出産兆候ってどんなもの?前兆はあるの?お腹は下がる?

監修専門家 助産師 佐藤 裕子
佐藤 裕子 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助... 監修記事一覧へ

臨月に入ると、いつお産が始まってもおかしくありません。いつ来るのかと、毎日ドキドキしている人も多いのではないでしょうか?心の準備をしておけるように、出産兆候を知っておきたい気持ちもありますよね。そこで今回は、臨月に現れる出産兆候をご紹介します。特に知られている予兆を14個ご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

出産兆候はなぜ起きるの?

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一般的に「出産兆候」といわれていますが、「本当にそんなものあるの?」と疑問に思う妊婦さんもいるかもしれません。しかし、お産が近づいてくるとママの体には明らかな変化が現れます。一番顕著に見られるのが、「赤ちゃんの位置の変化」です。

お産が始まるのに備えて、赤ちゃんの頭が骨盤腔内に下降していきます。赤ちゃんが下に降りることで、それまで圧迫されていた内臓が開放されて、胃のむかつきが解消されるなどの変化が現れます。

これ以外にもママの体や赤ちゃんは出産に備えた準備をしているので、ママ本人が自覚できるような症状が現れてくるのです(※1)。

どんな症状が現れるかは個人差がありますが、これから紹介する14の症状のいずれかが見られたときにはお産が近づいている証拠かもしれません。

出産兆候では臨月にお腹が下がるの?

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臨月の出産兆候でわかりやすいのが、お腹の変化です。最初にご説明した通り、赤ちゃんはお産に備えて子宮口へと降りていくため、以下のような症状が現れます。

1. お腹が下がる

これは、最も起きやすい出産兆候の一つです。お産が始まるまでママのお腹はおヘソ付近がふくらんでいますが、赤ちゃんの頭が骨盤内に降りてくると子宮底(子宮のてっぺん)が少し下がるため、おヘソの下の下腹部が盛り上がります。ただ、お腹の出具合には個人差があります。

2. 胃がすっきりして食欲が増す

妊娠後期に入ると子宮が大きくなって、周囲の臓器を圧迫します。その影響で、胃のムカつきなどを感じて食欲がなくなる人も。しかし、赤ちゃんが降りてくると胃が開放されてムカつきがなくなり、食欲が出てきます。

以前に比べてお腹が空きやすくなった、食べる量が増えたときはお産が近づいているかもしれませんよ。

3. ダイナミックな動きの胎動の回数が減る

予定日が近づいてくると赤ちゃんの頭はママの骨盤にすっぽりとおさまります。さらに、赤ちゃんが大きくなっていることで子宮内の動くスペースが限られるため、妊娠中期で感じたグルグル動き回るようなダイナミックな胎動は少なくなります。

ただし、手足を動かしたり、しゃっくりしたりする胎動は生まれるまで続きます。もし、安静にしていても2時間以上、胎動を感じなくなったら、赤ちゃんに異常が起きている可能性もあるので、すぐに産婦人科へ連絡してください。

出産兆候は便や尿にも変化がある?臨月はおならが出やすくなるの?

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赤ちゃんが下に降りるだけでなく、体内のホルモンバランスも変化するため、便や尿にも変化が見られることがあります。

4. 便通が良くなる、または下痢になる

妊娠中はずっと便秘気味だったのに、臨月に入ってからお腹を下しやすくなったら出産兆候かもしれません。

妊娠中は、赤ちゃんの成長を維持させるためにプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されています。このホルモンには消化器官の動きを鈍くする作用があるため、妊娠中は便秘気味になりやすいのです(※1)。

しかし、分娩前になるとプロゲステロンによる作用が徐々に弱まっていくので、便通が良くなる場合もあります(※2)。また、快便だった人は下痢になることもあります。

5. 便秘になる

便通が良くなる人がいる一方、便秘になる人もいます。これは子宮が大きくなることで、子宮の下にある腸が圧迫され、便の排出を妨げるからです。

便秘になるのは赤ちゃんが降りてきている証とも考えられるので、今まで便通が良かったのに便秘気味になったという人は出産兆候かもしれませんよ。

6. おならが増える

出産兆候として、臨月におならが増えることがあります。便秘になる仕組みと同じように、子宮が腸を圧迫してガスが溜まりやすくなっていることが原因です。おならが増えたと思っても、心配しないでくださいね。

7. 頻尿や残尿感

お産が近づいてくると、頻繁に尿意を感じたり、残尿感があったり、いくらトイレに行っても尿意がなくならなかったりしてきます。これは、赤ちゃんが降りたことで子宮の近くにある膀胱が圧迫され、尿をたくさん溜め込めなくなってしまったからです。

8. おりものが増える

臨月に入ると、おりものを分泌させる作用がある女性ホルモン「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の分泌が盛んになるため、おりものの量が増加します。これはお産のときに赤ちゃんが出やすいように潤滑油としての働きをするためです。

出産兆候で体調の変化も現れる?

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出産とは関係なさそうな体調の変化も、兆候の一つである可能性もあります。以下のような症状があれば、お産が近づいているかもしれませんよ。

9. 不眠気味で、猛烈に眠い

出産が近づき、膀胱が圧迫されて頻尿症状が現れたり、お腹が圧迫されたりして、夜に何度も目覚めてしまうことがあります。よく眠れなくなって日中に眠気やだるさを感じるのは、お産が近づいているからともいえます。

10. 恥骨や足の付け根が痛む

臨月は赤ちゃんが出てきやすいように徐々に骨盤が緩みます。そうすると、骨盤を真ん中でつないでいる恥骨結合部分に痛みを感じることも。大きくなったお腹を支えようとするので、お産が近づくにつれて痛みが現れます。

まさしく出産兆候!おしるし・陣痛・破水はお産の合図

病院 扉 ドア

臨月の出産兆候の多くは、症状が現れてから出産が始まるまで時間がかかるものですが、以下の症状が現れたら、数日後にお産が始まる可能性があります。

11. 不規則なお腹の張り

臨月に入ってからお腹が不規則に張り、かつ痛みを多少伴うようになったら「前駆陣痛」かもしれません。これは出産に備えた陣痛の予行練習のようなものです。

子宮収縮が始まっている証拠なので、お産が近いと考えましょう。前駆陣痛の痛みはすぐにおさまり、痛みにも強弱があります。一度おさまった数日後に本陣痛が始まることが多いといわれています。

12. 規則的なお腹の張り

最も出産が近づいている証である「陣痛」。赤ちゃんを子宮から押し出すために、子宮が規則的に収縮を始めます。陣痛の間隔は徐々に短くなり、出産を迎えます。

13. 出血がある

臨月の出血は、「おしるし」の可能性があります。

おしるしとは子宮の出口が開いて、赤ちゃんを包んでいる卵膜と子宮壁に隙間ができることで起こる少量の出血です。ピンク色で、血の混じったおりもののような状態なら、産婦人科に連絡して指示に従いましょう。

おしるしが現れた後は数日のうちにお産が始まると考えてください。ただし、出血量が多い場合や、お腹がカチカチに固くなっているなどの異常を感じる場合は、すぐに産婦人科を受診しましょう。

14. 尿ではない水分が出た

尿とは違う水分が出てきたときは「破水」の可能性を疑いましょう。破水とは、赤ちゃんを包み込んでいた卵膜が破れて羊水が外に流れ出てくることです。

陣痛が始まる前に起きる破水は「前期破水」といわれ、適切な対処が必要になります。「破水かな?」と思ったときは早めに病院へ連絡しましょう。

出産兆候に振り回され過ぎず落ち着いてお産を迎えよう

風景 自然 野原

様々な出産兆候をご説明しましたが、これらはあくまでも目安でしかありません。出産の始まりは、規則的なお腹の張り、つまり本陣痛が始まったとき、もしくは破水が起きたときです。

出産兆候がないまま、陣痛や破水が起こることもあるため、出産兆候がないからといって、あまり心配をしすぎないでくださいね。

本陣痛が始まるまでは、出産兆候はあくまでも参考程度にしておくことも大切ですよ。

体の変化を気にしてばかりいると毎日心が休まらないので、入院準備をきちんとして、あとは「いつ陣痛が始まってもよい」とどっしり構えておくことも大切です。

なかには出産兆候などは感じていなかったのに、朝起きたら「今日、生むんだなと感じた」という妊婦さんもいます。出産兆候に振り回され過ぎず、そのときが来るのをできるだけリラックスして待てるといいですね。

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