妊婦は緑茶のカフェインに注意!妊娠中にお茶は何杯まで?

監修専門家 管理栄養士 渡辺 亜里夏
渡辺 亜里夏 神奈川県立保健福祉大学卒業後、予防医学に興味を持ちドラッグストアへ就職。その後独立し、現在はフリーランスの管理栄養士として特定保健指導、ダイエット指導、コラムの執筆、企業様での研修などを中心に活動。い... 監修記事一覧へ

妊娠中でも、緑茶やコーヒーなどの好きな飲み物でホッと一息つきたいときもありますよね。しかし、「妊婦さんにカフェインはNG」と聞いたことはありませんか?カフェインが含まれたコーヒーは、できるだけ控えた方がいいとはわかっているけど、日本人にとって親しみのある緑茶はどうなのでしょうか。そこで今回は、妊娠中に注意したいカフェインや、緑茶は何杯まで飲んでいいのか、妊娠中に飲んでいいお茶についてご説明します。

妊婦は緑茶を飲んでも大丈夫?

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緑茶は、日本人のソウルドリンクともいえるほど、家庭でも外出先でも良く飲まれるものですよね。緑茶とは、正確にいうとチャノキの葉っぱを発酵させずに作った日本茶全般のことを指します。

緑茶はこの茶葉にお湯を注ぎ、成分を抽出した飲み物のことで、煎茶、玉露、抹茶、番茶、玄米茶、ほうじ茶も緑茶に含まれます。

緑茶には、胎児の細胞分裂を助けたり、順調な妊娠をサポートしたりする葉酸が豊富に含まれています。また、殺菌作用や体の免疫力を高めるカテキンやビタミンCも含まれています。

しかし、緑茶にはカフェインも含まれているので妊婦さんはその摂取量に注意が必要だといわれています。

妊娠初期は特に緑茶のカフェインに注意!

緑茶

緑茶は、種類によってカフェインの含有量が異なります。

例えば煎茶のカフェイン含有量は100ml(茶葉10g・90℃のお湯430ml・1分間抽出)あたり20mgで、コーヒーのカフェイン含有量の1/3程度と、やや少なめです。

しかし、玉露のカフェイン含有量は100mlあたり160mgで、コーヒーの含有量より多くなってしまいます(※1)。

カフェインに対する耐性は、人によって異なります。

カフェインが母体や胎児に及ぼす影響についてはっきりと評価することは難しいですが、妊婦さんがカフェインを過剰に摂取すると、胎児の発育を阻害する可能性があるという報告もあります(※2)。

また、長期的な影響として、肝機能が低下している人がカフェインを摂ると、高血圧のリスクが高くなる可能性があるとも指摘されています(※2)。

カフェインは、胎盤を作るための血液を減少させてしまうともいわれています。

妊娠初期は胎盤や赤ちゃんの重要な器官をつくる大切な時期なので、カフェインの摂取には特に注意が必要です。

緑茶の種類別カフェイン含有量(100mlあたり)

  • ● 煎茶:20mg
  • ● 玉露:160mg
  • ● 抹茶:3200mg
  • ● ほうじ茶:20mg
  • ● 番茶:10mg
  • ● 玄米茶:10mg

※ 上記はあくまでも目安です。抽出時間や茶葉の量によってカフェイン含有量は異なります。

妊娠中期・後期は、緑茶のタンニンにも注意!

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緑茶にはカフェインの他、妊婦さんにとっては良くないとされる成分「タンニン」が含まれています。

タンニンは、鉄と結合してタンニン鉄を生み出し、鉄分の吸収を阻害することが指摘されています。

妊娠中期・後期になると、妊婦さんは特に貧血症状が出やすくなります。妊娠初期でも、貧血気味の人は緑茶の摂取を控えましょう。

さらに、タンニンの主成分であるカテキンは、葉酸の働きを阻害してしまいます。

葉酸は胎児の成長に必要な成分とされているため、この側面からも、妊婦さんの緑茶の摂取量には注意が必要だといえます。

妊娠中は1日何杯緑茶を飲んでもいいの?

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妊娠中に摂取したカフェインが胎児に影響するかについて、まだはっきりとした結論は出ていませんが、いくつかの研究結果から、妊娠中にカフェインを過剰摂取することで、自然流産のリスクがあがる可能性は懸念されています(※3)。

日本では、妊娠中のカフェイン摂取量に明確な基準はおかれていませんが、イギリスでは1日200mgまで、カナダ・オーストリアでは1日300mgまではカフェインを摂取してもよいとされています(※2)。

以上の情報と、子供及び青少年の推奨摂取量は「体重1kgあたり2.5mg(1日あたり)」を基準とした、体重に基づく値とされていることを踏まえると、外国人より体型が小柄な日本人の妊婦さんが摂取していいカフェインは、1日に100~200mgほどだと考えられます。

妊婦さんが緑茶を飲む場合、その種類にもよりますが、1日1~2杯を目安にするといいでしょう。

コーヒーや紅茶はもちろん、チョコレートやココア、コーラなど、カフェインを含んだ飲み物や食品は私たちの身の回りにたくさんあり、知らないうちにカフェインを摂取している可能性もあります。

妊娠中は製品の食品表示に気を配って、1日のカフェイン摂取量の合計値が高くなりすぎないようにしましょう。

ただし、前述のように貧血症状のある妊婦さんは、カフェインの有無に関わらず、緑茶は飲まないようにした方が良さそうです。

妊娠中に飲んでもいいお茶って、あるの?

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「リラックスタイムにお茶がないと落ち着かない…」という妊婦さんもいますよね。

そんな人には、カフェインフリー(ノンカフェイン)のお茶である麦茶やたんぽぽ茶、ハーブティーなどがおすすめです。

最近では、ペットボトルの緑茶やブレンド茶にも、カフェインフリーのものが販売されていますよね。

外出先では、麦茶やハーブティーの他に、そのようなものを選ぶといいでしょう。

しかし、ハーブティーのなかには子宮を収縮させる作用があるものもあり、妊婦さんに不向きなものもあります。ハーブティー全てがOKというわけではないので、気をつけてくださいね。

ハーブティーのなかでおすすめなのは、鉄分が豊富なルイボスティーや、ビタミンCが豊富でむくみ解消に良いとされるローズヒップティーです。

妊婦さんにおすすめのお茶

  • ● 麦茶
  • ● ルイボスティー
  • ● たんぽぽ茶(別名ダンデライオンルートティー)
  • ● ローズヒップティー
  • ● ゆず茶
  • ● 小豆茶

妊娠中はカフェインに注意して、体調に合わせてお茶を選ぼう

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赤ちゃんのことを考えると、毎日の飲み物や嗜好品にも精一杯の注意を払いたいですよね。

お茶といっても、種類によって成分や効能、カフェインの含有量は様々です。自分の体調に合ったお茶を選ぶようにしましょう。

不安な人は、妊婦健診の際にかかりつけの医師に相談するといいですね。

ただ、カフェインやタンニンを気にし、神経質になりすぎてストレスがたまってしまってはマタニティライフが辛いものになってしまいます。

カフェインやタンニンは全く摂ってはいけないものではないので、無理のない範囲で上手に付き合うようにできるといいですね。

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