よくある赤ちゃんの皮膚トラブルに、首の「ただれ」があります。赤くただれると、見た目にもつらそうで、早く治してあげたいと思うのが親心。それでは、どのように対処すれば良いのでしょうか?今回は赤ちゃんの首のただれについて、なぜただれてしまうのか、しわがジュクジュクとただれてしまったときの治し方などをご紹介します。
赤ちゃんの首のただれとは?ジュクジュクしたら要注意!
ただれとは、皮膚や粘膜が傷ついて、皮下組織が露出した状態のことです。ただれは湿疹が治るまでの経過のなかで起こり、一般的に水ぶくれができた後に、肌がジュクジュクとただれます。
皮膚がただれると、見た目が変化する以外にも、かゆみや痛みを伴うこともあります。
赤ちゃんの首はなぜただれるの?しわがただれやすい原因は?
赤ちゃんの首は短く、生後数ヶ月になると、肉づきが良くなってしわが増えてきます。
赤ちゃんは代謝が良く汗をたくさんかくため、首のしわに汗がたまりやすく、飲みこぼしや食べこぼしが入ってしまうことも。
こうした汚れが首のしわの奥にたまって不衛生な状態になると、肌荒れが起き、ただれが発生します。しわの数が増えるだけでなく、深さも出てくるので、汚れを拭き取ったと思っても、奥の方に残っていることがあります。
赤ちゃんの首がただれたときの治し方は?
赤ちゃんの首のただれは、基本的に清潔と保湿を心がけて対処することで治すことができます。具体的には、以下のことに注意してみてください。
清潔にする
首全体、特にしわの部分に汚れがたまらないように、汚れたら、すぐに清潔にすることを意識しましょう。首の後ろは拭き残しやすいので、気をつけてくださいね。
授乳や食事の際にミルクや食べ物がこぼれたら、すぐに拭き取ります。汗やよだれをそのままにしていると、赤ちゃんのデリケートな皮膚が過敏に反応し、炎症を起こす可能性があるので、こまめに拭き取ってあげましょう。
入浴時には、首のしわの奥まで洗ってあげてください。石鹸をよく泡立てて、優しく洗い、石鹸の泡が残らないようにしっかりすすぎます。ぬるめのお湯ですすぐのがおすすめです。
体を拭くときは強くこすらずに、ガーゼなどでポンポンと軽く叩くようにして、水分を拭き取ります。
かゆみが非常に強く、赤ちゃんの機嫌が悪かったり、患部を掻こうとしている場合は、保冷剤を包んだ清潔なタオルなどで冷やしてあげると、かゆみが和らぐことがあります。
また、寝ている間など無意識に搔いてしまったときに、肌へのダメージを減らせるよう、赤ちゃんの爪は短く切っておきましょう。
保湿する
皮膚が乾燥していると、少しの刺激で炎症が起きてしまう可能性があるので、お風呂からあがった後だけではなく、おむつ替えや着替えのときなど、日中もこまめに保湿をしましょう。
保湿剤は、赤ちゃん用保湿クリームやワセリンなど低刺激なものを使い、首のしわの奥までしっかり塗り込みます。ベタベタと塗り過ぎないようにし、薄く伸ばすようにして塗ってください。
授乳や食事の前に、口や首のまわりに保湿剤を塗っておくと、よだれや食べこぼし、飲みこぼしから皮膚を守ってくれる効果が期待できますよ。
赤ちゃんの首がただれたら、病院に行くべき?
適切なスキンケアをしていれば、首のただれは自然と治まっていくのが一般的です。しかし、肌を清潔にしたり、保湿したりしても、症状が一向に良くならない場合、もしくは肌の赤みやかゆみがひどい場合は、皮膚科もしくは小児科を受診しましょう。
病院では、抗炎症薬としてステロイド外用薬が処方されるなど、症状に合わせた適切な治療が行われます。
赤ちゃんの体にステロイド外用薬を塗るとなると、副作用を恐れて使うのをためらってしまうかもしれません。しかし、ステロイド外用薬は、用法・用量を守って使用すれば怖いものではありません(※1)。短期間の使用であればほとんど影響はないですよ。
医師から薬が処方された場合は、指示にきちんと従い、疑問や不安があるときは悩み込まず、すぐに医師に尋ねるようにしましょう。大量に長期間使ってしまったり、自己判断で他の薬を重ね塗りしたり、途中で塗るのをやめてしまったりしないようにしましょう。
赤ちゃんの首のただれ予防は、普段の心がけから
赤ちゃんの首のただれを予防するには、肌荒れを起こさないようにすることが肝心です。
授乳や食事の後は、食べこぼしや飲みこぼしが肌についたままにならないように、清潔なガーゼなどできちんと拭き取ってあげましょう。そして、赤ちゃん用の保湿クリームやローションを定期的に塗って、肌の潤いを保ちます。
面倒に感じることもあるかもしれませんが、赤ちゃんの健康を守るために、普段からこまめなスキンケアを心がけていきましょう。