妊娠中はコーヒーや緑茶を控えるようにといわれますが、紅茶も控えたほうが良いとされる飲み物のひとつです。その理由は、コーヒーや緑茶と同じように、紅茶にもカフェインが含まれているからです。そこで今回は、紅茶にはどれくらいカフェインが含まれているのか、妊娠中に紅茶を飲んでもよいものなのか、1日何杯くらいなら飲んでもいいのかをまとめました。
妊娠中はなぜカフェインを控えたほうがいいの?

妊娠するとカフェインを含む飲み物を控えるようにといわれますが、なぜ妊娠中はカフェインを控えたほうが良いのでしょうか。
カフェインには中枢神経を刺激する作用があります。そのため、妊娠中でなくとも一度にたくさんのカフェインを摂取すると、精神興奮、不眠、めまい、心拍数の増加、不安、震えなどを引き起こします。
特に妊娠中はカフェインを分解するのに時間がかかるため、このような影響を受けやすくなります。さらに、妊婦さんが多量のカフェインを摂取し続けると、胎盤を通して胎児へと移行し、流産や早産、低出生体重児、発達障害のリスクが高まるといわれています。
紅茶のカフェイン含有量はどのくらい?

それでは、紅茶に含まれるカフェイン含有量はどれくらいなのでしょうか。
紅茶1杯(約150ml)あたりに含まれるカフェインの量は50~80mgです。レギュラーコーヒー1杯(約150ml)あたりのカフェイン含有量は100~150mgなので、約半分の量ということになります。ただし、茶葉の種類や抽出時間によってカフェインの量は変わります。
紅茶は、お湯で淹れるとカフェインが抽出されやすいため、8時間ほど寝かせて水出しで作ったほうがカフェインの量を減らすことができます。さらにカフェインの量を抑えたい場合は、ペコーなど新芽の茶葉ではなく、スーチョンやペコースーチョンなどの茶葉を選びましょう。
自分で判断するのが難しい場合は、専門店で店員さんに相談すると安心ですね。
妊婦は紅茶を飲んでもいいの?妊娠初期は?

紅茶にはカフェインが含まれていますが、適量であれば妊娠中に飲んでも問題はありません。くれぐれも飲み過ぎには注意しながら、紅茶の華やかな香りを楽しみましょう。
ただし妊娠初期(妊娠15週まで)は、できるだけ控えた方が安心です。妊娠初期にカフェインを多量摂取すると、胎児の発育を妨げたり流産のリスクが高まったりする可能性があるからです。
妊娠中は1日に紅茶をどれくらい飲める?

安定期(妊娠16週から)に入ってからであれば、紅茶は1日約2~3杯飲んでも問題ないと考えられています。ただし、1日の中でコーヒーや緑茶など他にカフェインを含む飲み物を飲む場合は、トータルのカフェイン摂取量を調整するようにしましょう。
紅茶には鉄分の吸収を阻害するタンニンが含まれているので、食事中や食後は飲み過ぎないようにしてください。妊娠中の貧血で鉄剤を処方されている人は、医師や助産師に相談すると安心です。
また、紅茶には利尿作用があります。妊娠中は頻尿になりやすいので、寝る直前や移動前に飲むのは控えたほうが良さそうですね。
水出し紅茶や市販のアイスティーを飲む場合は、一度にたくさん飲み過ぎたり、氷を入れ過ぎたりしないようにしてくださいね。体が冷えてお腹の張りやむくみの原因になります。
妊娠中はノンカフェインやデカフェの紅茶を飲もう

妊娠中もカフェインを気にせず紅茶をたくさん飲みたいという人は、ノンカフェインやデカフェの紅茶を試してみるのはいかがでしょうか。ノンカフェインやデカフェの紅茶は渋みが少なく飲みやすいのが特徴で、様々な種類の茶葉の中から好みの味をセレクトできます。また、妊娠中だけでなく、産後の授乳中に飲むことができるのも嬉しいですね。
ノンカフェインやデカフェの紅茶はお店やネットショップで購入できます。ティーバッグタイプは気軽に飲めるのでおすすめですよ。
AHMAD デカフェアールグレイ 20袋入り

● 税込価格:498円
妊娠中も適度に紅茶を楽しもう

紅茶に含まれている「テアニン」という成分は、リラックス効果や集中力を高める効果があるといわれています。妊娠中は何かと制限されることが多く、ストレスが溜まりがちなので、紅茶の香りに癒されてリラックスできるといいですよね。抽出方法や飲む量、茶葉の種類をきちんと選べば、妊娠中も紅茶を楽しむことができますよ。ただし、くれぐれもカフェインの摂りすぎには注意しましょう。
赤ちゃんが生まれてしばらくは、ゆっくりとお茶を飲む時間を作るのは難しいので、今のうちにティータイムを楽しんでくださいね。