胎動が激しい!痛い!妊娠後期は破水のリスクがある?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

胎動は妊娠中しかできない貴重な経験です。赤ちゃんとの大切なコミュニケーションであり、赤ちゃんが今どんな状態なのかのヒントをもらうことができます。力強い胎動は赤ちゃんが元気な証拠といわれますが、妊娠後期に痛いほどに激しい胎動を感じると「赤ちゃんは大丈夫かな?破水しないかな?」と心配になりますよね。そこで今回は、胎動が激しい・痛い原因は何か、妊娠後期でも赤ちゃんへの影響や破水することはないのかなどをご説明します。

胎動とは?

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胎動とは、お腹のなかの赤ちゃんが動いて、子宮の壁に頭や手、足などが当たることで感じる振動のことをいいます。一般的に、妊娠18~22週頃から感じるようになりますが、個人差があり、一般的に初産婦さんより経産婦さんのほうが早く感じ始めます(※1)。

胎動の感じ方も人それぞれです。肋骨や脇腹にグイッと押されるような痛みを感じたり、膀胱にツンツンとした痛みを感じたり、お腹のなかからくすぐられているように感じたりします。

妊娠後期の胎動が激しい・痛い原因は?

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妊娠8ヶ月(妊娠28週0日〜)以降を、妊娠後期といいます。

この頃になると、赤ちゃんは骨格がしっかりしてきて、生まれたときの姿にどんどん近づきます。寝たり起きたりを規則的に繰り返し、起きている時間は動きが活発です。手足を大きく伸ばしたり、体をグルンと回転させたりと、ダイナミックに動いています。

そのため、胎動は力強く、激しさを増していきます。

また、赤ちゃんの頭や足、肩などの骨が硬くなってくるので、その部分がママの肋骨や膀胱などにぶつかると、痛く感じることもあります。

ただし、胎動は個人差が大きいものです。

妊娠6~7ヶ月頃から激しい胎動や痛みを感じる妊婦さんも多くいますし、痛いほど感じていた胎動が、妊娠後期になって段々と落ち着いていくこともあります。

胎動が激しい・痛いとき、赤ちゃんは大丈夫?

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胎動があまりに激しいと、「赤ちゃんが苦しんでいるのでは?」と心配になってしまうかもしれませんが、胎動が激しいからといって、赤ちゃんに問題が起きているわけではありません。

逆に、激しいと感じるほどの胎動は、赤ちゃんが元気に動き回っている証拠です(※2)。

赤ちゃんが本当に苦しいときは動く元気もなくなるので、危険なのはむしろ胎動が弱まっているときです。今まで激しかった胎動が弱まったときは注意が必要です。

胎動が弱まって心配になったときは、10回の胎動にかかる時間を計測してみましょう。2時間以上かかる場合は、病院を受診してください(※2)。

妊娠後期に胎動が激しい・痛いときは破水の危険がある?

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妊娠後期に胎動がいくら激しくても、そのせいで切迫早産を引き起こしたり、破水したりすることはないので安心してください。

ただ、胎動で持続的な痛みを感じる場合、その痛みがお腹の張りからくるものではないかに注意が必要です。張りによる痛みの場合は、陣痛や破水につながる「子宮収縮」を起こしている可能性があります。

胎動が激しいときの痛みは子宮の一部が引っ張られるように感じますが、お腹の張りによる痛みは、お腹全体がキューッと締め付けられるように感じます。

安静にしているうちに自然と痛みがおさまるようなら問題ありませんが、締めつけられるような痛みが持続する、あるいはどんどん強くなるというときは、念のため産婦人科を受診するようにしましょう。

胎動が激しい・痛いときの対策は?

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胎動が激しい・痛いと感じたときにできることはそれほど多くなく、基本的には我慢して耐えるしかありません。

ただ、何もせずに耐えるよりは、痛い部分をさすったり、少し揺すったりすると、赤ちゃんの当たる位置がずれて痛みがやわらぐこともあります。

また、夜に胎動が激しいとぐっすり眠れないこともあるかもしれませんが、夜間の胎動を無理やり抑えることはできません。夜にだけ寝ようとするのではなく、昼間でも赤ちゃんが静かなときに仮眠をとるなどして、こまめに体を休めてください。

また、赤ちゃんは30分前後おきに寝たり起きたりを繰り返しているので、赤ちゃんが寝ている時間にあわせて睡眠を取るのもおすすめです。

胎動が痛いときも、妊娠後期に自然と治まる?

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妊娠中期や妊娠後期のはじめは、赤ちゃんの大きさに対して子宮にスペースがあるため、赤ちゃんは子宮のなかを比較的自由に動き回ることができます。

しかし妊娠が進み、赤ちゃんの体が大きくなると、子宮内に動き回れるスペースがなくなるため、胎動が落ち着いてくる傾向にあります。

また臨月に入ると、赤ちゃんの頭がお産に向けてさがってきて、ママの骨盤に固定されるため、大きな胎動を感じることは少なくなっていきます。いま胎動が激しくてつらいという人も、それまでの辛抱ですよ。

胎動が激しい・痛いのは赤ちゃんが元気なサイン

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痛みを感じるほど激しい胎動はつらいですが、赤ちゃんが元気に育ってくれている証だと、前向きに捉えられるといいですね。赤ちゃんが無事に生まれたら、「ママは毎日、あなたに蹴られて痛かったのよ」と笑い話にしてしまいましょう。

胎動を感じられるのは、妊娠中だけの貴重な経験です。痛みによるストレスをうまく発散しながら、赤ちゃんと2人だけの時間を楽しんでくださいね。

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