拭いてあげていても、首のしわに入り込んでしまって、きちんと拭き取れていないことがあります。

離乳食が始まってからも同様です。首のしわに飲みこぼしや食べこぼしがあると、毛穴が詰まり皮膚がかぶれてしまったり、蒸れたりするので、肌の赤みやにおいが出てしまいます。

赤ちゃんは新陳代謝が活発で、大人に比べて大量の汗をかいています。顔や頭に汗をかいているのは気づきやすいものですが、脂肪や皮膚で覆われた首の汗は意外と見落とされがち。

拭き忘れた汗の成分が刺激となり肌荒れを起こしたり、汗に雑菌が繁殖して悪臭を発したりします。

洗い残し

入浴時にどんなに丁寧に洗っているつもりでも、赤ちゃんの首は洗い残しが発生しやすい箇所です。

特に太り気味の赤ちゃんだと、首のしわが深く、奥まで洗うことが困難です。また、ベビーバスを使ったり、抱いたりしながら洗うと、どうしても片手がふさがってしまうため、しわを伸ばして奥まで洗うということが難しくなります。

洗い残しがあると、肌荒れや悪臭が起こりやすくなります。

赤ちゃんの首が赤い・臭いときの対処法は?

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赤ちゃんの首の赤みや悪臭は、しわに入り込んだ汚れによって起きることが多いので、首を清潔にすることで、症状を改善することができます。首をきれいにする方法としては、以下のようなものがあります。

汚れたら丁寧に拭く

赤ちゃんの首の肌を守るには、清潔にしておくことが肝心です。飲みこぼしや食べこぼしは、清潔な濡れたガーゼなどで優しく拭き取ってあげましょう。

よだれはスタイで首元に流れないようにしながら、取り替える際に丁寧に拭いてあげます。

首のしわをしっかり洗う

首のしわは汗が溜まりやすいので、定期的に拭き取りましょう。また、入浴時には首のしわの奥まで石鹸でよく洗ってください。

浴室にバスマットを敷き、その上に赤ちゃんをのせて洗うと両手が使えるので、首のシワを伸ばしながら奥まで洗うことができます。赤ちゃんが寒くならないように、バスマットにのせる前に、温かいお湯をマットにかけておきましょう。

首を洗う際は、柔らかいガーゼや手にたっぷり石けんの泡をつけて、優しく洗います。石鹸のカスが残ると肌荒れの原因になるので、シャワーでしっかりとすすいでください。

こまめに保湿する

首を清潔に保つ一方で、肌の保湿も忘れないようにしてください。丁寧に洗っていると、皮脂が少なくなって肌が乾燥しやすくなります。

お風呂あがりや食事の後など、首が乾燥しないように定期的に赤ちゃん用保湿クリームやローションを塗ってあげましょう。

赤ちゃんの首が赤い・臭いのは病気の可能性もある?

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赤ちゃんの首を清潔に保ち、保湿をしているにもかかわらず、赤みやにおいが改善しない場合は、小児科もしくは皮膚科を受診しましょう。だいたいはかぶれ(刺激による皮膚炎)ですが、アトピー性皮膚炎などの病気の可能性もあるので、きちんとした診断と治療を受けることをおすすめします。

病院では、非ステロイドやステロイドの塗り薬など、症状に合わせた薬が処方されるのが一般的です。

赤く腫れて湿疹が見られる場合、乳児脂漏性湿疹が起きている可能性があります。生後3ヶ月くらいまでだと、皮脂の活発な分泌によって湿疹ができていることが考えられます。

その場合は、ベビーオイルを塗ってかさつきを浮き上らせたあとに、お風呂で赤ちゃん用石鹸で優しく洗って、皮脂を落とします(※1)。

それ以降の場合は、肌の乾燥が原因で湿疹が起きている可能性があります。肌を清潔に保つこと以外に、お風呂あがりに保湿クリームやローションを塗るなどして、保湿ケアも行います。

湿疹の症状がひどいときは、早めに医師に診てもらいましょう。

赤ちゃんの首が赤い・臭いとならないために

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前述の通り、赤ちゃんの首が赤くなり臭くなるのは、主に溜まった汚れによって引き起こされます。毎日きちんとスキンケアをしてあげることが、赤ちゃんの首を肌荒れや悪臭から守ることにつながります。

もしケアを行っても、症状がよくならない、もしくは悪化するという場合は早めに病院を受診しましょう。衛生管理をしっかり行いながら、赤ちゃんの首を肌トラブルから守ってあげてくださいね。

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