多くの妊婦さんが経験する妊娠初期の「つわり」。その症状にはいくつか種類がありますが、もっともよく知られているのが「吐きつわり」です。
今回は吐きつわりとはどういうものか、いつまで続くのか、吐くときの対策についてまとめました。
吐きつわりとは?どんな風に症状が出る?
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吐きつわりとは、食べ物を食べている・食べていないにかかわらず、吐き気を感じる症状です。吐き気の強さには個人差があり、吐き気をもよおすだけの人もいれば、実際に嘔吐してしまう人もいます。
また頻度も様々で、吐き気がずっと続く人もいれば、「昨日は吐いてしまったけど、今日は吐くほどではない」と1日ごとに違う人もいたり、「先週に比べて今週は吐き気が強い…」と週ごとに変わる人も。1日の間でも朝だけ吐き気が現れやすい、日中に吐き気が強くなるなどの違いもあります。
吐きつわりはなぜ起こるの?
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実は、つわりがなぜ起こるのかについてはまだはっきりした原因がわかっていません。
妊娠中に多く分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)といったホルモンが、つわりを引き起こしているのではないかと考えられていますが、医学的にはっきりと解明されているわけではありません(※1)。
吐きつわりはいつまで続くの?
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個人差はあるものの一般的には、吐きつわりは妊娠5〜6週頃に始まって妊娠12〜16週頃に落ち着くといわれています(※1)。
ただし、この期間はあくまでも目安でしかなく、妊娠12週より早くおさまる人もいれば、妊娠16週を過ぎても続いている人もいるので、つわり対策をするときは、おさまる頃まで続けましょう。
吐きつわりで吐くときの対策は?
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吐きつわりは妊娠に伴う生理的な現象なので、根本的に解消することができません。吐き気をもよおさないように小さな工夫を重ねていきましょう。
対策1. 食べられるものを探す
吐きつわりのときは何を食べても気持ち悪くなります。ただ、人によって食べやすいものがあることが多いため、色々口にしてみて、食べられるものを見つけましょう。
一般的に、水分が多く冷たいものは食べやすい傾向にあるので、冷やした果物やトマト、そうめんなどから試してみるのがおすすめです。
また、ポテトフライのようなジャンクフードなら食べられるという人もいるので、無理のない範囲で試してみてもいいかもしれません。
対策2. 食事は少量を複数回に
食べられるものがわかっても、一度にたくさん食べると気持ち悪くなることがあります。
吐きつわりの間は1回あたりの食事量を減らして、1日の食事の回数を5〜6回と増やすのがおすすめです。
一度にたくさんの量を作って小分けで冷凍保存しておくと便利ですよ。
対策3. ストレスを解消する
精神的なストレスがかかると吐き気が強まることがあります。
特に妊娠初期は、これから新しい家族を迎えるうれしい気持ちと、家族関係や仕事の不安な気持ちが入り混じる時期です。はじめての出産なら、お産に対する不安も募りますよね。
しっかりと栄養を摂りたいのに吐き気が続いて食べられないと、イライラしたりつらく感じたりしてストレスがたまってしまいます。
好きな映画を観たり、ファッション雑誌を眺めたり、生まれてくる赤ちゃんのことを考えたりして、日頃からストレスを解消しましょう。
また、家族や友人など、周りの人に不安な気持ちを伝え、理解してもらうことも大切です。話を聞いてもらうだけで、気持ちが明るくなることもありますよ。
吐きつわりを軽減してくれる食べ物はあるの?
残念ながら、つわりに劇的に効果のある食べ物はありませんが、ビタミンB6にはつわりを軽くする効果があると言われています。つわりの症状が重い時の治療として、医療機関ではビタミンB6を含む点滴が使われることもあります。
効果には個人差がありますが、吐き気がするときはビタミンB6を多く含む食べ物を試してみるのも一つの方法です(※2)。
ビタミンB6を多く含む食べ物には、バナナやピスタチオなどの木の実、赤身の魚などがあります。食事に摂り入れてみてもいいかもしれませんね。
吐きつわりで食べるのがつらいときはどうする?
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吐きつわりでまともに食事ができないと、お腹の赤ちゃんに栄養が届かないのではと不安になるかもしれません。
ですが、妊娠初期の段階では胎児は母体に蓄えられた栄養で育つことができます(※2)。食事ができなくても赤ちゃんに与える影響は小さく、それほど心配する必要はありませんよ。
吐きつわりで食べるのがつらいときは無理をせず、つわりが終わってから栄養バランスを考えた食事を始めましょう。「ちゃんと食べなくちゃ」と考えることがストレスになって吐き気を悪化させることもあるので、あまり考えこまずに過ごせるといいですね。
吐きつわりがひどいときは産婦人科に相談しよう
吐きつわりの間は、食べられるものを食べられるだけ食べることを意識してみてください。ただし、もし水分補給もできていないという場合は早めにかかりつけの産婦人科医に診てもらいましょう。
点滴などで脱水の予防をしてもらえるので、我慢しすぎずに頼ってくださいね。