りんご病とは?症状や治療法は?発疹はかゆいの?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

子供がよくかかる病気として「りんご病」の名前を聞いたことがあるママは多いでしょう。りんご病の症状自体は心配する必要はあまりないものの、人から人へうつる病気なので、子供を持つ親としては基礎知識を持っておくと安心ですね。今回は子供のりんご病について、原因と症状、治療法や予防法のほか、周りへの感染など注意したいことをご紹介します。

りんご病とは?

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正式には「伝染性紅斑」という名前の感染症ですが、頬がりんごのように赤くなることから「りんご病」と呼ばれます。

「ヒトパルボウイルスB19」の感染が原因で、幼稚園や保育園、小学校に通う子供のあいだで、春先に流行しやすい病気です。5~9歳ぐらいの子に最も多く見られますが、0~4歳の乳幼児や大人がかかることもあります(※1)。

りんご病の症状は?発疹はかゆい?熱も出る?

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りんご病を発症すると、まず両側の頬に発疹が現れます。発疹はだんだん真っ赤に盛りあがり、かゆみを伴います。

1~2日たつと腕や足の外側にも発疹が出てきます。発疹同士がくっついて広がるので、レース状の網目模様や波模様に見えるのが特徴です(※1)。

発疹は3~4日目が最も鮮やかな赤色で、患部にほてりを感じることもあります。通常、1週間ほどで症状はおさまりますが、日光に当たったり、入浴したり、泣いたりして体温が上がると、発疹がより鮮明になり、かゆみが増すことがあるので注意が必要です。

りんご病は、見た目の症状から判別しやすい病気ではありますが、「風疹」「溶連菌感染症」「手足口病」「川崎病」など、ほかにも湿疹が出る病気があります。病気を受診した際は、周りの流行状況なども考慮して総合的に診断されます。

りんご病はうつる?潜伏期間は?

ウイルス 細菌 感染

りんご病の潜伏期間は7~16日で、発疹が出る7~10日前に、微熱、咳、のどの痛み、関節痛など軽い風邪症状が出ることがあります。この時期はウイルスの感染力が一番強いため他人にうつす可能性が高く、発疹が出る頃にはすでに感染力を失っています(※2)。

りんご病で注意したいのが、妊娠12~20週の妊婦さんへの感染です。

この時期に妊婦さんがりんご病に感染してしまうと、お腹の赤ちゃんにもウイルスが感染し、重度の貧血により胸やお腹に水がたまってしまう「胎児水腫」になることがあります。赤ちゃんが胎児水腫になると、流産や死産につながる恐れが高くなります(※3)。

ママから胎児に感染する確率は20%以下とされているものの、近所でりんご病がはやっていたり、上の子がりんご病にかかったりしたときには、うつらないように注意しましょう(※1)。

また、溶血性貧血のリスクがある人(遺伝性球状赤血球症など)は、りんご病にかかると、一時的に貧血が重症化することがあり、輸血を必要とする場合もあるので注意が必要です。

りんご病の治療法は?

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りんご病の症状自体は軽く済むケースがほとんどで、子供も元気な場合が多いので、特に治療は必要ありません。顔に現れた発疹は2日ほどで自然と消え、腕や足の症状も1~2週間たてば薄くなります。この時点では感染力が低いために、生活に支障はありません。

しかし、りんご病は「第三種の学校感染症」に指定されています(※4)。人に感染する病気なので、一度小児科で診察を受けましょう。

基本的には、発熱がなければ、幼稚園や保育園、学校を休む必要はありませんが、医師の診断を伝えたうえで念のため園や学校に相談してみると良いでしょう。

子供のりんご病を予防するには?

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りんご病のワクチンはなく、予防接種で感染を防ぐことはできません。りんご病は、くしゃみなどによる飛沫感染や接触感染でうつるため、うがい・手洗いをこまめにすることで予防しましょう。

前述の通り、りんご病がうつる可能性が一番高いのは症状が現れる前の潜伏期間中なので、ママが妊娠中の場合には普段から家族で同じタオルを使い回さないなどの対策が大切です。

人混みのある場所に出かけるときや、りんご病が流行しているときにはマスクを着用するとより安心ですね。

子供のりんご病は、念のため小児科で診察を

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今回ご紹介したように、りんご病はほとんどの場合、あまり症状が長引かず、軽く済むことが多い病気です。特に治療は必要ないので、過度に心配しすぎる必要はありませんが、家族の中に妊婦さんがいる場合は、妊婦さんにうつらないよう注意してください。

また、子供の顔や体に赤い発疹が出ている場合、パパやママが一目見ただけでは、ほかの病気との判別がつきづらいこともあるでしょう。

もしりんご病ではなく溶連菌感染症にかかっている場合は、10~14日間は抗生物質の服用により治療が必要で、完治させないと合併症を引き起こすリスクもあります。

「りんご病かも?」と思っても、自己判断で放置せず、念のため小児科にかかって診察を受けると安心ですね。

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