10倍がゆに慣れてきたら挑戦したいのが野菜。離乳食初期では、にんじんやほうれん草などの野菜は、やわらかくゆでてすりつぶし、ペースト状にして与えます。
そこで今回は、離乳食初期から活躍する野菜ペーストの作り方を紹介します。
野菜ペーストの基本の作り方
1. 食材を大きめに切る
にんじん、じゃがいもなどの根菜は厚さ1cmの輪切りにして棒状に。葉物の野菜はみじん切りではなく、大きめに切りましょう。
2. やわらかくゆでる
小鍋に「1」とたっぷりの水を入れて強火にかけます。沸騰したら弱火にし、フタをして指でつぶれるくらいやわらかくなるまで10分ほどゆでます。
3. すりつぶしてのばす
ブレンダーやすり鉢で食材をすりつぶし、「2」のゆで汁を加えてとろとろのペースト状になるまでのばします。
野菜ペーストの固さの目安
離乳食をはじめたばかりの時期は、なめらかにすりつぶし、とろとろのポタージュ状にします。最初はざらつきをなくすために、裏ごしをしましょう。
赤ちゃんが食べることに慣れてきたら、とろとろのポタージュ状からヨーグルト状へと少しずつ水分を減らしていきますよ。
それでは以下から、野菜・豆類のペーストの作り方を紹介します。レシピは作りやすい分量にしてあります。はじめて食べさせる場合は少量ずつ与えましょう。
葉物野菜のペースト
ほうれん草
材料
- 1沸騰したお湯に根元からほうれん草を入れてやわらかくゆで、すぐに冷水にさらしたら軽く水気を切る。
- 21を細かくカットしてすりつぶし、茶こしなどで裏ごしをする。
- 32をお湯でなめらかにのばす。
ほうれん草には独特のえぐみがあるので、ゆでたあと冷水にさらしてアク抜きをしてから調理します。
キャベツ
材料
- 1キャベツの芯やスジを取り除き、ゆでる。
- 21がやわらかくなったら取り出してみじん切りにする。
- 32をすり鉢やブレンダーですりつぶし、ゆで汁でのばす。
小松菜
材料
- 1小松菜の葉の部分だけをゆでる。
- 2やわらかくなったら取り出し、冷水にさらして水気を切る。
- 32をみじん切りにして、すりつぶし、裏ごしする。
- 43に湯を少しずつ加えて、のばす。
白菜
材料
- 1白菜は芯や固い部分を取り除き、ゆでる。
- 2やわらかくなったら取り出し、みじん切りにする。
- 32を裏ごしして、水分が足りないようならゆで汁でのばす。
白菜はやわらかく煮ると甘味が増します。初めて赤ちゃんにあげるときには、やわらかい葉先を選んで、くたくたに煮てから裏ごししましょう。
レタス
材料(3〜4食分/レタスの葉の大きさによる)
- 1レタスのやわらかい葉先部分をやわらかくゆでる。
- 21の粗熱を取り、小さくちぎったら、水を加えてミキサーやブレンダーでかくはんするかすりつぶす。
レタスは繊維が多く、裏ごしするのが大変なので、ミキサーやブレンダーなどを使うと便利です。
モロヘイヤ
- 1モロヘイヤの葉の部分をつまみ取る。
- 2小鍋にお湯を沸かし、1をやわらかくなるまでゆでる。
- 32をすり鉢ですりつぶし、裏ごし器で裏ごしをする。
- 43をだし汁でのばす。
モロヘイヤは茎の部分が固いので、やわらかい葉を使いましょう。粘り気が出るので、少量から挑戦してくださいね。
根菜のペースト
さつまいも
- 1さつまいもの皮を厚めにむいて、小さくカットし、水にさらす。
- 2鍋に1のさつまいもと、さつまいもがかぶるくらいの水を入れてゆでる(電子レンジで加熱するかアルミホイルに包んで炊飯器に入れ、お米と一緒に炊いてやわらかくしても)。
- 3やわらかくなったさつまいもを、すり鉢やブレンダーなどですりつぶす。
- 43に野菜スープを入れてのばす。
じゃがいも
- 1じゃがいもの皮をむき、5mm~1cmの角切りにする。
- 21とかぶるくらいの水を鍋に入れ、じゃがいもがやわらかくなるまでゆでる。(※1)
- 3じゃがいもをザルに取り、すり鉢やブレンダーなどですりつぶしたらだし汁を加えてのばす。
- 1じゃがいもを細かく切って、水を加えて電子レンジで加熱してもOKです。
じゃがいもの芽には有毒物質が含まれています。芽が出ているときは、必ず取り除いてから調理してください。
にんじん
- 1にんじんの皮をむき、小さく切ってゆでる。
- 2やわらかくなったにんじんを、すり鉢やブレンダーなどですりつぶす。
- 32に野菜スープを入れてのばす。
大根
材料
- 1耐熱容器にすりおろした大根で入れ、電子レンジで20秒ほど加熱する。
離乳食では、水分が多く甘みもある大根の中央部分を使うのがおすすめです。大根の皮の近くには固い繊維があるので、厚めに皮をむいてから使いましょう。
かぶ
材料
- 1かぶは皮をむき、適当な大きさに切る。
- 2鍋で1をやわらかくなるまで煮る。
- 32をすり鉢やブレンダーですりつぶす。
- 43を裏ごし器で裏ごしする。
かぶの皮の近くには固い繊維があるので、厚めに皮をむいてから使いましょう。
玉ねぎ
材料
- 1玉ねぎはできるだけ薄切りにする。
- 2鍋にたっぷりの水を入れて、1をじっくりと煮る。
- 3くたくたにやわらかくなったら、玉ねぎを取り出しすり鉢やブレンダーですりつぶす。
その他の野菜のペースト
トマト
材料
- 1トマトのおしり側に十文字に浅く切り込みを入れゆでる。
- 2トマトの皮がめくれてきたら鍋から取り出し、冷水に浸して皮をむき、種を取り除く。
- 32をすり鉢ですりつぶすか、ブレンダーやミキサーでペースト状にする。
トマトの皮や種は飲み込みにくく消化しにくいので、きれいに取り除きましょう。
かぼちゃ
- 1かぼちゃの種と皮を除き、小さく切ってゆでる(シリコンスチーマーを使って電子レンジでやわらかくしたり、アルミホイルに包んで炊飯器に入れ、お米と一緒に炊いても)。
- 2やわらかくなったかぼちゃを、すり鉢やブレンダーですりつぶす。
- 32に野菜スープを入れてのばす。
きゅうり
材料
- 1きゅうりの皮をむき、すりおろす。
- 21を耐熱皿に入れ、ラップをかけて電子レンジで約20秒加熱する。
ペーストの状態で冷凍保存が可能です。
ブロッコリー
材料
- 1ブロッコリーをやわらかくゆでる。(※1)
- 21をみじん切りして、すり鉢やブレンダーですりつぶす。
- 3茶こしなどで裏ごしをしてお湯でのばす。
- 耐熱容器にブロッコリーと少量の水を入れてラップをかけ、電子レンジで2分ほど加熱してもOK。
とうもろこし
材料
- 1とうもろこしはやわらかくゆで、すりつぶす。
- 2茶こしなどで裏ごしして湯でのばす。
とうもろこしの皮は、赤ちゃんの口やのどに残りやすいく消化しにくいので、最初のうちは取り除いてあげましょう。裏ごす際に、薄皮が一緒に取れますよ。
なす
材料
- 1なすの皮をむき、ゆでやすい大きさに切る(輪切り・もしくは角切りなど細かくしておく)。
- 21を水に10分ほどつけてアクを抜いたあと、やわらかくなるまでゆでる。
- 33を、すり鉢やブレンダーなどを使ってすりつぶす。
なすは苦味があるため、他の野菜に慣れてきた離乳食初期の後半頃から少しずつ与えるとよいでしょう。
インゲン
材料
- 1インゲンにすじがあれば取り除く。
- 21の両端を切り落とし、やわらかくゆでて冷水にさらす。
- 32を細かくみじん切りにし、すりつぶして裏ごしをする。
- 43を湯でのばす。
食べにくい場合は、おかゆやパンがゆに混ぜ合わせてくださいね。赤ちゃんのインゲンデビューにおすすめです。
豆のペースト
枝豆
材料
- 1枝豆をやわらかくゆで、さやから出し、薄皮を取り除く。
- 21をすりつぶす。
- 32に水を加え、ペースト状にのばす。
枝豆をゆでる時、お湯に塩は入れないようにしましょう。枝豆は「大豆」が成熟する前のもので、アレルギー症状を引き起こしやすい「特定原材料等28品目」のひとつです。初めて食べさせるときは、1日1口から、アレルギー症状が出た場合や心配ごとに備えて、かかりつけの医療機関を受診できる曜日の午前中に与えましょう。
野菜ペーストはまとめて作って冷凍保存!
野菜ペーストは都度作ると、どうしても時間がかかってしまいますよね。少しでも負担を軽くするために、離乳食を準備するタイミングや、赤ちゃんが寝てくれたすきに、まとめて作って冷凍保存しておくのがおすすめです。
量がわかりやすいように製氷皿に小さじ1ずつ入れて冷凍保存しておけば、計量することなくサッと離乳食に使えます。
何種類か野菜ペーストを準備してくと、あわてて用意することもなく心にも余裕が持てるので、作りおき&冷凍保存を試してみてくださいね。
※ 赤ちゃんの成長や発達に合わせて無理なく進めましょう。
※ 赤ちゃんが食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。
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